新訳版 ハイジ 1 (偕成社文庫)

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感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784036527601

感想・レビュー・書評

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  • 宮崎駿はすごい。初めてこの完訳版を読んだが、アニメは忠実だった。
    それにしても、ハイジはいい子だな。

  • 小学生の頃に読んで以来のハイジ。出版社は忘れたけど、群青っぽい背景にぼやっとしたタッチでハイジと山羊が描かれたカバーの本だった気がする。「ハイジのおじいさんが昔何をしてたか知ってる?」と家族に訊かれたのを機に借りて読み直し。(傭兵?と答えた。)

    久しぶりだし完訳版は初めてながらものすごく馴染みがあって、昔読んだ版の充実ぶりを実感した。着込まされて真っ赤な顔で山を登るハイジとか、ベッドメイクや食事の支度のようななんでもないシーンが刺さる刺さる。
    同時に、これは読者がひねくれたからなのか昔読んだ版がやさしかったのか、大人の勝手な都合が子どもを振り回そうとするのが目について閉口してしまった。奥様不在の御屋敷で幅を利かせたいロッテンマイヤーさんのいやらしさも、さらっと書かれているけどなかなかヘビー。クララだって、どうしたってハイジと対等なんかでは絶対にないし、ハイジにとってのゼーゼマン家がハードモードすぎる。
    何より、おじいさんがまた教会に行くようになってからの村人たちの手のひら返しに引いた。作中の年代とキリスト教社会を前提に考えれば普通のことではあるんだろうけど、あまりに狭量。人間に罪を負わせて救済を謳う、そんな聖句を心底ありがたがるおばあさんにも、何とも言えない気持ちを覚える。敬虔だと称賛すべきところなんだろうか。
    ロッテンマイヤーさんが語る田舎幻想は失笑ものだけど、アルムの山々の描写は素敵。教えておじいさん、の歌は原作をとてもよく捉えていると思う。

  • 100分で名著で紹介されて以来、気になり続けていた本。昔々に見たアニメでの可愛い印象しかのこっていなかったので、テレビで案内されていた内容に驚く。
    5歳でオンジと出会い、クララと出会ったのが8歳。その後アルムに戻り、オンジと2人で教会に出向くまでが上巻。
    ロッテンマイヤーさんの仕打ちが、あまりにも頑なで、そのせいでハイジが病んでいく姿が悲しい。ロッテンマイヤーさんは、彼女の定規と常識だけがすべてで、それを押し付け過ぎてしまったことに気付いていない。間違っていない常識だが、ハイジには当てはまらない方法だった。クララのおばあさまが見聞のある方で、優しくハイジにも説いているのを見ていると、救われる。

  • 大人になって名作を読んでみるシリーズ
    買おうと思っていたらもムスメの部屋の本棚にありました。
    同じ本をダブって買ってしまう私あるあるになるところだった。
    ちなみに娘は読んでない様子笑

    こども劇場で1年かけてアニメを見ましたがもして読むのは初めて。
    シュピリの自伝的物語というのは知識として知っていますが、オンジは傭兵上がりだったとか気になる情報もあり読むのが楽しみです。

  • ハイジは産まれて間もなく両親が亡くなり、叔母デーテに育てられました。しかし5歳になったある日、叔母の新しい仕事をきっかけに、それまで疎遠だった祖父とふたり暮らすことになります。アルムおんじと呼ばれる祖父は、人嫌いで教会に足も踏み入れない変わり者と有名です。さて、ハイジは祖父と仲良く暮らすことができるでしょうか──?
    2017年8月下旬に実写映画化と聞き原作を読んでみた。アニメ化にもなり大変有名な作品ですが、アニメの内容すら一部分しか知らないので違和感なく物語に入り込めたのは良かったかもしれない。また、海外文学苦手なのでどの訳文が読みやすいか司書の方に聞いたところ、新しい方が使用される言葉は古くないので取っつきやすいだろうとアドバイスを貰い本作を選んだのも正解だったと思う。読んだ感想はハイジは天使だということ(笑)アルムおんじは出会って直ぐ溺愛するわ、ペーターの祖母は彼女と話すことを生き甲斐のように感じているわと、愛されっぷりがすごい。そりゃこんなに元気で明るくて優しい子なら可愛がるよね。おかげでわたしもハイジにメロメロ(笑)山暮らしが恋しくて夢遊病にかかるところ、可哀想でならなかった。クララや彼女の祖母との出会いも良かったけれど、生活面は山暮らしの方が明らかに合っていたものね。山の景色の移り変わりの美しさが素敵だし、アルムおんじの作る美味しいパンとチーズ、ヤギのミルクの食事は忘れがたい。なので、アルムおんじとの再会に思わず涙目。後半も楽しみながら読みます!

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著者プロフィール

ヨハンナ・シュピーリ

「1974年 『ハイジ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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