そのぬくもりはきえない

著者 :
  • 偕成社
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本棚登録 : 100
レビュー : 20
  • Amazon.co.jp ・本 (285ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784036430406

作品紹介・あらすじ

犬の散歩をひきうけて出入りするようになった家で出会った不思議な男の子。なんだかちぐはぐなのに、どうしようもなく響きあう心と心。子どもたちの現在を描き続けてきた児童文学作家による待望の長編。

感想・レビュー・書評

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  • またまた素敵なお話でした。ついつい、これは、私だ。と思ってしまった←そんな本が、やまほどあるw

    どうして大人は、子どもが黙っている時、もう少しだけ待てないんだろう。子どもの代弁を勝手に作り上げ、子どもたちの言いたいことを無かったことにしてしまう。。

    「カマキリの気持ちをかんがえてみた。けれど、カマキリの気持ちはわからなかった。」

    出だしから、好きだな、きゅうんっと、小学生時代の長い長い1日をおもいだした。

    離婚してしまったお母さんは、主人公の波に、自分の思いを投影しすぎて、娘をがんじがらめにしている。

    好きなのか、わからないソフトボール。
    お友達もいるし、中学受験をしなさいと、通わされる塾。受験、するのかな?できるのかな?

    絵画教室に最近入ってきた真麻ちゃんは、不思議な女の子。近所のおばあさん、高島さんの家の犬、ハルの散歩を手伝っている。波もお手伝いする事になる。高島さんの静かなお宅には、幽霊が出るといううわさ。

    高島さんの家の2階で出会う男の子、朝夫くんと過ごすうちに、波にも変化が現れる。。

    「秘密の花園」や「想い出のマーニー」を思い出しながら読んだ。でも、朝夫くんは、亡霊ではないし、病気でもない。ちょっと特別な存在だった。そこがちょっとファンタジーで、面白かったな。

    酒井駒子さんの表紙も、素敵。むしろ、ジャケ買いです。




  • 子どもの気持ちと大人の気持ちのズレが、とてもうまく描き出されている。この本、子どもがもっと小さいときに読んでいたかったなと思う。そうすれば、もう少し良い子育てができたかもしれない。

  • 年齢がお母さんに近い為、主人公の波の切なさよりそちらに共感してしまう。お母さんは正しいことを言う。「あなたのためよ」「やってみる方がいいと思う」お母さんの前に出ると思っていた言葉が小さくなって消えていく。
    犬のハルの散歩から少しずつお母さんとの隙間が出来、波は自立していく。朝雄君の存在も大きい。過去の思い出としての朝雄君と現在を生きる波の交流が掴むと消えそうな儚さで紡がれていく。

  • 基本大筋はファンタジー。
    大人になってしまった今は、主人公に移入できなくて残念。お母さんのレール敷く感じの方が共感できてしまう、自分の残念さ。
    子供の頃の気持ちのまま読みたかったな。

  • "Tom's Midnight Garden"を思い出すような、ほんのりとしたお話。主人公の女の子の心の動きが可愛らしく繊細でよかった。東京へ行ったあの人に、現実に会いたかった、かも。

  • 表紙がとにかく綺麗(^ω^)「あなたはこうしたいはず」ってあれこれ指図されるのってぞっとする。子供ってほんとに不自由だなあ。波に真麻ちゃんや朝夫くんがいてくれて良かった。お兄ちゃんも味方になってくれたし。ハルが来てくれて良かった(^_^)

  • 20130118

  • 時空を超えた出会いと今の自分&成長。10代のしたたかで微妙な女友だちとの心理戦(思い出します)や母親との微妙な力関係ともいえるやりとりが描かれていて、心にくい。「虹色ほたる」の世界も時間旅行ですが、
    あれはファンタジー色が濃いかな。それよりもより地に根ざした感あり。

  • 気持ちを言葉にできないためにとった行動(サボったり,嘘をついたり)が,結果的に母親の譲歩を引き出すが,波と母親がこの後,関係をどう再構築していったのか気になる。

  • 岩瀬成子2冊目の本。酒井駒子の表紙絵にも惹かれた。
    きちんとしたい母に思いがうまく伝えられない少女、波。友だちから請け負った犬の散歩の手伝い。その家の2階には男の子がいた……。

    なかなかいい感じだった。

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著者プロフィール

岩瀬/成子
1950年山口県生まれ。
1978年『朝はだんだん見えてくる』で日本児童文学者協会新人賞を受賞。『「うそじゃないよ」と谷川くんはいった』で産経児童出版文化賞・小学館文学賞・IBBYオナーリスト賞を受賞、『ステゴザウルス』『迷い鳥とぶ』で路傍の石文学賞を受賞。2008年、『そのぬくもりはきえない』で日本児童文学者協会賞を受賞。2014年、『あたらしい子がきて』で野間児童文芸賞を受賞。2015年、『きみは知らないほうがいい』で産経児童出版文化賞大賞を受賞。

「2019年 『もうひとつの曲がり角』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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