- Amazon.co.jp ・本 (285ページ)
- / ISBN・EAN: 9784037270803
感想・レビュー・書評
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理子が学校の図書室で見付けた古い本、それは街の歴史が書かれた本だった。その本を手にした時に現れた不思議な真っ白ななひげのおじさんは、記憶をなくした神様だった。
地神をテーマにしたファンタジー。町の移り変わりや町の名前の由来などに、神様のなくした記憶を絡ませて物語は展開されます。神様と理子のやり取りも面白く、謎による引きつけも強く楽しく読めます。それがラストの爽快感に繋がるのです。
元々町と神様は結びつきが強いもの。神様の記憶を探る中でそのことに気付かされる様子が素敵です。またここにはさり気なく物事の調べ方も提示されているのですね。そこがまた素敵です。
町の名前が変わることよりも、それによって町の歴史や謂れが忘れられることの方を問題視する。名前が変わっても歴史がなくなる訳ではない。過去を大切にすることは過去に固執することではない。そこからまた新たな歴史が作られていく。それは未来を築く子どもたちへ託されたメッセージなのでしょう。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「図書館でぐうぜん手にした本によって出会った神様は、記憶そうしつでした。理子は手がかりを得ようと図書館で調査をはじめます。あたし、どうして、こんなへんてこな神様としりあいになっちゃったんだろ…。記憶をなくした神様をたすける女の子の物語。」
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自分の名前も忘れてしまった記憶喪失の神様、通称ヒゲさん。ヒゲさんは何者なのか。一体なぜ目覚めたのか。小6の理子がヒゲさんと一緒に謎に迫る。舞台になっている津雲の土地の歴史や伝説などを絡めつつ展開していく感じがおもしろくてぐんぐん引き込まれた。理子はクラスメイトともあんまり仲良くもできないし授業の発表も失敗するし片付けも苦手そうだし先生にも注意されるしなんだかぱっとしない女の子。でも頑張ったよね。ほんとに一生懸命頑張った。
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「子どもを本好きにする10の秘訣」>「冒険・ファンタジー」で紹介された本。
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子供が小学生の時に、読ませたいと買った本
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とても面白かった。
記憶を無くし、自分の名前も思い出せない神様と一緒に、町におこる(かもしれない)災いを防ごうと郷土資料や史跡を調べることになった理子。
今住んでいる町の当たり前の姿も50年、100年前は全然違う姿だったわけで…… 調べていくうちに理子は、皆が忘れてしまった町の歴史や昔の人が未来に託した願いを知る。
こういう歴史はどこの町にもありそうで、この本を読んで、自分の住む町の歴史や謎に興味を持つ子がいるかも知れない。
学校の図書室の郷土資料をもっと充実させよう。