おいでフレック、ぼくのところに

  • 偕成社
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感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (310ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784037449308

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  • 家が裕福だけど、両親はお金と物ですべて決着がつくと思っている人たちで、息子のハルのほんとうの気持ちやほんとうにほしいものについては、いっさい考えないという人たち。誕生日のプレゼントに犬がほしいとハルがせがむので、親はレンタルの子犬を借りて、借り物であることは説明せずにハルの気持ちをなだめようとする(3日も遊べば飽きると思ってるのがやばい)。

    何も知らないハルは、ペットショップで出会った子犬のフレックと、一瞬で相思相愛に。ところが幸せな週末を過ごしたあと、両親はハルにだまって子犬をショップに返してしまう。なかなかにひどい親。

    激怒したハルが、フレックをショップから救出して家出――という思いきった行動に出ると、ショップの同じ部屋で飼育されていたほかの5匹の犬も行動をともにすることになり、騒ぎはどんどん拡大。行方不明のハルにかけられた賞金の額をきいて、一攫千金をねらう悪党まで登場し、後半はハラハラどきどきの大冒険になっていく……。
    いろいろ都合のよすぎるところもあるけど、それも気にならないほどひきこまれて一気に読んだ。いっしょに冒険をする犬たちもそれぞれ個性的だし、楽しい物語のなかから「幸せとは」といったテーマもちゃんと伝わってくる。とても満足度の高いお話。

  • 児童書という分類だが、約300ページと読み応えがある。

    ダースとター三ネーターはどうなったかとか、結局は金かとかいうことはあるが、イボットソンの「読者を幸せにしたかった」という気持ちは十分通じるものだったと思う。

  • もっとマイロちゃんに言葉で話しかけようと思った。

  • 大人の社会を皮肉ってるね…

  • 突き刺さった…。
    大人のその場しのぎの嘘やごまかしに傷ついたことのない子供はいないのではないだろうか。
    それは、嘘だったことだけでなく、大人が自分に敬意を払っていないと知ることによって傷つくのだと思う。
    この作品は、そうして傷ついた子供の背にそっと触れてくれるよう。
    裕福な家だけれど、自分のことしか考えていない親の思い通りにされている少年。
    彼の望みは、友達になってくれる犬と暮らしたいということだけ。
    それが叶ったかと思いきや、親に騙されていたことを知り、彼は行動に出る。
    しっかりと物語として面白く、かつ親子の関係はとてもリアル。
    私の中に小さく残る子供の頃の傷を撫でてくれると共に、今は親になった私が子供にこんな仕打ちをしたらどうなるかとキツい警告にもなった。
    子供にも大人にも読んで欲しい作品。
    あと、様々な犬が登場して、犬好きにはたまらない!!

  • 高学年向き。犬と男の子の友情を描いた作品。幸せはお金じゃないと感じる力強さがある。訳文も滑らかで読みやすく、装丁も可愛らしい。

  •  ハルの両親はお金持ち。ハルは犬がほしいが、お母さんは犬を飼うことを許してくれない。(「責任を持って世話できるの?」というのではなく、毛が落ちるし臭いがして家が汚れるという理由から)「お誕生日に犬をください」という手紙をお母さんに書いたけれど、やっぱりダメ。お父さんがOKしてくれて犬をいっしょに見に行くのだが、実はその犬は週末だけのレンタルペットだった・・・。

  • 冷たく、理解のない両親が嫌で、犬と一緒に祖父母の家まで旅をする少年。
    両親が反省して、息子を迎えるという結末は、だいたい予想がつく。
    そこまでの道のりの冒険話です。

  • 資料番号:020267142
    請求記号:933イ

  • 両親はハルになんでも買ってくれるけれど、
    心の底から欲しいもの、犬、だけはかってくれない。
    その場しのぎで週末だけのレンタル犬フレックを与えられ、
    怒ったハルはレンタルペットショップのその他の犬と一緒に、
    田舎の祖父母の家を目指して家出する。

    ハルとフレックと一緒に逃避行するレンタルペットたちは個性豊かなメンバーで、
    その子たちの身の振り方もいろいろと気になる寄り道があり、
    探偵所の恐ろしい追っ手がやってきたりと、
    なかなかのドラマです。

    犬好きの人はもちろん、
    ペットを買ってもらえない子、
    両親から理解されていないと感じる子には、
    共感されると思う。

    内容的には3・4年生ぐらい、
    本の厚みと字の小ささは高学年〜中学生と
    ちょっとアンバランスな本なので、
    利用者を選ぶかも。

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