洛中の火 (白狐魔記 3)

著者 :
制作 : 高畠 純 
  • 偕成社
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本棚登録 : 188
レビュー : 24
  • Amazon.co.jp ・本 (273ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784037442309

感想・レビュー・書評

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  •  本書はシリーズ3巻ですが、これまでで一番複雑で面白かったです。1巻はほとんど設定の紹介で終わってしまい、源平の史実との関わりが描かれる余裕がありませんでした。2巻は蒙古襲来にまつわるできごとのうちのほんのわずか2、3シーンを切り取って描写した一方で、超能力の描写と役割が大きな部分を占めていたという印象でした。それに対して3巻では、言及のみで登場した足利尊氏や後醍醐天皇も含めると登場人物がだいぶ多く、それらの関係がある程度複雑です。時間的にも尊氏が幕府側だった時から、後醍醐天皇についた時、後醍醐天皇と戦った時までいたり、ある程度の時間にわたって情勢の変化が描写されています。その史実の中に、白狐魔記の主人公白狐魔丸とその他のオリジナルキャラクターが絡んで、このお話ならではの歴史の裏側を描いてみせているところが面白いです。

     次第に超能力者として経験を積み、長寿で、能力も拡大している白狐魔丸は、だんだんと超人ロックみたいな存在になってきているような気がしなくもないです。このお話で白狐魔丸は武士や戦が嫌いだ、と言い続けていますが、様々な人の生死が通り過ぎていくと、だんだんすれて、達観していくのが自然なのかもしれないなあ、白狐魔丸はそんな風なんだろうかそれとも慣れないんだろうかなどと思いながら読みました。

     うちの子はまだ小三で歴史も習っておらず、つらいかな、と心配しながら読み聞かせをしたんですが、なんとかついてきていたみたいですね。それなりに楽しんだようです。

  • 白駒山の仙人の弟子となり、修行ののち、人間に化けることができるようになった狐、白狐魔丸の人間探求の物語。元の襲来時に、天の「気」をうごかし嵐をおこした白狐魔丸。こんどの活躍は、五十一年後、時は室町時代初期。楠木正成という武将と出会う。

  • 白駒山の仙人から化身の術をさずかったきつねの白狐魔丸

    元寇の時代から約五十年の眠りにつき
    目ざめて出会ったのは楠木正成に仕える十蔵という武士だった

    執権北条高時に対する後醍醐天皇、護良親王、足利尊氏
    覇を競って戦い殺しあう人間の姿を見つめる白狐魔丸

    人間に興味をもったきつねの目を通して描く斉藤洋の歴史奇譚

    読んでいるうちに歴史に詳しくなる1996年からの人気長寿シリーズ
    既刊6冊の第3作は2000年初版

  • NHK FM 青春アドベンチャー「白狐魔記 洛中の火(全10回))」の原作
    http://www.nhk.or.jp/audio/html_se/se2015002.html

  • 戦国時代は人気だし、色々な登場人物を題材にしたものがあるが
    室町時代はさほど主要人物以外スポットが当たっていない気がする。

    よって今回帝と北条と足利と さらに低い身分の武士と様々な意図が交錯して考えさせられた。

    今回も真の主人公は女狐だった??

    戦とそれを望まない武士と・・・この題材で
    3巻くらいみっちりやってほしい。

  • 白弧魔丸が修行して色んなことができるようになるのがすごいと思った。
    (読んだ時期:8歳)

  • 洛中の火は、他のやつより少しだけ、面白い人物が、いなくておもしろくなかったかな・・・・・。

  • かなり端折りまくってるが仕方ないんだろうな。ちと残念だが、この時期のややこしさを綺麗にまとめてる。んで…室町時代に興味も好意も無いらしいな(苦笑)

  • 雅姫の存在が光ります。

  • いつも白狐魔丸は人の死を看とる役割だなあ。
    いつみても自害の現場は切なくてたまらない。
    縄張り争いをしなくても生きて行ける人生を送りたいなあ。

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著者プロフィール

1952年、東京都生まれ。。1986年、『ルドルフとイッパイアッテナ』で講談社児童文学新人賞受賞、同作でデビュー。1988年、『ルドルフともだちひとりだち』で野間児童文芸新人賞受賞。1991年、路傍の石幼少年文学賞受賞。2013年、『ルドルフとスノーホワイト』で野間児童文芸賞受賞。その他「ペンギンたんけんたい」シリーズ、「おばけずかん」シリーズ、/講談社、「白狐魔記」シリーズ/偕成社、「西遊記」シリーズ/理論社 「ナツカのおばけ事件簿」シリーズ/あかね書房、など著書多数。

「2018年 『古事記─日本のはじまり─』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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