クラスメイツ 〈前期〉

著者 :
  • 偕成社
3.69
  • (43)
  • (88)
  • (89)
  • (13)
  • (0)
本棚登録 : 762
レビュー : 88
  • Amazon.co.jp ・本 (215ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784038144103

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 冒頭───
    若草色の風が吹きぬける四月、それまで二つに結っていた髪をポニーテールにまとめて、千鶴は中学生になった。
    中学生なんて、なるときは、だれでもなる。地元の公立中学校だから、新入生の半数は知った顔。そう考えると気もらくで、入学の日もとくに緊張しなかったけれど、唯一、クラス発表のときだけは胸がどきどきした。

    小学生から中学生になったばかりの24人の生徒たち。
    大人と子供の狭間の中で、揺れ動くそれぞれの心情。
    みんな色々な悩みを抱えているんだよなあ。

    24人いれば24通りの悩みや葛藤がある。
    24人分の個性がある。
    それがぶつかりあうのがクラスであり、それが交差しあうのがクラスメイトである。

    森絵都は、優しい眼差しで24人の子供たちを見つめる。
    中学生になったのを契機に変わろうとする生徒たち。
    或いは生徒たちの間に自然と変化は訪れる。
    小学校の時は感じなかった些細なことでも、中学生になれば心の奥にずしんと重くのしかかってくる問題も多い。
    それでも森絵都は、苦しく悩んでいる生徒たちの未来に明るい希望を提示する。
    生徒たちはたくさんの壁にぶつかりながらも、それを乗り越えていくだろう。

    良い話ではあるのだが、ハーフ美少女のアリスが一年生で好きな男の子に告白したり、後編になって、それを諦め高校生と付き合い出したりなどというのを聞くと、やはり今の中学生は僕らの時代と全く違うものという気がする。
    そりゃあ、色気づく年頃だから、好きになったり、仄かな恋心みたいなものはあったけれど、それを実際に面と向かって告白するなどというのは、卒業式近くまでできなかったな。
    なにせ、そんな“付き合い”なんて始めたら、みんなに冷やかされるのがおちで、恥ずかしかったからね。
    ましてや中学一年生の女子が高校生の男子と付き合うなんてさ。

    でも、森絵都の話は安心して楽しく読める。
    児童文学やYA分野の他の本も読んでみたいという気にさせられた。

    • 杜のうさこさん
      koshoujiさん、こんばんは~♪

      台中に行かれたんですね。
      写真アップして下さってありがとうございます!
      私も登校坂組でした。...
      koshoujiさん、こんばんは~♪

      台中に行かれたんですね。
      写真アップして下さってありがとうございます!
      私も登校坂組でした。キツかったですよね。先生方の車もよく途中でエンスト(笑)
      懐かしくて懐かしくて、涙が・・・

      希望の泉(別名・絶望のため池・笑)
      1.3年生と2年生の校舎の中間にあって、
      あの頃は正方形の形だったような…
      そばに鳥小屋もあったかな?
      でも、水の色は相変わらず(笑)

      希望の泉、koshoujiさんは記憶に無いんですよね。
      なのにわざわざ生徒さんに聞いて撮影…
      ということは、もしかしてこの写真は私のために撮って下さったのでは…?
      なんて図々しく思っています。
      ホントに嬉しいです!
      ありがとうございました<(_ _)>

      台中、素晴らしい中学校でしたよね。
      私は別の私立女子中に入学予定だったのが、移転話があって急遽台中に入学しました。
      でもそれで良かったと心から思います。
      1年余りしか通えなかったけど、一生の友達もできたし。

      活気があって、”フロンティアスピリッツ”がスローガンの中学なんてそうは無いですよね~。
      みんなお勉強ができたから、大変でしたけど(^_^;)
      卒業アルバム、転校していった生徒も載せて欲しいものです。

      今頃はラグビー中継準備のため忙しくされている頃でしょうか?
      お身体大切になさってくださいね。

      少女マンガのこととか、まだまだたくさんお話したいのですが…
      また、次の機会に(*^-^*)
      2015/10/11
  • クラス1人1人の視点から描かれている短編集です。短編集だけど1つ1つの話に繋がりがあって、とても読みやすくて面白かったです。
    受験の時の過去問によく出題されていて過去問では国語の点数がよかったです笑笑
    後編も読むと、より面白くなると思います。

    • koshoujiさん
      フォローありがとうございます。リフォローさせていただきます。
      この本、私も好きですね。
      今後のレビュー楽しみにしています。<(_ _)>
      フォローありがとうございます。リフォローさせていただきます。
      この本、私も好きですね。
      今後のレビュー楽しみにしています。<(_ _)>
      2017/01/11
  • (後半と合わせての所感)
    中1という思春期に差し掛かる頃の生徒たちの1年を見つめたクラス小説。特定の誰かではなくクラスメイト全員をそれぞれの章で取り上げ描いた作品。
    クラスには当然色々な子がいるわけで、可愛い子、しっかり者、意地悪する子、だらしのない子、家庭に事情がある子、彼らがクラスで織りなす人間関係は決して綺麗事ではなくて、でもその一つ一つがまさにこの年代の子どもたちにあるよなあということばかり。当然担任もその中で右往左往するわけだけど、1年が経って様々なエピソードを経た最後には確かに生徒たちの成長に触れられる作品です
    自分と重なるキャラを見つけられれば一層共感すること間違いなし!

  • 【要旨】中学1年生24人のクラスメイトたち、その1人1人を主人公にした24のストーリーで思春期の1年間を描いた連作短編集。前期・後期の全2巻。 うれしい出会いや、ささいなきっかけの仲違い、初めての恋のときめき、仲間はずれの不安、自意識過剰の恥ずかしさや、通じあった気持ちのあたたかさ。子どもじゃないけど大人でもない、そんな特別な時間の中にいる中学生たちの1年間。だれもが身にしみるリアル。シリアスなのに笑えて、コミカルなのにしみじみとしたユーモアでくるんだ作品集。

    1 鈍行列車はゆく    (千鶴)
    2 光のなかの影     (しほりん)
    3 ポジション      (蒼太)
    4 愛と平和のシメジ   (ハセカン)
    5 1001人目の女の子 (里緒)
    6 神さまのいない山   (アリス)
    7 Pの襲来        (吉田くん)
    8 夏のぬけがら     (陸)
    9 言えなくてごめん   (ゆうか)
    10 ゆらぎ        (美奈)
    11 悲しいことを悲しむ (敬太郎)
    12 炎のジャンケンバトル (タボ)

    感想はまとめて後期に

  • おもしろい! 
    ある時期から森絵都の作風が変わってしまった気がして
    読まなくなっていたけれど、
    これは俺が気に入っていた頃の森絵都だ。

    少子化で1学年に2クラスしかなく、1クラス男女12名づつのこじんまりしたクラスメイト一人一人の短編で
    話が繋がって行く。
    その誰もが色々な悩みや不安や問題を抱えていて、
    学生時代をとうに過ぎた世代も現役世代も誰かっしらの話に共感したり出来るのではないだろうか。

    彼等が後期でどうなって行くのかとても気になる!

  • 後期にて。

  • 初森絵都体験。
    1クラス24人の目線から描く24章からなる短編集。
    読む前は「なんて無謀な試み!上手いこと繋がるんかい!?」と思ったんですが、なんて上手な構成、キレイに繋がる、キレイに落ちる。
    文章上手いな~と感心してたら「直木賞作家ですよ!」と友人から一言。
    あら!そうなの?流石!
    中学1年生の入学から終業式まで、上巻12人(12章)下巻12人(12章)。
    語り部を次々と繋ぎながら時系列は順番通り、前章のオチまたは顛末がさりげなく語られる。同じ人は2度と出てこないのだからこの人凄いわ~。
    と上巻は感心ばかりしてました。さぁいよいよ下巻突入!最後の学級委員長に1年分のオチはあるのか!?

  • 中学一年生になった一年A組の生徒それぞれの悩みや生活を、短い章ごとに語り手を変えて綴った物語。前期、とあるとおり、4月の入学から夏休み後までを描いている。
    A組のクラスメイト24名のうち、登場するのは半分の12名。残りは後期に登場する、という形になっている。
    登場するキャラクターがみななかなか個性的で、でも無理をして際立たせた個性ではなく、問題児もいればキツい優等生、目立ちたがり屋に地味で埋没気味な子、と「1クラスあったらいるよな、こういう子」という自然な個性の書き分けがされているのがさすが森絵都の物語だな、と思う。
    ちょっとくすりと笑いたくなるオチもあったりして、さらさらと読める。

  • +++
    日本のYA文学をきりひらいてきた森絵都が、直木賞受賞後はじめて描く中学生群像。中学1年生24人のクラスメイトたち、その1人1人を主人公にした24のストーリーで思春期の1年間を描いた連作短編集。前期・後期の全2巻。 うれしい出会いや、ささいなきっかけの仲違い、初めての恋のときめき、仲間はずれの不安、自意識過剰の恥ずかしさや、通じあった気持ちのあたたかさ。子どもじゃないけど大人でもない、そんな特別な時間の中にいる中学生たちの1年間。だれもが身にしみるリアル。シリアスなのに笑えて、コミカルなのにしみじみとしたユーモアでくるんだ作品集。
    +++

    小学校を卒業し、中学に入学するというのは、子どもたちにとって特別なことだろう。知っているメンバーも多いとはいえ、きのうまでとはまるで違う世界に放り出されたような心許なさや、いままで知らなかった世界を知ることができるわくわく感が入り交じって、複雑な心持ちでいることと思う。そんな24人がバトンタッチするようにひとりずつ主人公になっていく物語である。人間関係とクラスでの立ち位置を確保するのが彼らにとってどれほど大切なことかがわかるし、クラスという世界がすべての中学生の、まだまだ子どもに見えても大人顔負け、あるいは大人以上の生存競争の激しさに目を瞠ったりもする。24人の彼らが振り返って懐かしいと思えればいいな、と思わされる一冊である。

全88件中 1 - 10件を表示

森絵都の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

クラスメイツ 〈前期〉を本棚に登録しているひと

ツイートする