ジョージと秘密のメリッサ

  • 偕成社
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感想 : 24
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  • Amazon.co.jp ・本 (222ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784037268800

感想・レビュー・書評

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  • 自分が、自分の思っている自分でいられるってことを当たり前のように享受していると、そう出来ないツラさに気づけない。主人公の思いに触れて、切なかった。
    マッチョな感じの、ちょっとガサツなお兄ちゃんが、意外にもあっさり受け止めてくれたのは、ほっとした。やっぱりそばにいる人に、分かってもらいたいよね。
    児童文学でこそ、こういうテーマを身近なことにしていって欲しい。
    これも、love yourself,speak yourselfのひとつだな。

  • ジョージは10歳のアメリカの男の子。
    心では女の子だと感じている。
    劇でという女の子の役のオーディションを受けるが
    、先生から冗談でしょうと取り合ってもらえない。
    ジョージの親友ケリーが、何かと気付いてくれて…

  • ジョージはアメリカに住む10歳の男の子。母親と兄と一緒に仲良く暮らしている。親友はケリー。
    タイトルの通り、ジョージには秘密がある。自分だけの秘密。それは、身体は男の子だけど、心は女の子のトランスジェンダーだということだ。
    学校で『シャーロットのおくりもの』の劇をすることになった。児童文学の古典的名作でもあるこの作品、ジョージはの主人公のシャーロット(クモ)をやりたいと思う。でも男の子である自分が、女の子の役をやりたいと言いいだす勇気がない。それでなくともクラスのジェフやリックには女の子っぽことをよくからかわれるのだ。
    親友のケリーは、ジョージの思いを知って、シャーロット役のオーディションを一緒に受ける事を応援してくれたけど、学校でも、先生は「シャーロットの役をやりたい女の子はたくさんいるから」と言う。

    自分の身体が男の子であること、これから大人の男っぽくなってしまうことへの恐怖や、女の子のようにしたい思いを隠して毎日をすごしていること、
    誰にも自分の気持ちを話すことができないでいて苦しむジョージ。
    はじめに親友ケリーにトランスジェンダーであることを話し、受け入れられ、
    そして家族にも説明して、理解してもらえた。

    作者アレックス・ジーノ自身もトランスジェンダーだという。そのことに気がついたのは大人になってからだとの事。この問題が世間的に言われるようになったのは、最近のこと。これまでは、トランスジェンダーということ自体が知られず、自分の性に対して違和感を感じ、人知れず悩んでいた人も多かったのだと思うと、この物語が、悩んでいる子やその周りの人たちの助けになるといいと思います。

  • 身近にLGBTの人がいないので、あまり移入はできなかったけど。
    参考として読んだことは覚えておく。

  • 男の子だけど心は女の子だと自覚しているジョージ。秘密を打ち明けたケリーと兄のスコットの受け止め方が温かい。母親は複雑な心境になるだろうなぁという描かれ方で、でも否定せずゆっくり進んでいこうとする様がよい。

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