つれてこられただけなのに: 外来生物の言い分をきく

著者 :
  • 偕成社
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本棚登録 : 129
感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (119ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784035285908

作品紹介・あらすじ

外来生物48種が、人間が日本に持ちこんだのに「わるもの」となった不満を、生物自身の「言い分」としてコミカルに、味わい深いイラストとともに語り、持ちこまれた理由とその後の経緯も解説する本。監修は上野動物園元園長の小宮輝之氏。池の水を抜いて外来生物を駆除するテレビ番組が人気となり、そこでは、おとなも子どもも、血まなこで外来生物をさがし、捕らえては歓声をあげる……ちょっと待って。それは正しい? 外来生物も、在来生物と同じ一つの命。外来生物は、日本に来たくて来たわけじゃない。ほとんどが、食用、観賞用、害獣退治など、人間の勝手な都合でつれてこられたもの。たしかに日本の自然と生物多様性をおびやかしているものが多いけれど、つれてきたのは人間。外来生物たちはこう言いたいにちがいない。「つれてこられただけなのに」と。

感想・レビュー・書評

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  • とても興味深く、言葉が難しいが、誤解を恐れず言うならば、とても面白かった。外来生物の問題は人間の問題。まさに。人間の都合で連れて来らたり、野放しにされたり、なのに迷惑だと言われる生物たちがとても哀れだった。人の生活にも問題が出るんだろうけど、その前に人間の問題ある行動を反省したい。ただ・・・正直困る生物たちもいるので、なかなか「そうか、じゃあ、こうしよう」と解決できないのが辛い所。外来生物の言い分にも耳を傾け、経緯を知ることが出来ただけでも、とても有益で勉強になる一冊でした。 #NetGalleyJP

  • 小宮輝之先生監修。子どもにもわかりやすく、外来種のことについて学ぶことができる。
    最初のコラムが全てで、人間が持ち込んだから、生きものに罪はない。これに尽きる。生きものはただ結果として、そこに移動したから根付いているだけだ。
    外来種に関する詳しい解説はイラストを含めて2ページほどで、簡潔に書かれている。
    外来種に触れない生活は難しくなっている現代だ。輸出入をもはや止めることはできないし、インバウンド需要に頼り切っている国では今後も同様に国外の生きものが入ってくるだろう。せめて愛玩目的のペットだけでも、より厳しい規制が進めばと願っている。
    国内でも別の地域で生息している生きものを、違う場所で放つと生態系のバランスが崩れ環境破壊になる。やはり人間の行動次第だ。このあたりについてもコラムで言及してあったらもっと良かった。

  • ・読みやすい
    ・情報は基本的には題名の通り

  • もしも外来生物が日本語を話せたら、という視点で書かれた、楽しい科学読み物。外来生物についての入門書。

  • 5:6

  • 外来生物とは何か。←人間の問題
    一律に外来生物駆除という意識でよいのか。
    外来生物法
    スズメやレンゲも外来生物!

    哺乳類、は虫類・両生類、鳥、貝・ザリガニ、魚、昆虫・クモ、植物…それぞれの外来生物を本人(?)の言い分と共に見ていく。
     
    世界の侵略的外来種ワースト100なるものが指定されているらしい。

    ・国内外来生物は知らなかった。理由を聞くとなるほど。
    ・外来生物自体には罪は無い。無いけど、在来種を脅かしているものはなあ。難しい。だいたい人間が悪いんだけど。
    ・あなた、外来生物だったの?!てのもいくつか。
    ・日本鹿が海外でブイブイいわして嫌われとるらしい。
    ・シーボルトさん、イタドリを持ち帰り後世のヨーロッパの人たちに叱られる

  • 絵が多めで読みやすい。

  • フィリピンマングースからランタナ(よく見る花。種に毒がある)まで外来生物・植物を紹介。外来生物が悪いのではなく、連れてきた人間の責任だと再認識させられる。
    小学生校高学年向け。

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著者プロフィール

編集者、フリーライター。自然科学分野を中心とした編集、執筆活動を行う。主な著書に『自由研究図鑑』(福音館書店)など。

「2022年 『完全保存版 日本の城1055 都道府県別 城データ&地図完全網羅!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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