選ばなかった冒険―光の石の伝説 (偕成社ワンダーランド 17)

著者 :
  • 偕成社
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本棚登録 : 522
感想 : 75
  • Amazon.co.jp ・本 (317ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784035401704

感想・レビュー・書評

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  • テレビゲームを模した殺伐とした異世界へ転移させられ、眠るたびに、異世界と現実世界とを行き来することとなった小学6年生の子どもたちの物語。
    1997年発刊。現在は「異世界転移系」ライトノベルが氾濫し、中にはあっけらかんとしたものも多いけれど、本作が表現しているように、ふたつの世界それぞれが持つリアルさの板挟みになり、思い悩む人間としての姿がないと、物語は説得力を持たないのだと改めて思う。
    現実があるからこそ虚構に喜びと悲しみを覚えることができ、虚構があるからこそ現実がはっきりとした輪郭を持つという、ファンタジーの持つ力を強く感じる作品。

  • とってもとっても好きな作品。
    とっても考えさせられる内容で、何度も何度も読んだ。
    この偕成社ワンダーランドシリーズはお気に入り。

  • 小学生の頃大好きだった岡田淳先生の小説。
    俺は普段作家のことを先生付けで呼ぶことはないけど、岡田淳先生だけは別。ってのも、岡田淳先生は、西宮市の小学校で図工の教員をやっているのだ。岡田淳先生の本を読み漁っていた小学低学年の俺は、母親を利用して実際に岡田淳先生に会いサインをもらうなどしていた(自慢)。

    でまぁ、この『選ばなかった冒険』ですよ。
    ひさしぶりに読んだけど、面白い。

    小学六年生のあかりと学は、ひょんなことから異世界へと入り込んでしまう。そこは、RPGを模したゲームの世界だった。

    小学校の廊下がそのままRPG(おそらくウィザードリィをモチーフにしている)のダンジョンになり、銃を持ってモンスターと戦うという小学生男子にとってはこの上なく興奮させられる設定。銃の扱いや忍び足の特訓など、要所要所のトピックスがリアリティを演出する。また、セガールみたいなプロの傭兵、美人な女戦士などのnpcに加え、学たちを手助けしてくれるモンスター、フクロハリネズミのハリーなど多様なキャラクターが表情豊かに登場する。
    ヴァーチャルな世界を現実として生きざるをえなくなった主人公たちの心情を通して、生の実感というテーマを描く。

    あわよくば、もう少し敵側(闇の王)についても書いてほしかったところ。

  • 小学生の頃に恐いもの見たさと言うか、何だか不気味だと思いつつのめり込んだ本で、読みながらイメージした映像を今でも思い出せるくらい何故だか印象に残ってる話。これを読んだときに、忘れられるってやるせないなぁと初めてしみじみ思ったかもしれない。

  • 岡田淳作品で1番…というか、
    これまでもこれからも、私の中で1番の作品。
    評価が星5つまでしいかできないのが残念なくらい。
    本当に大好きで、毎年必ず1回は読み返します。
    岡田淳さんの作品においてはすべてに言えることですが、
    同じ作品でも、その歳によって、感じ方が違って
    自分の成長・変化にも気づかされます。
    いまは、大人のための絵本、子供の成長のための本…
    とか増えてきているけど、本の魅力の原点
    「老若男女が楽しめる作品」って、こういうのをいうんじゃないかな。

  • 小学生のときに読み、わたしに一番衝撃と影響を与えた本。あの小説がもう一度読みたいと大人になって読んで、あの時ほどの衝撃は感じなかったけれどやっぱりすばらしいお話でした。何度も読みたい。そう思わせる作品です。

  • 1度読んで忘れられない本。。。

  • 一生この物語は忘れない。私にすごく大切な事を与えてくれた。大切な大切な一冊。

  • 面白い。そして、戸惑いや足手まとい感がリアルで深い。昨今の異世界トリップものの全能感やお気楽モードに不快感を覚えていたので、嬉しい。

  • 二分間の冒険で、初めて岡田さんの本を読み、面白くて気に入ったので、レビューによく名前が挙がっていたこの本を読んでみた。
    こちらもゲーム仕立ての異界の話だが、のっけからいつまでも続く階段、異界になった学校が出てきて怖い話だった。
    ゲームに出るキャラクターは、役割以外の部分はなんだったのか、とは面白い着眼点。
    一人一人に物語があったはず。
    一瞬でやられるザコキャラにも、想いはあり、過去はある。

    ハリーの正体はうすうす分かったけど、あとで出会いの場面を読み返したら、ゲームってなんの話?というセリフに涙が出そうになった。知らなかったから、この役割なんだね、、、。

    ラストで勇太たちが死んだのにはショックを受けた。勇太は勇者そのものの役割だったのに。
    バトル、もぐら男、みんないい人すぎる。
    メルはスパイだと思っていて、悪の王がメルのナイフを持っていたのでやっぱりーーーと思ったけど、なんでも無かった。あれ、悪の王の正体は?お父さんとかおかあさんとか担任じゃないの??あかり=松明の明かり、はどうなったんだ?突然終わってしまい、もうちょっとカタルシスに浸りたかったのも事実。

    忘れてしまう、忘れ去られる、恐怖について考えさせられる。

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著者プロフィール

岡田淳:1947年、兵庫県生まれ。38年間小学校の図工教師を務め、その間から児童文学作家として、また、絵本、マンガ、翻訳などさまざまな分野でも活躍。『放課後の時間割』で日本児童文学者協会新人賞、『雨やどりはすべり台の下で』で産経児童出版文化賞、『願いのかなうまがり角』(いずれも偕成社)で同賞フジテレビ賞、『扉のむこうの物語』で赤い鳥文学賞、「こそあどの森」シリーズ(ともに理論社)で野間児童文芸賞など、受賞作多数。ほかの作品に『図書館からの冒険』(偕成社)、マンガ『プロフェッサーPの研究室』(17出版)、絵本『ヤマダさんの庭』(BL出版)、エッセイ『図工準備室の窓から』(偕成社)など。

「2021年 『チョコレートのおみやげ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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