- Amazon.co.jp ・本 (141ページ)
- / ISBN・EAN: 9784035282204
感想・レビュー・書評
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竹下先生の美しい日本語が素晴らしい!
どのページも一文一文を噛みしめて読んだ。
「サンゴ屋をでると、夕ぐれの色が、さっきよりこくなっていた。道ばたの草むらで、ツキミ草の花が、ぷんとにおった。
ツキミ草とおなじようなかたちの街灯が、ぱちぱちとまたたいて、道のはしからひとつひとつ順番についていく。」
難しい言葉は一切なく、簡潔な表現だけを使っているのに、情景が眼の前に立ちあがってくるよう。
そこへ挟み込まれるサンゴロウの独り言が、これまたカッコいい!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
前巻との繋がりが一旦きれて、
2巻はサンゴロウの語りに変わっています。
クールなサンゴロウが
なかまのために、危険な海に冒険にいく話。
なぜか前巻までの、
ケンのことやハナミサキのことを忘れてしまっていて、
すっかりマリン号の船長になっている。
マリン号の名前の由来、思い出したりするのかな?
わたし、鳥になりたいの!
あの少女に贈ったプレゼントがまた、かっこいい。 -
ネムリ病の薬となるガラス貝を手に入れるため、サンゴロウはきららの海へと向かうのだった。
1巻のラストからの繋がりが判らず、おや?と思ったのですが、どうやら話の中に色々と伏線が張られている模様。これから色々明かされていくんでしょうね。また前作ではケン少年の目から見たサンゴロウが描かれていましたが、今回はサンゴロウ自身の目をもって語られます。淡々としてクールでいながらどこか熱いものがある、そんな文章がまた格好いいです。ただ単なる冒険ものでない感じが面白いですね。 -
前巻から数年後、船乗りになっていたサンゴロウ。私も親分と呼びたい。
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2.5
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多分小学校以来。このシリーズは挿絵や装丁もすき。絵のことはよく分からないけど、輪郭線はほぼなく、斜線だけで陰影が表現されていて光の方向が分かる。黒い線で光を描くという感じ。今回読んで、ナギヒコとサンゴロウは対称的だと思った。しがらみと自由。社会と孤独。サンゴロウの一人称で語られる物語はぶっきらぼうでつきはなしているような感じもあるけど、どこか優しい。
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黒ねこサンゴロウシリーズ2巻。
ネムリ病の薬となるガラス貝を求めて、危険なキララの海へ。
無事にマリン号の船乗りになっているサンゴロウだけど、ケンのことやハナミサキのことをすっかり忘れてしまっているのがなんともせつない。
ミリとイカマルは可愛い。
あたし、鳥になりたい。
信じていれば、いつかかなうさ! -
1作目ではあまり気づかなかったが、この2作目以降のサンゴロウはかなりクールでニヒルな性格であることがわかる。また、作品全体もやや暗いトーンになっている。と言っても、作品はそれなりによくできていて、サンゴロウは格好いいです。通信機なしで少女と通信する方法が面白い。