炎路を行く者 —守り人作品集— (偕成社ワンダーランド)

著者 :
制作 : 佐竹 美保  二木 真希子 
  • 偕成社
4.19
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本棚登録 : 902
レビュー : 163
  • Amazon.co.jp ・本 (286ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784035403807

作品紹介・あらすじ

『蒼路の旅人』でチャグムをさらったタルシュの鷹アラユタン・ヒュウゴ。ヒュウゴはなぜ、自分の祖国を滅ぼした男に仕えることになったのか。そして、バルサは、過酷な日々の中で、思春期をどう乗りこえていったのか。題名のみ知られていた幻の作品「炎路の旅人」と、バルサの少女時代の断片「十五の我には」が収められた、「守り人」読者待望の作品集。

感想・レビュー・書評

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  • ヒュウゴの少年時代。これだけで読ませる。読み終わるのがもったいなかったです。

  • (2015年2月22日 再読)

    その後タルシュのタークとなるヒュウゴの少年~青年時代のお話。
    国を家族を奪われ、それでも誇りを傷つけられても失わず生きていくのだけど、過酷過ぎだね。
    若くして達観してしまったその後の姿が妙に切なく感じられるのはそういうことかと。

    バルサとジグロのお話もあります。
    こっちも過酷。

    守り人、また外伝出ないかな。
    シュガとかチャグムとか。

  • 「…十五の我には 見えざりし、弓のゆがみと 矢のゆがみ、二十の我の この目には、なんなく見える 不思議さよ…」

    守り人12冊目。ヒュウゴくんが熱くヤンチャしてた少年時代のお話。冷静沈着なタークの時代とは対称的。本来7巻になるべく執筆されていたということで、本編さながらのストーリーが楽しめます。登場時点でヒュウゴのキャラが出来上がってたのは、こういうことでしたか。

  • 久々すぎて、どの人物か判断できなかった。
    それでも、この世界観。やはり良かった。

    ヒュウゴの幼年期の物語は、
    国が征服されるということについて、
    考えさせられる。

    いつも物語だけでなく、
    その背景にも思いを巡らさせられる。
    この世界が、ちゃんと、
    現実味を持ってつくられている証しだ。

  • 蒼路の旅人で登場したヒューゴの物語と、バルサが15歳のころの出来事を綴った掌編の2編を収録した、守り人作品集。

    …と言いつつ、ヒューゴのことをあまりよく覚えていないダメな読者の私なので、また守り人シリーズを全部読まなくちゃ、と思っている。
    とりあえず、ヒューゴがどんな人物で登場したのかを思い出すため、
    イレギュラーではあるけれど、青路の旅人から読むかな。

  • 上橋菜穂子の守り人シリーズの番外編の一つ。
    ヒュウゴの半生と、バルサのまだ幼い時の逸話。

    シリーズ全部読み返したくなってしまった。
    そのくらい守り人シリーズに新たな輝きを添える本だった。

    ヒュウゴが男前すぎる。純粋にかっこいい。
    そしてヒュウゴを救った親娘のその後が気になる…

  • 表題作は守り人シリーズのスピンオフ、というかヒュウゴが主人公のこの話のほうが先に生まれてたんだって。

    世界にホント厚みがあるよなあ。
    上橋さんの物語を読むたびに、同時代にこの作家の新作を読めることが僥倖だと思う。
    亡くなった後でも作品は世界中で読み継がれていくような作家かと。
    好きすぎて新作を読むのが勿体なくて、読み始めると読み終わるのが悔しいくらい。

    それぞれの人生が物語世界の中にきちんと織り込まれていて、さらにそれを支える世界が生活感とリアリティにあふれてる。
    なんでこんなに好きなのか、と思うと、架空の文明なのに、民俗的なものがしっかり見える、というのがたまらんのだろうな。
    さらに、登場人物の人間的な魅力。こういうときにこう振舞うだろう、と想像できるもん。
    それぞれが誇りとか譲れないものをきっちり持ってるのがいい。

    もう一つの短編、「15の我は」は、若き日の悩めるバルサの物語。
    中2病バルサかと思いきや、さすがに命がけで生きてる彼女は充分成熟した考え方なんだよ。
    それでも大人になって振り返ると、当時は見えなかったものに気付いて、歩いてきた道のりの遠さを思う、っていう。

    凛とした生き様があります。

  • 10代の葛藤。
    自分は何をしているのか、自分に何ができるのか。
    そして、自分がこんなに苦しんでいるのに、
    世間はなんと図々しく、不平等に進んでいくのか。
    ファンタジーの世界だけれども、
    現実世界にも通じるテーマなのじゃないかな。

    当時は自分ひとりで生きているような感覚だけれども、
    そこには確実に多くの人々との出会いが関わっている。
    振り返ってみると、それがよく分かる。

    ヒュウゴの中編とバルサの短編。
    どちらもすごく面白かった。
    バルサの短編はアンジェラさんの名曲にも通じるのかな。
    それとも、偶然の重なりなのかしら。

  • ヒュウゴの物語と、バルサの物語。ごく短い邂逅はあったが二人の人生は物語の中では重ならなかった。しかしこの二人の過去の奇妙な相似こそがチャグムとの縁を呼び寄せたのだと、この本を読んで納得。

    どちらもが過去のある一点から更に過去を振り返るという組み立て。ヒュウゴはチャグムと別れた船上で、自分の幼い日を振り返る。バルサもやはりチャグムと別れた庵で、自分の若き日を振り返る。

    読んでいるこちらはその先の物語も知っているのだけど、「人は未来へ進むもうとする時、過去を振り返って自分の足跡が曲がっていないかどうか確かめるのだ」としみじみと思う。

    《王の楯》の息子ヒュウゴと、《王の槍》だったジグロの養い子バルサ。二人が権力と民衆のはざまで採る道はそれぞれ異なるが、運命に頭を振り上げて流されまいとしてきた二人の過去に泣けた。

    以下蛇足。ヒュウゴの物語に出てくるあの人はヒュウゴがチャグムに語った人とは別人なのか、書き直して設定が変わったのか、『蒼路~』のヒュウゴの話から想像していたのとはちょっと印象が違った。

  • ヒュウゴ、誰だったかなと思いつつ(申し訳ない)それでもどんどん読み進めてしまう面白さ。一人一人が魅力的で背景がしっかり描かれている立体的な人物だからこそ、引き込まれてしまうのだろう。
    バルサとジグロに再び会えたのもとてもうれしかった。
    守り人シリーズを読み直したくなりました。

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著者プロフィール

上橋 菜穂子(うえはし なほこ)
1962年、東京都生まれの児童文学作家、SF作家。
1992年『月の森に、カミよ眠れ』で日本児童文学者協会新人賞、2000年『闇の守り人』で第40回日本児童文学者協会賞、2003年『神の守人 来訪編、帰還編』で 第52回小学館児童出版文化賞、2004年『狐笛のかなた』で 第42回野間児童文芸賞受賞他、2015年『鹿の王』で第12回本屋大賞など、多数の受賞歴がある。
2014年には「小さなノーベル賞」とも呼ばれる世界的な賞、国際アンデルセン賞作家賞を受賞している。

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