- Amazon.co.jp ・本 (166ページ)
- / ISBN・EAN: 9784035110101
感想・レビュー・書評
-
あきよ は2年生で一番背が低いんです。
2年生になったら大きくなれると思ったのに、お母さんは言います。「あきよ、背というものは急に伸びたりせず、毎日ゆっくり高くなるのよ」もう1年生も入ってくるのに、なんだかがっかりです。
そんな1年生の中でも一番大きい男の子がいます。
まさや です。
まさやは小学校に入ったばかりなのに、3年生に間違われるくらいに大きいんです。
でもまさやは体は大きいけれど、怖がりで泣き虫なところがあります。
1年生になって張り切っているのに、学校の通学路の崖の間の坂道が怖くてたまりません。
そんなまさやの家に、同じ学校の上級生たちが迎えに来てくれました。
あきよは、まさやの手をつないで学校へ行き帰りしているうちに
「わたしは背は小さいけれど、この子よりも大きいんだわ」って思ってきました。
まさやは体は大きいけれど、泣き虫怖がりなので、ついにあきよに「しっかりしないと一緒に学校に行ってあげない」と言われてしまいます。
まさやはびっくりして「ぼくしっかりするよ」といいます。
でもしっかりするってどういうことなんでしょう?
あきよ や、まさや の家の近くには、「ひかわじんじゃの森」「お留守の神様の森」「一本杉の森」があります。
そのうちのどこかに「ホタルブクロ」という花が咲いています。あきよは自分でホタルブクロを取りに行きたいけれど、一番遠い「一本杉の森」にはまだ行ったことがありません。
それを知ったまさやは、「ぼくがあきよちゃんにホタルブクロを取ってきてあげるよ」と言います。
気持ちは強いけれど背が小さいことを気にきするあきよ、体は大きいけれど弱虫のまさやは、がんばって何かをやろう、相手のために何かをしてあげようという気持ちを持ち、自分のことを嫌だなという気持ちがなくなっていきます。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
まさに「大きい1年生」だった頃、何度も何度も飽きずに読んだ大好きな本。
高学年になってもずっと好きだった。
今読み返しても、やっぱり大好きだ…。
古田足日さんの作品に、子どもの私がどれだけ助けてもらったことか。
幼稚園を描いた「ロボット・カミイ」をまさに幼稚園児の娘が繰り返し読んでと持って来るのもよくわかる。
一年生になる時には、大事なこの本あげよう。
親子共々、お世話になります。 -
90点。古典的必読書。今の低学年生にはちょっと難しいかなと思うけれど、自分で読むのではなく、親なり先生なりが読み聞かせてあげたら、いいのではないのでしょうか。
舞台が昔の日本なので、神社とか開発前の空き地とかがあり、今の子にはすんなり想像できない世界かと。
それでもやっぱりよい話なので、小さいけれど勝気な二年生あきよ(ちょっと凶暴)がいじめっこたちに果敢に立ち向かっていく部分とかを、ブックトーク的に紹介してあげると読む気になるのではと思います。
知らず知らずに成長して、昨日まで怖かった道が平気になったりとか「そうそう!」って思えるエピソードが満載です。
大人になってしまった自分としては、ホタルブクロの花畑の上にかかった虹が見たくて仕方ないですが。 -
長く子ども達に読み継がれていく本というのは、書かれてから何十年たっても内容が古くならないのだなあ、とこの本を読んで実感した。このお話に出てくる子ども達の悩み、不安、心配事、また成長していく姿はいつの時代においても不変なのだ。そしてたくさんの子ども達の共感を呼び勇気づけてくれるのだろう。私はこの本に子どもの頃には出会えなかったのだが、出会えていたら、背が低くていつも並ぶのがいちばんまえというあきよの姿にどれだけ共感して嬉しくなったことだろうと思う。これからたくさんの子ども達に手渡してあげたい。
-
図書館。小1娘と寝る前に何日かかけて読んだ。最初は楽しんで聞いていたが、あきよが泣くシーンからまさやが1人でホタルブクロを探しに行く辺りから、少し怖がりはじめ、カルピス飲んだ辺りで、怖くなってきたから続きは聞きたくないと。
物語に不安や緊張感が漂うシーンが長く出てくると、怖くなってくる様子。
2022/7月 -
「ホタルブクロ」の花が出てきます。
子どもの頃にプレゼントしてもらった、思い出の1冊です。 -
うちにも小さな2年生がいるが…
うちの子供たちのお年頃のお話。子供ってのは日々成長してるんだよね。うん。
昔むかしに読んだことのある話を読むと違う発見があって面白い。 -
ホタルブクロでいっぱいの野原の向こうに大きな虹が出るラストシーン。きっと十年後に読んでも感動してしまうだろう。
-
表現が古く感じるところもあるが、子供の気持ちや物の見え方が丁寧に書かれていてちても良い本。ホタルブクロの土地がなくなるという終わりも情緒的。