- Amazon.co.jp ・本 (390ページ)
- / ISBN・EAN: 9784035405207
感想・レビュー・書評
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ペッパー・ルーは、生まれた時に信心深い伯母から「14歳で死ぬ」と
告げられ、家族は皆それを信じて今まで暮らしてきた。
14歳の誕生日をむかえたペッパーは、せまり来るであろう死の天使を、
ただ待っているのが耐えられなくなり、外に出かけた。
船長で、ちょうど帰港していたペッパーの父親は、ペッパーの死から
逃げるように酒屋で酔いつぶれていた。
ペッパーは父親の上着と帽子をとって、父親の乗るはずだった
ロンブラージュ号にもぐりこみ、自分は船長だと言って船を出航させた。
死の天使から逃れたのも束の間、荒くれ船員のロシュがペッパーを
追いかけているうちに船倉に転落し、死んでしまった。
ペッパーは自分が死ぬはずだったのに、と心を痛めた。
実はロンブラーシュ号は、保険金目当てに船を沈めるための航海をしていて、
ペッパーは自分が死ぬ番がとうとう来たと考え、船長として
船と共に沈むことにした。
世話係のデュシスと最後まで船に残っていたが、やがて気を失い、
気付いた時には他の船に乗っていた。
マルセイユの港で船を降りたペッパーはデモ隊にまぎれ、
昼食に立ち寄ったデパートの惣菜売り場で、どさくさにまぎれ、
働くことになった。
デパートでは問題を起こして逃げ、その後ペッパーは新聞記者見習い、
農場の手伝い、病院に入院、メッセンジャーボーイと、
次々に問題を起こしながら居場所を変え、死の天使から逃げ続けたのだった。
大勢の人から追われながら、死の天使からも逃げながら冒険を続ける
ペッパーの運命は変えられるのか?
あっちこっちからからみつく人間関係が面白かった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
おばさんの話によれば、ペッパー・ルーは、生まれたときに「14歳までに死ぬ」と予言されていた。死ぬことばかり聞かされて育てられたルーは、14歳の誕生日、父のふりをして船に乗り込み死の天使から逃げ出した。けれども行く先々で災難に見舞われ、人に追われて、逃げても逃げても死の天使の影がつきまとう。ペッパー・ルーは逃げ切れるのか? そもそも本当に市の天使は彼を捕まえようとしているのだろうか…。マコックランらしい波乱万丈ドタバタ大忙しの物語。ペッパー・ルーの純真さが感動を呼ぶのです。