セレンディップの三人の王子たち―ペルシアのおとぎ話 (偕成社文庫)

制作 : 竹内 慶夫  竹内 慶夫  増田 幹生 
  • 偕成社
3.08
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本棚登録 : 70
レビュー : 10
  • Amazon.co.jp ・本 (201ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784036526307

感想・レビュー・書評

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  • 「セレンディピティ」という言葉を生むきっかけとなった物語。二部構成で、一部にでてくる礼節をわきまえたハンサムで親思いの三人の王子たちが、旅の間に、もちまえの才気と推理力、勇気で、思わぬ発見をしたり幸運を掴む話がわかりやすい。6歳の娘にストーリーを聞かせ、「変化に気づいて想像力を働かせる」ことの意味も教えることができた一冊。

  • セレンディピティの語源となった童話。
    三人の王子が、セレンディピティ(「偶然」と「才気」によって、探していないもの、予期しないものを発見する)を実現していくストーリー。
    読みやすいが、あまり物語の内容は単調で面白くはない。巻末の解説部分がなければ、何を読んだのか分からないまま終わってしまうかも。

  • 解説を読み、セレンディピティの定義、①偶然と、②才気によって、③さがしていないものを発見する。この3つが揃ってセレンディピティということがわかりました。この定義をもとにもう一度本を読みなおしてみるとさらに深みがでてよいです。挿絵が現代テイストで雰囲気に合っています。

  • セレンディピティのもとになったストーリーとのことで興味をもって読んでみた。なるほどーとまではいかないものの、童話・物語としては、地域性というのか色のようなものが出ていておもしろかった。

  • you know serendipity? 你知道?挖出乘。民話を集めたペルシャの童話集。

  • 『セレンディピティ』という言葉のもとになった話。
    だとかで読んでみた。

    『セレンディップ』ってのは『スリランカ』のことらしい。

    三人の王子が最初から賢人すぎて、親しみが沸きません。

    第一部が三人の王子が旅に出る話。
    第二部が王子たちの立ち寄った某国の王様が、病気の療養のために聞く七つの劇中話。
    第三部が三人の王子たちのそれぞれの結婚話。

    ペルシアの話ですが、イタリア語で1557年に出版されたものが原著らしい。
    この時点では第二部までの内容しかないらしい。

    この本が1719年にフランス語に訳され、このフランス版をもとにイギリスで1722年に英訳された『チェットウッド版』と呼ばれるものを日本語訳したものが本書。ということらしい。

    んでこの『チェットウッド版』を読んだイギリスのホリス・ウォルポール伯爵が『セレンディピティ』という言葉を作ったんだってさ。

    で、この版において第三部が追加されてるということらしい。

    『チェットウッド版』第二部の7つの劇中話のうち、第四話以降はイタリア語の原著からは話が入れ替わっているうえ面白くない。とのことで、この邦訳本ではカットされちゃってるのが、ちょっと残念。


    それにしても経緯がややこしい(>_<)

    イタリア語の原著も邦訳が出てるみたいなので、そのうち読んでみようかなぁ…。

  • セレンディピティの元になったセレンディップの王子の三人の物語。優れた洞察力とひらめきで物事をずばりと言い当て、自らの道を切り開く彼らにはほほぅと思うところがあった。
    空に右手が浮かんで人を捕らえる、という悩みを抱える国という突拍子もない話のほうが印象的。

  • 「セレンディピティ」の語源にあたる物語。積読していたが、偶然再会し読了。物語は前半と後半に別れており、前半の「セレンディピティ」の元になったと思われる三王子の変遷の下りや冒険はとても興味深い。面白いのはセレンデッィップの三王子が、旅先で出会う人々にまず与えることから、関係を築いていくところ。レヴィストロースが指摘したとおり、与えられることで人は欲しい物を手に入れる、という構造なのである。後半の三王子のその後にあたるところは、普通のお話しで面白くない。全体としては☆3といったところ。後書きでこの物語とセレンディピティについての関連を解説しているところは興味深い。それによると物語のキーマンであるべーラム皇帝はササン朝ペルシアのバラフーム5世がモデル。ちょうどローマ帝国が瓦解し始めた同じ時期オリエントで、セレンディピティが起源していた…とは歴史は不思議。

  • 自分にも、セレンディピティ起こしたい!

  •  そして皇帝は、三人が見たこともないラクダの特徴を、なぜあれほどまで正確にいいあらわすことができたのかたずねた。
     皇帝を満足させようと、まずいちばん上の王子が口をひらいた。
    「陛下、ラクダは片目が見えなかったはずです。なぜならば、われわれが歩いてきた道ぞいでは、よく生えた側の草はまったく食べられておらず、もういっぽうのよく生えていない側の草が食べられていたからです。もし片目が欠けていなかったら、草がよく生えているほうをえらんで、あまり生えていないほうをえらぶことはなかったと思います。」
     彼の話に、二番目の王子が口をはさんだ。
    「ラクダの歯が一本欠けていることがわかりました。なぜならば、道ぞいの草がほとんど一足ごとに、ラクダの歯ほぼ一本分の大きさだけ食べのこされていたからです。」
    「わたくしは」と、末の王子がいった。「そのラクダの足のうちの一本が不自由であると考えました。なぜかといいますと、地面にのこされた足あとをよく見ると、一本の足をひきずっていたことが見てとれたからです。」
    (本文p.23-24)

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