天草の霧

著者 :
  • 偕成社
4.09
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本棚登録 : 289
感想 : 30
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  • Amazon.co.jp ・本 (382ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784037442507

感想・レビュー・書評

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  • 話が通じない人に何を言っても分からない、間違いを指摘しないなど会話術や接し方も学べる本なのだとここまで読んで理解するが当初から一貫して人に対する態度は変わっていない白狐魔丸。
    最終巻に近づくにつれて白狐魔丸が人間の何を学んだか、どうなるのか知りたいがまだ終わって欲しくない。歴史書というより人の本質やその他大勢の1人を物語にしているので客観的に重要人物をみることができる。

  • しらこまに弟子ができたり、仙人がてんじくから帰ってきたり、ドキドキすることが多いお話だった。
    天草四郎は、自分はキリシタンの神の子だと言っていて、水の上を歩くという、しらこまには使えない術を使える。でも、自分のことを信じすぎていたのかな。結局死んでしまった。
    みんな、死んじゃったら天国とか極楽に行けるって似たようなことを思ってるけど、それぞれの言い分があって、ちがうことを考えたり信じたりして、戦っている。さびしいな。(小5)

  • 仙人さまひょこりお帰りに!
    人間の弟子!

    狐まるだしは相変わらずですが割りと悟っているので傍観の立ち位置ですね。

    雅姫…女の姿で、武士っ!?宝塚ばりの美しさってことでいーですか。
    今回は雅姫の本格的な復讐で、若干弱いものいじめ感あり天草四郎が哀れになってしまいますが、確かにそうだよな…と。日本史には疎いもので天草四郎って良いイメージなものとしか思ってなかったので。妄信は許さずってゆースタンスが一本筋が通ってます。
    しかし雅姫は、キリスト教の知識をどこで手にいれたのでしょうか。まさか仙人さまからとか?

  • 5巻になる本書はシリーズの中では長い方で、天草の乱を中心に比較的短い期間の出来事をほとんど時間を飛ばさないでじっくりと描いています。シリーズの中でもこの巻は超能力バトル的描写が多めです。これまでの巻では超能力者がほとんど歴史の傍観者に留まっていたのに対し、ここでは歴史の流れ自体に関わっていることもあって、超能力ものとして楽しいです。特に前半の超能力の修行のシーンが、私はなんだか好きでした。またフィクションとはいえ、日本史を習うときにはごく簡単に通り過ぎてしまう天草の乱が細かく描写され、実情とはかけ離れているかもしれないにしても想像をすることができたのも嬉しく思いました。時貞の未熟で不遜な性格には納得感を感じました一方で、彼の動機、狙い、周辺の人間との関係などもう少し描写して欲しかったように思いました。このシリーズではすべてのシーンが白狐魔丸の一人称描写なので、描写しきれない部分だったのかなと思います。特に泣かされたり笑わされたり、はらはらさせられるようなところはありませんでしたが、息子も普通に楽しんだようです。

  • 白駒山の仙人から化身の術をさずかったきつねの白狐魔丸

    織田信長の最期にたちあってから白駒山に戻って数十年
    徳川三代家光の治世に九州は島原で切支丹の反乱にかかわることになる

    一揆を率いる若者天草四郎時貞、対する幕府軍総大将は板倉重昌
    重昌を思う狐の雅姫と重昌に仕える南蛮堂煙之丞

    圧制への反抗と信仰と主君の仇討ちと
    たがいに殺しあう人間を見つめる白狐魔丸の物語

    読んでいるうちに歴史が好きになる1996年からの人気長寿シリーズ
    既刊6冊の第5作は2010年初版

  • 九州島原でキリシタンが蜂起した。江戸幕府から鎮定の命を受けた諸藩の軍が結集する中、白狐魔丸も一人の忍びの行方を追って島原へと赴く。そこでは圧政に苦しむ百姓たちが救世主を求め、一人の若い男を熱狂的に崇めていた。その男の名は天草四郎。なんと白狐魔丸も知らない技を操る、術の使い手だった…。

  • ついに・・・ついに全巻読んだぞーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!

  • NHK FM 青春アドベンチャー「白狐魔記 天草の霧(全10回))」の原作
    http://www.nhk.or.jp/audio/html_se/se2016006.html

  • 宗教を絡めてくるとはまた面白い。

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著者プロフィール

1952年、東京都生まれ。中央大学大学院文学研究科修了。1986年、『ルドルフとイッパイアッテナ』で講談社児童文学新人賞受賞、同作でデビュー。1988年、『ルドルフともだちひとりだち』で野間児童文芸新人賞受賞。1991年、路傍の石幼少年文学賞受賞。2013年、『ルドルフとスノーホワイト』で野間児童文芸賞受賞。「どうわがいっぱい」シリーズの作品に、「もぐら」シリーズ、「ペンギン」シリーズなどがある。

「2022年 『がっこうのおばけずかん シールブック 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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