きつねの橋 玉の小箱 (巻の三)

  • 偕成社 (2024年7月20日発売)
3.80
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本棚登録 : 43
感想 : 3
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  • 本 ・本 (236ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784035405900

作品紹介・あらすじ

産経児童出版文化賞・JR賞を受賞したシリーズの最新刊!

ときは平安時代、京の都。
郎等の貞道は、上京してきた遠助という男と知り合う。遠助はある橋のたもとで女から小箱を預かり、京の届け先に行くという。小箱はけっして開けてはならないといわれていたが、二人はひょんなことから中を見てしまう。そこには光を放つ玉が入っていた。
一方、貞道と不思議な縁でたすけあうようになった白きつね葉月は、妹のように思う姫宮に仕えていた。しかし厳しく姫を教育する年かさの女房、中務の君がやってきたため、何かと対抗心を燃やすようになる。
やがて、姫宮の屋敷で働くことになった遠助は玉に魅入られたようになり、玉の影響のせいか、葉月もまた思わぬ力を振るってしまう。
貞道は、なんとか玉の小箱を正しき届け先に渡そうとするのだが。
あやかしと人のかかわりを描く平安朝ファンタジー第3弾。

感想・レビュー・書評

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  • 貞道も葉月も大人になったな、と感心したシリーズ第3弾。
    互いの気持ちも、何も言わなくとも以心伝心。特に貞道の方に余裕があって安心して読んでいられた。

    鬼・生き霊・ものの怪等がはびこる平安の京で、今回は決して開けてはならない小箱を巡る物語。
    昔も今も開けてはだめと言われると、つい開けたくなるのが人間の性。おまけに小箱の中に入っている光り輝く玉に魅せられてしまう始末。意志の弱い人間たちは妖かしにまんまと操られてしまう。

    妖かしと人間が共存するように摩訶不思議なことが当たり前に起こる京の都。妖かしに操られたり襲われるのは嫌だけれど、貞道と葉月のように互いを思いやる優しい関係はとても羨ましい。
    続編も楽しみに待ちたい。

  • 久保田香里『きつねの橋』頼光四天王のひとり・貞道を主人公とした歴史ファンタジー刊行!着想を得たエピソードとは? | ものがたりする平安 2019/08/14
    https://heianmagazine.com/topics/kitsunenohashi-novel

    『きつねの橋』 久保田香里・作 佐竹美保・絵 偕成社 - 川天使空間 2021年12月17日
    https://blog.goo.ne.jp/kawatenshi/e/110f49e4a8d4c2111b23594a8102aa18

    受付終了
    イラストレーター佐竹美保さん講演会〜おはなしの世界を広げるお仕事〜
    江戸川区立図書館 イベント情報 葛西図書館(開催日2025年03月02日)
    https://www.library.city.edogawa.tokyo.jp/toshow/event/event_8778.php

    \開催中!/【本館】「佐竹 美保 原画展-魔法の世界へ-」 | 富山市立図書館 On-Line(会期2025年2月22日~3月23日)
    https://www.library.toyama.toyama.jp/views_event/21593

    久保田 香里|note
    https://note.com/kubotakaori

    母のひろば 729号
    時をこえてシェーラひめ/佐竹美保
    母のひろば - 童心社
    https://www.doshinsha.co.jp/hahanohiroba/

    きつねの橋 巻の三 玉の小箱 - 偕成社 | 児童書出版社
    https://www.kaiseisha.co.jp/books/9784035405900

  • 待ってました、きつねの橋の3巻目。
    決して開けてはならない小箱ときくと開けたくなるのが世の常。あやしい者から箱を預かり、京の橋まで持っていく約束をした遠助はあっというまに魅了されてしまう。箱の中には光り輝く玉があったのだ。

    夢中になって読みました。鬼殿の描写が特に好きです。

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著者プロフィール

岐阜県生まれ。2004年、『青き竜の伝説』(岩崎書店)で第3回ジュニア冒険小説大賞を受賞しデビュー。『氷石』(くもん出版)で第38回児童文芸新人賞、『きつねの橋』(偕成社)で第67回産経児童出版文化賞・JR賞を受賞。他の作品に『きつねの橋 巻の二 うたう鬼』(偕成社)、『緑瑠璃の鞠』(岩崎書店)、『駅鈴』『もえぎ草子』(くもん出版)、『千に染める古の色』(アリス館)など。

「2022年 『やくやもしおの百人一首』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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