ニルスのふしぎな旅〈4〉[全訳版] (偕成社文庫)

制作 : 香川 鉄蔵  香川 節 
  • 偕成社
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  • Amazon.co.jp ・本 (285ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784036510603

感想・レビュー・書評

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  • ひたすら長かった。

  • (メモ:中等部3年のときに読了。)

  • ニルスとモルテンの旅も最終巻です。ラップランドでガンの群れと合流できたニルスは、スコーネへと戻っていきます。

    ガチョウ番の姉弟、オーサとマッツの物語が印象的です。ふたりは作品を通じてあちこちで登場するので、「ガチョウ番とはそういう仕事?」と瞬間思ってしまうのですが、ある理由からほんとうにふたりだけで生きていかなければならなくなった(このへんはアニメでは描かれない)ことが明かされます。そのうえ、さらに悲しいできごとがふりかかってきます。これが本当に切ないというか、やりきれないというか…それでもがんばるお姉さんのオーサの毅然とした態度に「がんばれ!」とそっと声援を送ってしまいます。

    いよいよ故郷のスコーネに帰ってくるニルスに、ガンのアッカは「立派なお屋敷で仕事をしたとご両親に言えるように」とあるものを贈ろうとする50章が切ないです。ニルスと距離を取ろうとして、アッカの台詞がどんどん丁寧というか、他人行儀になっていくんですよね…。でも誇り高く、温かい態度が素晴らしいです。あることをしてニルスが人間に戻るラストは、人間のニルスとしてはハッピーエンドかもしれませんが、小人のニルスとしてはどうなんだろう…と当時からしんみり哀しくなったものでした。

    スウェーデンの自然と人間(と伝説)、生き物の営みが真摯に描かれており、知人もいないので一生行く機会もないのではないかという土地を旅する機会を得たように思いました。ありがとうございました!ということでこの☆の数です。この作品にはこの香川鉄蔵・節さん訳のほかに、井伏鱒二さんの訳(岩波書店刊だったと思いますが未完)もあり、こちらも手元において楽しんでいました。思い出の本です。

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