恋人たちの冒険 (安房直子コレクション)

著者 :
  • 偕成社
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本棚登録 : 48
レビュー : 5
  • Amazon.co.jp ・本 (338ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784035409502

感想・レビュー・書評

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  • 「天の鹿」「鳥にさらわれた娘」「べにばらホテルのお客」など、恋をめぐってのファンタジー5編。

  • 恋愛ものです。
    そして、見事なほど全部、異類婚のお話です。5話全部。

    このあたりの感性が、わたしを惹きつけるんだろうなぁと思います。
    まあ、もっといろいろな恋人達の作品はあるんだから、わたしと感性があったのは、安房直子さんではなくて、編者の人かも(笑)

    それでは、1話ずつの感想です。

    天の鹿
    鹿と少女のお話です。

    少女の父親は、猟師で鹿撃ちの名人です。

    でも、鹿がこの家の人にもっているのは、不思議と恨みとかそういうのではないんです。ただ、おぼえていてほしい。そんなことを思っているという。

    なんだろう。怖さも、とこかにちょっとあるのですが、それ以上に、自然の持つ懐の深さみたいなものを感じさせられます。

    熊の火
    若者と熊の娘さんの話。
    動物の方が女の子の話もありますが、熊というのはけっこう珍しいかも。

    これは、もう戻れないという感じの強いお話で、ちょっと「きつねの窓」を思い出しました。

    孤独の陰に、ファンタジーがあります。

    あるジャム屋の話
    若者と鹿の娘さん。
    この鹿の娘さんが、絵が上手だという。

    椅子にこしかけている牝鹿ってどんなんだ?どんどん、擬人化が進んでいるようでいて、でも、鹿の形をしているようで…。
    だって、人間にならないといけないんですからねぇ。

    「鹿のまんまで、よかったんだよ。」

    と、この言葉にたどり着くためのお話だったんだと思います。

    鳥にさらわれた娘
    これはなんだか、遠野の昔話を思わせるような話です。

    鳥にさらわれて、逃げ帰った娘。
    でも、鳥の優しさもしっていて、自分から戻っていく。

    まわりから見れば、魔物にかどわかされたように見えますが、本当の幸福は、自分自身にしか見えません。

    べにばホテルのお客
    かわいい話です。

    以下、ネタばれありです。
    http://asobo.littlestar.jp/rin/2005/08/24/%E8%A6%8B%E4%BA%8B%E3%81%AA%E3%81%BB%E3%81%A9%E3%81%AE/

  • [ 内容 ]
    恋をめぐってのファンタジー5編。

    [ 目次 ]


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    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • 「天の鹿」「鳥にさらわれた娘」「べにばらホテルのお客」など、恋をめぐってのファンタジー5編と、作品理解の助けになる単行本未収録のエッセイを巻末に収録。

  • 「天の鹿」と「あるジャム屋の話」は印象深いです。<BR>
    どちらも「私も行って見たい!」とか「私も食べてみたい!」と思わせるくらい、深く想像してしまうほど、ストーリーに引き込まれました。<BR>
    「あるジャム屋の話」は、内容も文章もすごくきれいだなと私は読んでいて感じました。

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著者プロフィール

【安房直子・著】  1943年、東京に生まれる。日本女子大国文科卒業。大学在学中より山室静氏に師事する。作品に『まほうをかけられた舌』『花のにおう町』絵本『青い花』(いずれも岩崎書店)、『白いおうむの森』(筑摩書房)『やさしいたんぽぽ』(小峰書店)などがある。『さんしょっ子』で日本児童文学者協会新人賞を、『風と木の歌』(実業之日本社)で小学館文学賞を、『遠い野ばらの村』(筑摩書房)で野間児童文芸賞を、『風のローラースケート』(筑摩書房)で新美南吉児童文学賞を受賞する。1993年没。

「2015年 『花さき山』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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