千の種のわたしへ 不思議な訪問者

制作 : 平澤 朋子 
  • 偕成社
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本棚登録 : 47
レビュー : 11
  • Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784037271701

感想・レビュー・書評

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  • 不登校になってしまった千種が、クスノキの精霊から、自分よら不幸な話を持っているものを5回寄越すから話を聞いてみるように言われる。カラスから始まった身の上話は、現状が幸せとは言えないかもしれないが、希望を微かに持たせていく。ダメ人間だと千種が自己嫌悪に陥る行動は、誰でも経験あるのではと思う。

  • ナミアゲハさん、めちゃかっこいー!!

  • 夏休みに向けた中学生にオススメできるかなあという本を探していて読みました。

    千種という名の少女がかかえる、中学生の悩みは、捉えどころがなく、行き場がない思い。
    そこに不思議なことが起こって…。

    私としては消化不良なところもありますが、現在の中学生の姿を浮き彫りにしているのかなあと。
    不思議な部分をもう少し畳んでもらえるともっと良かったかなと思いました。

  • 少し以前に読了。さとうまきこさんは久しぶり。
    うーん。お母さんとの距離感が、変にわかりあうのでなく最後まで保たれているのは好きなのだけど、それがわかりやすく説明されている感じに、最後までなじめなかった。千種の悩みも、悩んでいるという設定の割には軽い描写で、むしろ、精霊の力の話が書きたくてそれを書きやすい設定として利用したのかな、と思えてしまう。たぶんそんなことはないんだろうけど、でも、不登校が主題なのだったら、あまりにお粗末なのじゃないかなぁ。
    これだけばんばんお金を使えるという、千種の状況に対する視線があったらよかったな。

  • 中1の春から不登校になった千種。
    一緒に受験した友達・ゆいちゃんは不合格、自分だけが私立の中学校に受かってしまった。友達が誰もいない中、新しい友達もできずにいるまま、不登校。
    区役所に勤める母はお弁当を置いていってくれるけど、スナック菓子を食べたり、寝たり、お母さんのお手伝いの家事を少ししたり。気分転換にレンタル屋に行っては 小さい頃に好きだったディズニーのアニメを借りたり、公園の散歩したり・・・そんな毎日をすごしている。

    その公園のクスノキの精霊が千種の前に現れた。
    千種を幼い頃から知っているクスノキは、今の千種の悩みを思って、
    千種のもとに5日、不思議な訪問者が訪れるようにすると言う。
    不幸なのは自分だけじゃない と わかるように。

    千種のもとを訪れたのは
    カラス、のら猫(ドリーム)、影の影(おじいさん)、ヤモリ、ナミアゲハ。
    彼らの話を聞くうちに、千種も変わることができるのか・・・。

  • 親友のゆいちゃんと違う中学校に通うことになって、千草はクラスになじむ前に
    あることがきっかけで、不登校になってしまった。
    今日が何曜日かも分らずぐだぐだと過ごす毎日に、ダメだとは思っていても、
    体がいうことをきかない。

    ある日コンビニに行った帰りに、ゆいちゃんとよく遊んだ公園に寄ってみた。
    なつかしいクスノキが、悲しい思い出や楽しい思い出を呼び戻し、千草の心は痛んだ。

    その夜、千草の枕元に「公園のクスノキの精」を名のる女の人が現れ、「今日より
    五回、あなたのもとへだれかをつかわしましょう。そのものたちの話をよく
    ききなさい。きっと、なにかが変わりますよ。」と言った。

    夢だと思っていた千草の前に、翌日、ことばを話すカラスが現れた。
    公園のクスノキにたのまれて、身の上話をしに来たと言う。

  • 不思議な訪問者が教えてくれる大切な事。初めは戸惑うことも続くと慣れてしまう。そして終わるとき…その時に感じた事は、訪問者たちから教えてもらった事と同じくらい大切なものなんだと思う。

  • 私立中学へ入学した千種は、不登校になってしまう。海外出張中の父親と、役所勤めの母親。昼間一人で過ごす千種は、ひきこもりがち。
    そんな千種のもとへ、クスノキの精からのメッセージ。次々と訪れる変わった訪問者たち。現実との不思議な狭間をとおして、千種は少しづつ変わっていく。

  • ひきこもりになった女の子、千種の所に、不思議な訪問者が入れ替わり立ち代わりやってきて、だんだん千種も心を開き、成長していく話。

    ファンタジーのような不思議さと、一人の少女のリアルな世界をバランス良く描き出した作品だと思った。

  • 中学に上がり、不登校になってしまった少女千種が、クスノキの精霊によっていろいろな生き物たちの苦労話を聞くことで、自分の陥っている状況から抜け出そうともがく話。
    学校には行けない、でも普通の子どもたちとは違う道に外れてしまうことへの恐怖と焦りが痛々しく描かれていました。
    優しいのだけれども、その優しさにどうしようも苛立ってしまう母子関係などもリアルな感じがします。
    クスノキの精霊によって訪れるようになった不思議な訪問者たちを心待ちにし、彼らの願いをかなえることで少しずつ前進し成長していく……と思わせておいて、前進した分後退したり……とそういうところまでリアルでした。
    物語としては、正直なところ完全には救われていないと思います。
    それが現実なのかもしれませんが。

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著者プロフィール

さとうまきこ・作:1947 年、東京に生まれる。上智大学仏文科中退。1973年、ベトナム戦争の脱走兵と少女の交流を描いた「絵にかくとへんな家」(あかね書房)で日本児童文学者協会新人賞を受賞。「ハッピーバースデー」(あかね書房)で野間児童文芸推奨作品賞を受賞。2005年「4つの初めての物語」(ポプラ社)で日本児童文学者協会賞を受賞。そのほか主な作品に、「わたしの秘密の花園」、「犬と私の10の約束 バニラとみもの物語」、「14歳のノクターン」(以上ポプラ社),「ぼくらの輪廻転生」(角川書店)、「9月0日大冒険」、「千の種のわたしへ ―不思議な訪問者」(ともに偕成社)、「ぼくのミラクルドラゴンばあちゃん」(小峰書店)などがある。

「2016年 『なぞのじどうはんばいき』 で使われていた紹介文から引用しています。」

さとうまきこの作品

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