そのぬくもりはきえない

  • 偕成社 (2007年11月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (286ページ) / ISBN・EAN: 9784036430406

みんなの感想まとめ

成長する少女の心の葛藤と周囲との関係を優しく描いた作品で、読者は主人公の波に共感を覚えます。彼女は、自分の意見を言えない女の子として描かれ、周囲の大人たちの期待や思いに悩まされながらも、少しずつ自分を...

感想・レビュー・書評

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  • とても良かった。ジーンと胸に染み渡るような優しい作品だった。
    羽村波って良い名前。
    波の母や祖母のような人が身近にいるので、波の気持ちがよく分かった。真麻ちゃんは大人びてるねぇ。春奈ちゃんみたいな意地悪な子もいたなぁと思い出した。

  • 自分の意見が分からず言えない女の子、波が、あることをきっかけにちょっとずつ成長していく姿をとてもていねいに描いた児童文学。
    最後はじーんとあたたかい気持ちになった。
    波みたいな子どもたちに手に取ってもらいたいなあ。

  • ご近所のご高齢の高島さん。一人暮らしで少し気難しい。4年生の波が、高島さんの犬のハルのお散歩を引き受けることから、2階に住む朝夫と奇跡のように出会う…

    誰かと出会うことによる変化が本当に繊細に描かれていて素敵だ。

    少しゆっくりな波も、
    頑張りすぎるお母さんも、
    よく見る目をもつお兄ちゃんも、

    端からは強くみえる真麻も、
    波の友だちの友絵も、

    高島さんも、そして朝夫も。

    みんな少しずつ変わって、少しずつ強くなって生きていく。

    波と朝夫の奇跡のような出会いの、その後を思って心がほかほかする。





  • またまた素敵なお話でした。ついつい、これは、私だ。と思ってしまった←そんな本が、やまほどあるw

    どうして大人は、子どもが黙っている時、もう少しだけ待てないんだろう。子どもの代弁を勝手に作り上げ、子どもたちの言いたいことを無かったことにしてしまう。。

    「カマキリの気持ちをかんがえてみた。けれど、カマキリの気持ちはわからなかった。」

    出だしから、好きだな、きゅうんっと、小学生時代の長い長い1日をおもいだした。

    離婚してしまったお母さんは、主人公の波に、自分の思いを投影しすぎて、娘をがんじがらめにしている。

    好きなのか、わからないソフトボール。
    お友達もいるし、中学受験をしなさいと、通わされる塾。受験、するのかな?できるのかな?

    絵画教室に最近入ってきた真麻ちゃんは、不思議な女の子。近所のおばあさん、高島さんの家の犬、ハルの散歩を手伝っている。波もお手伝いする事になる。高島さんの静かなお宅には、幽霊が出るといううわさ。

    高島さんの家の2階で出会う男の子、朝夫くんと過ごすうちに、波にも変化が現れる。。

    「秘密の花園」や「想い出のマーニー」を思い出しながら読んだ。でも、朝夫くんは、亡霊ではないし、病気でもない。ちょっと特別な存在だった。そこがちょっとファンタジーで、面白かったな。

    酒井駒子さんの表紙も、素敵。むしろ、ジャケ買いです。




  • 子どもの気持ちと大人の気持ちのズレが、とてもうまく描き出されている。この本、子どもがもっと小さいときに読んでいたかったなと思う。そうすれば、もう少し良い子育てができたかもしれない。

  • その曲がり角の・・・の方が好きだった。

  • はじめは少し不穏な雰囲気なのだけど、続きが気になって止まらない。読みながら、主人公と自分の娘、昔の自分を重ねたり、主人公の母親と今の自分を重ねたり。ずっと自分の奥底にしまわれていた感情が掬い上げられたような気持ち。

  • 年齢がお母さんに近い為、主人公の波の切なさよりそちらに共感してしまう。お母さんは正しいことを言う。「あなたのためよ」「やってみる方がいいと思う」お母さんの前に出ると思っていた言葉が小さくなって消えていく。
    犬のハルの散歩から少しずつお母さんとの隙間が出来、波は自立していく。朝雄君の存在も大きい。過去の思い出としての朝雄君と現在を生きる波の交流が掴むと消えそうな儚さで紡がれていく。

  • 基本大筋はファンタジー。
    大人になってしまった今は、主人公に移入できなくて残念。お母さんのレール敷く感じの方が共感できてしまう、自分の残念さ。
    子供の頃の気持ちのまま読みたかったな。

  • "Tom's Midnight Garden"を思い出すような、ほんのりとしたお話。主人公の女の子の心の動きが可愛らしく繊細でよかった。東京へ行ったあの人に、現実に会いたかった、かも。

  • 表紙がとにかく綺麗(^ω^)「あなたはこうしたいはず」ってあれこれ指図されるのってぞっとする。子供ってほんとに不自由だなあ。波に真麻ちゃんや朝夫くんがいてくれて良かった。お兄ちゃんも味方になってくれたし。ハルが来てくれて良かった(^_^)

  • 20130118

  • 時空を超えた出会いと今の自分&成長。10代のしたたかで微妙な女友だちとの心理戦(思い出します)や母親との微妙な力関係ともいえるやりとりが描かれていて、心にくい。「虹色ほたる」の世界も時間旅行ですが、
    あれはファンタジー色が濃いかな。それよりもより地に根ざした感あり。

  • 気持ちを言葉にできないためにとった行動(サボったり,嘘をついたり)が,結果的に母親の譲歩を引き出すが,波と母親がこの後,関係をどう再構築していったのか気になる。

  • 岩瀬成子2冊目の本。酒井駒子の表紙絵にも惹かれた。
    きちんとしたい母に思いがうまく伝えられない少女、波。友だちから請け負った犬の散歩の手伝い。その家の2階には男の子がいた……。

    なかなかいい感じだった。

  • 習い事への不満など、自分の気持ちをうまく母親に伝えられない小4の少女、波。
    ある日、友だちの真麻ちゃんに頼まれ、高木さんというおばあさんの犬を散歩させるようになる。おばあさんの家の二階で出会った朝夫くんという少年。波は朝夫くんの部屋にこっそり通うようになり、、一緒に水族館へ行こうと思う。
    朝夫くんと二人だけの不思議な時間。そして、真麻ちゃんという友だちを得て、波は一歩踏み出す。

    表紙の絵も美しく、お話は、水のように澄んでいました。

  • 主人公は4年生の波ちゃん。自分の中の何かをつかむ前に、周りに合わせていく日々の中で、犬のハルに出会う。その出会いは、波の周りの輪郭をはっきりとして、やがて波の輪郭も浮かび上がらせ始める。自我の芽生え。岩瀬さん繊細な作家さんだなあと思います。

  • 『時の旅人』や『トムは真夜中の家で』を思い出しました。母親や友達に言いたいことを言えない少女の不思議な体験と成長といったところでしょうか。少女たちのやりとりは昔を思い出して少し胸苦しさを覚えました。

  •  真麻ちゃんにたのまれ、高島さんというおばあさんの家の犬・ハルの散歩を手伝うことになった波。その家の2階の部屋で、朝夫くんという男の子に出会うが・・・。

  • 母親の反応を子どもが気にしてちくちくしているかんじが生々しくいたい。
    でもどこかファンタジック。装丁からはどんな話なのかわかりにくいかも。好きだけど。

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著者プロフィール

1950年、山口県生まれ。
『朝はだんだん見えてくる』で日本児童文学者協会新人賞、『「うそじゃないよ」と谷川くんはいった』で小学館文学賞と産経児童出版文化賞、『ステゴザウルス』と『迷い鳥とぶ』の2作で路傍の石文学賞、『そのぬくもりはきえない』で日本児童文学者協会賞、『あたらしい子がきて』で野間児童文芸賞、『きみは知らないほうがいい』で産経児童出版文化賞大賞、『もうひとつの曲がり角』で坪田譲治文学賞を受賞。そのほかの作品に、『まつりちゃん』『ピース・ヴィレッジ』『地図を広げて』『わたしのあのこあのこのわたし』『ひみつの犬』などがある。

「2023年 『真昼のユウレイたち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

岩瀬成子の作品

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