ふしぎ駄菓子屋 銭天堂10 (ふしぎ駄菓子屋銭天堂 10)

  • 偕成社 (2018年10月15日発売)
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本 ・本 (190ページ) / ISBN・EAN: 9784036357000

作品紹介・あらすじ

本人の強い希望で銭天堂に居つくことになった少年健太。紅子は墨丸に彼の監視役を命じます。はたして健太は何者か? そしてその目的とは? 最終話ですべての謎が明かされます。
 駄菓子にまつわるエピソードは、6話収録。ひと粒食べると一日晴れるキャンデイ「天晴れレモン」、ひそひそ話を聞き取れるようになる「聞き耳グミ」など、さて今度の駄菓子は、お客様に幸運をもたらすでしょうか。
 巻末に、招き猫たちの座談会がついています。

感想・レビュー・書評

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  • 『ふしぎ駄菓子屋銭天堂』の十巻目ですね。
     旅行から帰った紅子さんと墨丸そしてちゃっかり荷物に忍び込んだ二匹の招き猫(きなことまろ)が、銭天堂で待ち受けていたのは、小学二年生の健太くん。
    招き猫たちが、勝手に福引きのはこをのまわして、おとずれたお客さんだけど、お菓子を買わずに「『銭天堂』にいさせてください」といって、いすわっているのだ。
     今回は、健太くんを交えてのお店開き。いつものように福運のお客さんだけど、まず相手をするのは健太くん。紅子がお菓子をすすめて物語は始まる。

       目次

     プロローグ
     天晴れレモン
     聞き耳グミ
     家カエル
     コントロールケーキ
     アドベン茶~
     やりなおしおこし
     エピローグ
       招き猫たちの座談会

     招き猫たちが大活躍で、面白さが増えてきました。
    健太くんが、興味半分で開けてしまった冷凍庫の扉。エピローグで、よどみの氷がどうやら溶けたようです!次回は波乱が待ち受けていそうですね。
     健太くんの悩みも最後には解決へ。
     心温まる、因果応報の物語です。
     なんと『銭天堂新聞』が付録でついていました。編集長は墨丸。面白さ満載ですね。

  • 健太が、よどみに代わる悪役かと思ったら違った。
    最後の最後でよどみが復活の兆し!
    期待が続いているせいか、この巻はそれほど…だった。次巻に進む。

  • 健太くんの巻です
    どうなるのかと思ったけど、最後の終わり方よかったです!
    冷凍庫からの悪意が心配です
    次も楽しみです♪

  • 最後に金色の招き猫たちの座談会があったよ(^。^)

  • 紅子とよどみの対決がまたしても始まる予感。

  • またまた新たな登場人物
    小さな男の子です。
    この本は本当に子供向けなのか、大人向けなのかわかりません。
    でもついついハマって読んでしまう。
    すぐ読み終えるし…

  • 銭天堂に居着くことになった不思議な男の子。そのおかげで銭天堂の不思議が解明されておもしろかった。無事に帰れることになって本当によかった。
    次はまた何か不審なことが起こりそうな予感。どうなるのか楽しみ。

  • 紅子が旅をしているときにケンタという知らない男の子が来て手伝いたいという。どうなるかとても楽しいです♪。

  • 過去に戻ってやり直せるって凄いお菓子だなぁ。

  • 一話一話の話もおもしろいが、最後まで「この男の子の正体は!?」となる面白さがあるので星5つ!

  • おかみ、紅子のそばにいる8歳の男の子。
    駄菓子を選ばず、紅子のそばにずっといる。
    猫の墨丸は怪しんでいるけれど、どうも嫌な感じはしない。
    この少年、名前を杉田健太と言うのだが…いったい何の目的でここにいるのだろう?

    「天晴れレモン」は雨女の佳奈が親友の結婚式で使おうと思ったお菓子。
    でも、絶対晴れる、と思えば他のことにも使いたくなるのが人間…。
    このものがたりは、禍福は糾える縄の如し、という諺を思い出させる。
    私も雨女だが、雨の日は意外と、いいことが起きる。
    何事も悪いことばかりじゃない。

    「やりなおしおこし」は、健太少年が待ち望んでいたようだが、なぜ彼はやり直したいと願うのだろう?
    なにをやり直したいのだろう?
    「アドベン茶~」から続く物語は、子供の切実な願いだった。

    引き出しの中にあった数年前の手帳を片付けたとき、保育園で私の子供が話していたことがメモされていた。
    「ママは自分のことを好きじゃないんだ」と言っていた。
    そんなこと、ないのに。
    そんなことがあったがために、「やりなおしおこし」の話は胸が酷く痛んだ。

  • 10巻目だけどあきさせない、うまい展開をするなあ。
    最後の章、銭天堂で初めて泣きました。

  • 文量は多くないのに、読み終えたら一本の映画を見終えたような感覚になった。いつものことではあるけれど、今回は特に、然るべき人に然るべき機会が与えられているように感じた。

    天晴れレモン
    ある意味、間接的に天気で占いができるのがいいな。
    この人の話は、恋愛とビジネスにはシビアなイメージがある。人の業の深さが出やすい領域だからかな。
    逆に普通の家庭生活・学校生活のエピソードをたくさん出せてるのがすごいと思う。

    聞き耳グミ
    耳を綺麗にしておくって難しい。いろいろな意味で。

    家カエル
    遭難時の対応が有能。

    コントロールケーキ
    自転車でそこまでのカロリー消費できるとは思えないし、副作用には不文律の隠し要素ありそう。
    副作用を承知で使う話は読後感がすっきりしてて好きな話多い気がする。

    アドベン茶~
    「~」の間の抜けた感が好き。
    このまま理不尽に終わってくのかと不安になったけど、救済されてよかった。
    よどみに汚染されていなかったら、どんな世界でどういう楽しみ方ができたのか気になる。

    やりなおしおこし
    影響力の大きさだけ見たら、銭天堂史上最強のお菓子なのでは。生前の両親の言動からやり直しができるなんて。この子だからこそ、できた選択なのだろうな。
    エピローグの大団円って感じがじわっときた。

    ジュエリージェリーがどういうお菓子だったのかすごく気になる。

  • 今回は、健太くんがお店の手伝いをしながら何かしようとしているのを墨丸は怪しく監視しながら幸運なお客様に駄菓子を売っていきます。健太くんのお話はいい話でした。本当に運命が変わって良かったなと思いました。

  • 今回はまたまた新しいパターンの健太君。変化付けてるなあ~

  • 記録用

  • 健太くん…なるほど…。
    まさかSFなオチとは。
    そして息が長いよどみさん。
    す、すげえ…。
    そしてどこまでもかわいい招き猫さんたち…。あ、朝ごはんとか食べるんだ…かわいい…。

  • 新しい仲間?ってなってワクワクしたけど
    けんたには思惑が。
    でもそれを知った時、応援したくもなった。
    長く続くお話なのに,飽きさせないってすごいなー

  • 居候巻
    全巻通して児童書だしもっとハッピーな感じの話を想像してたけど、案外シビアなしっぺ返しが多くてちょっとゲンナリしてる。

  • 2と同じく『若い肌』が気になってしまうけど、回数は減っていた。2と違って『迫力ある女性』の表現が多いような気がした。

    印象に残ったものから感想。

    『コントロールケーキ』だけは、家族の対応が酷いように感じてしまった。家族だから許される……のかもしれないけど、娘まで『痩せて綺麗になりたい』と思ってしまうのは、やはり家族内の対応のせいもあるのではと思う。この辺り、何もなしに『娘が痩せようとするのをやめて良かった』と書かれているのがモヤる。
    ::あらすじ::母親が銭天堂で食欲がコントロールできる『コントロールケーキ』を買う。どんどん痩せていく母を見て、娘も真似する。それを止めようとして、母親はコントロールケーキの力で娘の食欲を元に戻させる。その話を娘に話し、銭天堂を二人で探すが見つからなかった。しかし、筋肉がついて痩せる事が出来た。

    筋肉は重いので痩せはするけど、体重はそれほど減らない。体のラインは綺麗になるけど、体重の数字だけを見てると変わらない。なので、運動で痩せる=体重を減らすを目的にしてると思った通りに行かないかも。健康的になるという利点はある。
    『コントロールケーキ』のラストも『健康的にスマートになったからだ。』と書いてあるだけで、体重が減ったとは書いてない。よく読んだら、体重についてはどこにも書いてなかった。……配慮?

    『天晴れレモン』
    晴れになるレモンの形のキャンディ。雨女で悩んでいる女性が買っていく。友人の結婚式を晴れにしたくて使うが、雨になってしまう。雨になった事で落ち込んでしまうが、友人は彼のマザコンの本性が分かってよかったと主人公を慰める。

    雨も悪くないという話。突然のハプニングは人の本性をさらけ出す。
    レモンキャンディが欲しくなった。

    『家カエル』
    ぼぅっと歩いてしまって迷子になる主人公は、家カエルというキーホルダーを買う。遠足で意地悪な子とわざとはぐれて、困らせようとする。家カエルで帰る事が出来ると思っていたが、雨が降り出し山の中で迷ってしまう。一緒にいた子が意外としっかりと準備をしていてくれたので、雨宿りをすることができる。やがて意地悪な子とも合流し、雨が止んで山を下りる。

    雨が人の意外な一面を見せてくれる話と言う意味では天晴れレモンと同じ。
    天晴れレモンの対になりそうと思った。

    『聞き耳グミ』
    クラスの女子のひそひそ話が気になる男の子は銭天堂で聞き耳グミを買う。女子たちが話していたのは、自分を好きだという事を知るが、一方は自分を嫌っていることも知る。嫌っている女子に仕返しをして、味を占めた主人公はクラス中の秘密を暴露して、クラスの空気を悪くしていく。やがて、それに気が付いたクラスメイト達は男の子をのけ者にする。気を付けなくてはいけなかったと気が付いた男の子だが、後の祭りだった。自分を好きだった女の子も他の子と付き合ったと聞くが、聞き耳グミの効果が消えてしまう。

    人の話って、気になるよねぇ……すごく分かる。暴露はともかく、子どもの頃の小さな気になる事を上手く拾って物語が作られてるような気がしてしまった。
    大人になると下手に聞き耳を立てて不安を増やす方が面倒になる。

    『アドベン茶~』『やりなおしおこし』
    2作続きものの作品。お店に居候していた男の子が、賞味期限切れの商品『アドベン茶~』を他の子供に渡してしまう。
    アドベン茶~で怖い世界に行ってしまった男の子。やり直すことを決心した事で、銭天堂のおかみが『やりなおしおこし』を持って現れる。どこからやり直すべきかと考えていたが、母親が後悔していた時間まで戻る事にする。母親は自分のための商品ではなく、親友のための商品を選ぶ。

    この10巻はずっと『お店に居候している男の子、健太』が出てくる。最後に商品を買って『なかった事』になるのだけど……そうするとこの10巻のお客様たちはどうなるのだろう。健太に出会ってなかったことになるのか。そもそも、銭天堂に来ていない事になるのか。

    時間を戻す話はパラドックスが出来てしまう。

    そして、よく考えれば健太はある意味では虐待された子供で『酷い親』だな……という身も蓋もない話にもなるのだけど。うーん。母親が病む理由(自分一人だけが幸せになってしまった後悔)がちょと無理やりすぎる感じがする。父親もそれにうんざりして出ていくって……子供連れて行けと思ってしまうのだけど。病んでる女の元に子供を置いていく神経どうかしてる。



    細かい事は考えてはいけない。考えてはいけない。
    児童書なのだからそこを突っ込んだら、話が成り立たないというのも分かるけど……モヤモヤはする。

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著者プロフィール

神奈川県生まれ。『水妖の森』で第4回ジュニア冒険小説大賞、『狐霊の檻』で第34回うつのみやこども賞受賞。作品に『送り人の娘』、『おっちょこ魔女先生』、『盗角妖伝』、「怪奇漢方桃印」シリーズ、「秘密に満ちた魔石館」シリーズ、「十年屋」シリーズ、「鬼遊び」シリーズ、「妖怪の子預かります」シリーズなどがある。

「2023年 『ふしぎ駄菓子屋 銭天堂1・2・3(3冊セット)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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