ある晴れた夏の朝

著者 :
制作 : タムラ フキコ 
  • 偕成社
4.17
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本棚登録 : 263
レビュー : 36
  • Amazon.co.jp ・本 (206ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784036432004

作品紹介・あらすじ

アメリカの8人の高校生が、広島・長崎に落とされた原子爆弾の是非をディベートする。肯定派、否定派、それぞれのメンバーは、日系アメリカ人のメイ(主人公)をはじめ、アイルランド系、中国系、ユダヤ系、アフリカ系と、そのルーツはさまざまだ。はたして、どのような議論がくりひろげられるのか。そして、勝敗の行方は?

感想・レビュー・書評

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  • のどかなタイトルとは裏腹に、内容は、原爆投下が是か非かを論じたものです。

    南カリフォルニアの日本語補習校の生徒のひとりが、現地校の中国系の生徒に、「日本は中国で残酷なことをしたのだから、原爆投下されて当然」と言われたそうです。

    長い間、この生徒にどう対処すればいいと言えばいいのかと悩んでいましたが、この本が答えになりました。感謝しています。

  • 小学館児童出版文化賞を受賞された作品とのことで、読んでみました。
    いやあ、なんだろう。平和な世の中に生まれてよかったな、とのほほんと考えていた自分が恥ずかしいというか。今の日本だって決して平和ではない。差別意識はなくならず、関係の冷え込む隣国があり、米軍基地は日本に点在している。本や新聞を読み、知ることをやめないこと。周りに流されず、自分の考えを持つこと。個人として人とお付き合いし、相手の考えに敬意を払うこと。そんなことから、行動していきたいと思いました。

  • 2019年度 中学校の部 課題図書。

    原爆と太平洋戦争に関する事実を
    凄惨な具体的表現を使わずに描いている。
    だからこそ最後まで読んで考えることのできる良書。

  • アメリカ軍が、広島と長崎に原爆を落としたことについてどう思うか。賛成派と否定派に分かれて討論会が開かれる。

  • 戦争、原爆、歴史教科書問題、知っていても深く掘り下げて考える事がなかった。
    この年齢ですらそうなのだから、ましてや今の中高生は?
    意見の違いは当たり前で友情は別。討論に慣れているアメリカ人に、周囲との調和を重んじる日本人。色々考えさせられた。

  • アメリカの学生が、原爆投下の是非について、ディベートで戦う話。

    原爆投下に対して、私が教科書で学んだこと、本を読み知ったこととは違うアメリカの教育。
    戦争を終えるためには必要だったという見解について知ってはいたものの、改めて読み進めると、気持ちが揺らぎます。

    戦争は、人類の犯した最大の悪だと思います。
    「過ちは繰り返しませぬから」の主語を、皆がきちんと理解して、今後あの様なことを二度と起こしてはいけないと後世にも伝え続けなければならないと思います。


    『われわれの共通の敵、無知や憎悪や偏見と戦わねばならない』『一冊の本には人を動かす力があり、人を変える力もある』
    特に印象に残ったフレーズです。

  • 戦争関連の本は古いものが多く、なかなか手に取られない。この本は中学の課題図書になったのですね、納得。原爆の肯定、否定派に分かれてのディベートは知らないことも多く、戦争や原爆のことを知るきっかけになるかもしれない。

  • 戦争のこと、原爆のこと、知ってるようで、質問されると知らないことばかり。なんで戦争が始まったのか。なんでたくさんの命が失われることになったのか。なんで広島と長崎に原爆を落とされたのか。
    アメリカの高校生が原爆の謎について討論した。日本の高校生でさえよくわかっていない原爆のことについて、アメリカ人の高校生は実のところ、どのくらい知っていて、どう思っているのだろう。そして、現代の日本の高校生もどう思っているのだろうか。

  • 最後がうまく行き過ぎって気もするけど、よくできている。
    途中、思わぬ議論になりそうなのがちょっと気になったけど。
    自らの主張にあう立場でディベート、広島と長崎の原爆投下に反対か賛成か、多人種国家ってほんとに多人種なんだなあと、まずそこに関心。
    考える事、どんな主張をするかは別として人として尊重すること。
    結構、難しいことだと思うけど、そのあたりがよく描けていると思う。

  • 日本とは違い、様々なアイデンティティを背景に持つアメリカの人から見える戦争、原爆について語られている。
    主語で話す英語と、主語のない日本語。
    唯一の被爆国として、原爆の意味について考えるきっかけとなりました。

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著者プロフィール

小手鞠るい/小説家、詩人、児童文学作家。
岡山県生れ。同志社大学法学部卒業。1981年「詩とメルヘン」賞、1993年「海燕」新人文学賞、2005年『欲しいのは、あなただけ』で島清恋愛文学賞、2009年絵本『ルウとリンデン 旅とおるすばん』(絵/北見葉胡)でボローニャ国際児童図書賞を受賞。2012年『心の森』が第五十八回全国青少年読書感想文コンクール小学校高学年課題図書に、『きょうから飛べるよ』(岩崎書店)が平成27年長野県課題図書に、『やくそくだよ、ミュウ』(岩崎書店)が第48回岩手県課題図書に『きつね音楽室のゆうれい』が二八年度埼玉県課題図書に選ばれる。その他『ねこの町のリリアのパン』『うさぎのマリーのフルーツパーラー』『お菓子の本の旅』『美しい心臓』『アップルソング』『優しいライオン やなせたかし先生からの贈り物』『炎の来歴』など著書多数。

「2019年 『スポーツのおはなし リレー 空に向かって走れ!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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