うつくしい絵 (かこさとし)

著者 :
  • 偕成社
4.25
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本棚登録 : 77
レビュー : 11
  • Amazon.co.jp ・本 (32ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784034170106

感想・レビュー・書評

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  • 表紙にダ・ヴィンチの「モナリザ」、裏表紙はゴッホの「ひまわり」。
    この2作品はもちろん、レーピン、北斎、ピカソの有名な作品が丁寧な解説とともに載っている。
    その解説がしみじみと素敵で、かこさとしさんのこの本にかけた思いが伝わってくる。

    「絵描きさんは、みな生まれた国が違って、それぞれ変わったくせを持ったひとでした。
    しかしみな、美しい心を持ったひとたちでした。
    その美しい心を持ったひとだったから、みんが感心する美しい絵を描くことが出来たのです。」

    私も少しばかり絵を描くが、こんな風に思ったこともなかった。
    これは誰それの何年頃の作品で、何々派に属し、モチーフとなったものは・・なんて、そんな解説ばかりで頭を埋めていた。
    絵は、ただゆっくりと眺め、画家さんの心を感じ取ればそれで良いものを。
    名画と言われる作品に、美術館ではじめて出会った時の感動をなぜ忘れてしまったのだろう。

    庶民の生活とは無縁なところで、近代的と称して動いている画流や近代芸術論とやらに対する、疑問と批判も秘かに込めたかった、と後書きにある。
    かこさとしさんの願いが届くように、ゆっくりとページをめくって絵を見せながら読むと、ゆうに15分以上はかかる。
    それでもいつか、子どもたちの前で読んでみたい。
    美しい絵を見て、絵描きさんの美しい心をくみ取れるようになってほしいから。
    そして私も、美しい絵を感じ取れる大人に、なっていこう。

    • nejidonさん
      くりりんさん、こんばんは♪
      コメントありがとうございます。
      レビューに共感してくださって、とっても嬉しいです!
      子供向けの絵本ではある...
      くりりんさん、こんばんは♪
      コメントありがとうございます。
      レビューに共感してくださって、とっても嬉しいです!
      子供向けの絵本ではあるものの、選び抜かれた言葉と絵で、感動してしまいました。
      そしていつの間にか、こんな大人にはなるまいと思っていた大人に、
      自分もなっていたことに気が付きました。。
      恐るべし、絵本の力、です。

      そうそう、初めにお話しておかなければと思ったことがひとつ。
      私、小説はあまり読みません。特に現代ものは。
      どうかそのことでがっかりされませんように。
      2017/11/05
    • 夜型読書人さん
      nejidonさん、こんにちは。

      出版社的にも、記述のやさしさからしても、これは児童に向けた本だと思うのですが、引用文はなかなかどうし...
      nejidonさん、こんにちは。

      出版社的にも、記述のやさしさからしても、これは児童に向けた本だと思うのですが、引用文はなかなかどうして心の訴えかけてくるのでしょうか。
      小生には、本質的なことはやさしくかけるものだと考えています。
      概念や抽象的な言葉は、多くの具体的な事柄に対して向けることが可能なように。

      美しい文化に触れて、美しいものを知っていれば、言葉にできなくともこれだと分かる感性が身につくのだと小生は信じています。

      スマホが流行り、ネット上のいろいろと厄介な言説に触れてしまうより、ゆっくりと美しい文章や絵を見るようなゆとりがほしいですね。

      よいレビューだと思いました。
      2017/11/06
    • nejidonさん
      読書猫さん、こんにちは♪
      素敵なコメント、ありがとうございます!
      引用文は、読みやすく漢字に変換してありますが、原文はほとんどひらがなな...
      読書猫さん、こんにちは♪
      素敵なコメント、ありがとうございます!
      引用文は、読みやすく漢字に変換してありますが、原文はほとんどひらがななのです。
      はい、言われる通り、子供向けの作品です。
      でも、子どもだけに読ませるのはとてももったいなくて(?)漢字混じりにしました。
      本質的なことは、易しい言葉でしっかり通じるものですね。
      中身がとても深いので、うっかりすると見落としそうですが。

      そうですね、ゆっくりじっくり、静かに美しいものに触れる時を、子どもたちには
      たくさん持ってほしいと願っています。
      その前にもちろん、親御さんも、大人も。

      図書館で借りていた間、毎日何度も読んでいた本です。
      読書猫さんのコメントも、何度も読ませていただきました。
      ありがとうございました。
      2017/11/08
  • こういう本に子供の頃、出会っていたら絵の見方が変わっていたと思うわー。とチビちゃんよりもバーちゃんが熱心に読んでいた。
    ゴッホ、ピカソ、有名なあの絵はなぜ魅力があるのか。
    描いている人の心が創り出す絵たち。
    絵画についても画家についても興味をもてるステキな絵本。

    Mちゃん、こういうお話じゃない絵本は好きじゃない。M10

  • [墨田区図書館]

    先日「見てごらん!名画だよ―直感こども美術館」がイマイチと感じてしまった後に見かけたこの本。こっちもどうかな、と思ったけれど、こちらはまぁまぁな感じだった!

    とりあえず表紙絵の「モナ・リザ」がいいでしょう。そして先日惜しいなと思ったゴッホに関しては、ちゃんと「ひまわり」が掲載。レービンは私自身もよく知らなかった(汗)けれど、墨田区でもてはやされている?北斎も載っていて、ピカソもあって。北斎とピカソはもう少し"分かる"絵だと良かったし、見終わってもう2,3人紹介されていても、とも思ったけれど、各画家についてその人生とか他の作品とかも紹介してくれているので、「絵本」として読むならきっとこれぐらいが限界かなぁ?

    最後にこの本で紹介された五作品を同縮尺で観せてくれているのも◎。最初、もっとわかるように見せてくれればいいのに、と思ったけれどその中でもやや大き目に描かれたゲルニカとあまりにも小さい北斎を見て、もしや!と。しかも北斎は額の大きさでごまかしてはいるものの、うん、本当に小さい!(笑)でもレオナルド・ダ・ヴィンチの機械の設計図とか、比較のために載せたチマブーエの絵とか、レービンの絵の解説や、ピカソの普通(昔)の絵とか、求めていた形そのものではないけれど、期待値に沿う作りに感嘆。このシリーズの「すばらしい彫刻」の方も借りてきてみよう。

    「子どもを本好きにする10の秘訣」>「芸術・感性」で紹介された本。

  • これは素晴らしい本です。うつくしい心、うつくしい絵。レーピン知らんかった。

  • ただの絵の解説でなく、画家のそのときの境遇や考えまでしっかり伝わってきて、かこさんの優しい感性があらわれています。

  • 『ケイティとひまわりのたね』のゴッホ「ひまわり」と
    『浮世絵えほん 東海道五十三次』の葛飾北斎の絵を覚えていた
    ピカソの「ゲルニカ」の苦しみによく反応していた

  • 絵って見る人によって感じ方が違うんです。このうつくしい絵を見ていると、うつくしい心になれたようなきがしました。絵ってすごいですネ。

    「南九州大学:ガガーリン」

  • 2歳9ヶ月の娘のために2012年4月に図書館で借りた本。
    絵に興味を持って欲しくて借りた本ですが、文字数が多く親が読みを断念。。。また次回チャレンジしたいです。

  • この絵本には、作者かこさとしさんのいろいろな思いがこめられています。
    ダビンチやゴッホ、レーピン、葛飾北斎、ピカソの絵を紹介しながら絵の見所を教えてくれます。
    まだ美術館には連れて行くことが難しい年頃のお子さんにもぴったりかと思います。
    ちなみに我が家にあるものは古いものなので表紙が違います(笑)。

  • この絵本の中で、ダ・ビンチは、モナリザを中心に紹介されています。
    この絵はとても美しいけれど、それは姿形が美しいからだけではなく、ダ・ビンチが、人を描くときに、人の仕組みをとてもよく勉強し、筋肉や骨の様子まで研究していたからです・・・
    等々、難しくなく、子供と絵を楽しむことが出来ました。

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プロフィール

加古里子(かこ さとし、1926年3月31日 - 2018年5月2日)
福井県越前市(旧・武生市)生まれ。8歳から東京都板橋区で育つ。成蹊高等学校(旧制)を経て東京大学工学部応用化学科卒業後、昭和電工の研究所に勤める。工学博士、技術士の資格を取得。勤務のかたわら困難を抱えた人々に寄り添うセツルメント活動、児童向け人形劇、紙芝居などの活動に従事自作の紙芝居が福音館書店の松居直の目に留まり、59年に絵本『だむのおじさんたち』でデビュー。
1973年に会社を退職後、ニュースキャスター、大学講師、海外での教育実践活動に励みながら、物語絵本、知識絵本、童話、紙芝居など非常に多くの作品を記した。特に自然科学の専門知識を活かした「科学絵本」の開拓者・先駆者となる。2008年菊池寛賞、2009年『伝承遊び考』で日本児童文学学会特別賞をそれぞれ受賞。
50代で緑内障を患って以来左目はほとんど見えず、近年は持病の腰痛もあって車椅子生活が続いたが、創作意欲は全く衰えず、1月には「だるまちゃん」シリーズの新作を刊行。亡くなる前日まで、届いたファンレターの読み上げを聞いていたという。

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