新版 水曜日のクルト (偕成社文庫)

著者 : 大井三重子
制作 : 浅倉 田美子 
  • 偕成社 (2009年5月1日発売)
3.92
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  • 本棚登録 :54
  • レビュー :9
  • Amazon.co.jp ・本 (178ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784035511809

新版 水曜日のクルト (偕成社文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 「子どもを本好きにする10の秘訣」>「命・生き方」で紹介された本。

  •  大井三重子さんて人が仁木悦子さんだったとは、まったく知りませんでしたが。
     「水曜日のクルト」「めもあある美術館」「ある水たまりの一生」「ふしぎなひしゃくの話」「血の色の雲」「ありとあらゆるものののびんづめ」の6話収録。
     「血の色の雲」だけが、もろに戦争のことを書いているのでだいぶシリアスですが、それ以外はかわいいお話です。
     ただ、「水曜日のクルト」は、語り部の人の人格が、ちょっとどうなの…? て感じ。
     クルトに自分のものを盗まれて、その理由が突拍子もないものだったとしても、なぜ叱らずに笑うだけなの?
     相手が子どもだから、という理由なら、それはそれでいいけど、その直後にパイプを盗られて激怒するてどういうこと?
     人格がどうかしているとしか思えないのですが。
     この件も含めて、いろいろと展開に無理があって、この話だけは、何か納得いかない。

  • 2016年5月26日購入。

  • 推理小説の仁木悦子として有名な大井三重子の童話集。
    でも「仁木悦子の小説」は読んだことない。
    この人の名前は「もうひとつの太平洋戦争」http://booklog.jp/users/melancholidea/archives/1/B000J7X8RQで知った。

    この本を手に取ったのは表紙の色がきれいだったから。
    折り返しにあった仁木悦子の名前を見て読み始めた。
    1950年代に書かれたという童話は、丁寧な文章もモチーフも、小川未明やアンデルセンを思わせる。
    懐かしい雰囲気を楽しみながら読んだ。
    教訓臭さはないけれど言葉の端が沁みるものあり、ストレートに訴えるものあり。


    ひとりひとりに、その人だけが入れる部屋が用意されている【めもあある美術館】を読んだら、きれいな絵を描きたいなと思った。

    【ある水たまりの一生】にでてくる小スズメのエピソードがすごくかわいい。
    「男の子のくせに」わすれな草をあたまにさしてみて「およめさんみたいだ」と喜ぶ。
    照れてるけど恥じてない。ほほえむ水たまりは嘲わない。
    当たり前なほほえましさが、こんなに昔に描かれているってのが嬉しくて幸せな気分だ。

    【血の色の雲】は戦争の話。
    生活のために飛行機乗りになった子も大学生も病弱な人も、みんなが巻き込まれる。
    被害だけじゃなくて、加害性と、加害者になってしまう悲劇にも触れられているのがすごいところ。

    冒頭の、“空が、青く青く晴れていました。/この青い空のはてには、うすべに色の雲がうかんでいるにちがいない”という部分、
    今読んでいる「ミクロの森」に同じようなことが書かれていた。
    あちらは科学的に光子の説明などをして、この赤い空は東の青空がつくっているのだ、とあった。
    観察や知識の土台の上に築いた物語だから、しっかり芯があるんだろうな。

  • ミステリ作家仁木悦子さんが別名義で書いていた童話集です。「猫と車イス」に出てきた作品もあり、両方読むとまた興味深かったりして。
    子供には分かりにくいのでは?と思うところもあります。特に語彙なんかは、時代を差し引いても難しいような。けど、大人に聞けば十分子供にも理解できる内容。適度な謎は子供の向学心をくすぐるかもしれません。色の表現の鮮やかさは想像しても楽しく、装丁の可愛らしい絵がさらにそのお手伝いをしてくれます。クルトなんか本当にそこらを歩いていそうだし、水溜まりの循環はイメージとして自然科学の知識をとらえることができそう。
    …とかなんとか細々言いますが、とにかく話として面白い。わくわくしたり、嬉しくなったり、逆に苦しくなったり、悲しくなったり。結果教訓を得るかどうかは別問題。きっとふとした瞬間にじんわりと思い出して、「こういうことなんだな」と感じる。そういう作品たちです。

  • 「ある水たまりの一生」を読んだ。

  • 作者の名前をどこかで見たことがあるけど、どこだっただろうと手に取って納得、後の仁木悦子なんですな。元々童話作家としてスタートしていたことは聞いていましたが、初めてその童話に触れました。
    さすがの巧さですね。カラリとした明るい語り、物語展開の面白さ、イキイキとした子どもたち。もっと読みたいという気分にさせられます。
    異色なのは「血の色の雲」。架空の国を舞台にした反戦もの。声だかに叫ぶのでなく、静かで美しい筆運びに心打たれます。

  • 大井三重子さんは「仁木悦子」だったのをしらなかった。
    水曜日のクルト・めもあある美術館・ある水たまりの一生・ふしぎなひしゃくの話・血の色の雲・ありとあらゆるもののびんづめ の6話収録。
    「ありとあらゆるもののびんづめ」が私は気にいった。
    ただの童話ではない、少し重い筋立て。

  • 「めもあある美術館」収録

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