怪盗紳士ルパン (アルセーヌ・ルパン全集 (1))

  • 偕成社
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  • Amazon.co.jp ・本 (345ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784038150104

感想・レビュー・書評

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  • 以前『名探偵コナン』にハマって『緋色の研究』と『四つの署名』を読んだのですが、今回は『ルパン三世』にハマって『怪盗紳士ルパン』を読みました。

    全集1巻の1話目は『ルパン逮捕される』で、最初っから!? と思いつつ、読み始めました。見事に騙されました。「あー! お前がルパンかー!」みたいな。

    女好きで変装が上手くて頭がキレるのはルパン三世にも受け継いでいるなーと思いました。いつだったかルパン三世にもガニマールという刑事が出てきましたが、怪盗紳士ルパンの中でルパンを追うのはガニマール。

    ルパン三世と対比しながら読むのも楽しかったです。

    個人的にはホームズよりも好きです。読みやすくて、おもしろかったので全集2巻も読もうかと思います。

  • モーリス・ルブランの伝記を読んで、ルパン・シリーズを読み返してみたくなりました。
    この偕成社版は児童書扱いですが完訳版で、読み始めたら引き込まれました。ふりがなが多いのに少し戸惑いましたが、途中からそれも気にならなくなりました。

  • モーリス=ルブランのアルセーヌ=ルパンが登場する最も初期の作品を集めた短編集"Arsene Lupin gentlemen-cambrioleur"の全訳。同時期にイギリスで評判の高かったシャーロック=ホームズやラッフルズの特徴を兼ね備えた人物を主人公とする物語を書くことを依頼され、乗り気ではないが書き始めたルブランだが、その後28年間にもわたって書き続けた。ルパンが怪盗でありながら、紳士とも呼ばれる理由のよく分かる一冊。


    ルパン逮捕される
    ダンドレジーが乗船した、大西洋を横断する定期客船プロバンス号に無線電信にて『貴船一等船客室にアルセーヌ=ルパンあり。金髪、右腕に負傷きず。同伴者なし。偽名R』という情報が入る。神出鬼没の怪盗を見つけようと船客名簿を調べると、条件に当てはまるのは、ロゼーヌ氏一人のみであった。

    獄中のアルセーヌ=ルパン
    マラキ城主のカオルン男爵は、金にあかして強引に手に入れたおびただしい数の名品を広間に飾っているが、それらの宝物のうち価値のあるものをいただきに参るという手紙がルパンから届いた。ルパンは先の事件でガニマールに逮捕され、ラ・サンテ獄に入っているが、いかにして宝物を奪いにくるというのか。

    ルパンの脱獄
    ルパンが獄中にいながらにして、外部の何者かと手紙をやり取りしているようだということが明らかになった。警察は、その手紙の中身を知り、あえてルパンに自由にさせ、仲間の居所をつかもうとする。
    ルパン自身は、裁判には出席しないと公言しているが、裁判までに脱獄できると確信しているのだろうか。

    ふしぎな旅行者
    ルーアン行列車に乗り合わせた女性によると、同じ列車にあのアルセーヌ=ルパンが乗っていると言う。それを同室に乗り合わせたもう一人の男にわざと聞えるように言う彼女の行動から、その同乗者の正体がルパンなのか?

    女王の首飾り
    ドルー伯爵は、カスティーユ宮殿でひらかれた夜会に伯爵夫人が身につけていた女王の首飾りを寝室の隣の部屋に隠し就寝した。翌朝、その首飾りが何者かによって盗まれたことが発覚したが、隣の部屋に侵入するには必ず寝室を通る必要があり、寝室でともに就寝していた伯爵夫人は眠りがかなり浅く、寝室を誰かが通れば気づくはずだという。盗賊はどこから、首飾りが隠されている部屋に侵入したのか。伯爵夫人の小間使い兼裁縫女としてつかえているアンリエットに容疑がかかる。

    ハートの7
    ぼくが夜家に帰ると、昨日まで読みかけだった本に一通の封筒がはさまっているのを見つける。封筒の中の手紙には「いかなることが起ころうと、いかなる物音がしようと、絶対に動かないでいること」という命令文が書かれていた。それに従い、身動きせずに明け方までいる間、激しい物音が家じゅうに鳴りひびいた。朝になってその物音があった部屋に入ると、何一つ欠けているものはなかったが、トランプのハートの7が残されていた。。
    この不可解な事件の内容を「ジル・プラス」紙に寄稿したところ、その記事を読んだという男が家に現れ、この部屋に3分間だけ一人でいさせてくれと頼む。その通りに、部屋に男一人にしておくと、突然銃声がとどろいた。

    アンベール夫人の金庫
    リュドビック=アンベール氏は夜道何者かに襲われたが、その危ないところを助けてくれる者があった。その男はアルセーヌ=ルパンと名乗ったが、まだその頃のルパンは名声を得る前であった。アンベール氏は、助けてもらった礼のためにルパンを家に招待し、秘書としての役割も与えた。
    アンベール氏を夜道で襲った犯人は、実はルパンがアンベール氏と近い関係になるために、アンベール氏を襲い救助劇を演じるための、ルパンの仲間であった。アンベール氏に近づくルパンの目的は?

    黒真珠
    夫を亡くしたアンジロ伯爵夫人が持つダイヤと真珠の宝飾品はとても価値が高いものであったが、全て経済的な破局によって失われてしまった。残ったのはただ一つ、それだけで一つの財産ともいえる黒真珠だけであった。その黒真珠を手に入れるために忍び込んだ怪盗紳士ルパンであったが、そこでルパンは、伯爵夫人が血まみれになって死んでいる姿を発見する。そして黒真珠も持ち去られている。

    おそかりしシャーロック=ホームズ
    ドゥバンヌの書棚から、『ティベルメニル年代記』という古い本が先月以来どこかに消えてしまった。この本には、この城館の歴史が記され、地下道の設計図まで入っている。この年代記の別本が、国立図書館に所蔵されているが、その本も何者かに持ち去られてしまった。警察も動き出したが、手掛かりは得られなかった。その何者かは、設計図に記された地下道を利用して城館にしのびこもうとしているのか?それを阻止すべく、イギリスのシャーロック=ホームズの協力をあおぐが、間に合うのか。。

  • かの有名な怪盗アルセーヌ・ルパン。児童書のコーナーから借りてきた。ルパン、カッコいいなぁ。金持ちやいけすかない奴だけを狙う紳士怪盗ルパン。ルパンっ言えばルパン三世が真っ先に浮かんじゃうから、本家のルパンがこんな紳士でスマートだとは思わなかった!ルパンが唯一騙される話や、ルパンが初めて盗みをした話など最初期のものを集めた短編集。2012/554

  • 翻訳、解説 竹西 英夫
    絵 田中槙子

    ふりがなも多く、小学生向け。

    ルパン逮捕される(L'Arrestation D'Arsene Lupin)
    獄中のアルセーヌ・ルパン(Arsene Lupin en Prison)
    ルパンの脱獄(L'Evasion D'Arsene Lupin)
    ふしぎな旅行者(Le Mysterieux Voyageur)
    女王の首飾り(Le Collier de la Reine)
    ハートの7(Comment J'Ai Connu Aresene Lupin:Le Sept de Coeur)
    アンベール夫人の金庫(Le Coffre-fort de Madame Imbert)
    黒真珠(La Perle Noire)
    おそかりしシャーロック・ホームズ(Herlock Sholmes Arrive Trop Tard)

    ルパンの魅力に嵌るかも。

  • ルブランのルパンシリーズの一番最初。

    20巻を超える大作だから、一冊一冊で一続きの話かと思ったら、これは短編集でしたのん。
    いきなりはじめから、ルパンの逮捕でびっくりしたけども。あとがきで、その理由を知り、だからこそ、ここまで流行ったのかな?とも。

    ルパンがルパンになる前の話とか(ルパンが騙され、お金を盗られたなんて!)、最後はホームズとの初めての出会い。話の最初の方で、ホームズと対決して、勝ったとあったので、いづれは、と思ったけど。でもま、対決の話はもう少し後。


    しかし、なんで今までルパン読まなかったんだろうね?

  • 元祖ルパンのお話。
    15年ほど前に一度読んだのだけど、その時はまだちゃんと理解がし切れず、多分半分くらいで断念したような?
    第一話の語り手が実はルパンだったって言うのに驚いた記憶がある。

    だが内容よりも興味深いのは作者のモーリス=ルブランの人生。
    簡単に言うと仕方無しにいやいやながら書いたルパンが大当たりしたと言う事。
    望まぬ栄光との葛藤、本来自分が書きたいものとは・・・。
    そんな作者の元からこの話が28年もの間生まれ続けたとは驚きです。
    日本ではそのパロディとして『ルパン三世』なるものも生まれている。

    何が成功するのか 何が自分にとっての成功なのか。
    分からないけれど、ただただひたすら追求していく事が答えなのでは無いかとも思う。

  • 小学校4年のときくらいの時にはまった。
    学校にあったルパンの本を一気に読んだ覚えが・・・
    本がものすごく好きになったきっかけはこの本だと思う

  • 最初期の短編収録巻。本編も面白いが、巻末の解説のルブランの生涯やシリーズ発生逸話も衝撃的だった。
    全体的にほぼまるっきり忘れているけど、それでも、子供の頃に読んだシリーズには、捕まったり恋したりというイメージが無いので収録されていなかったと思う。

  • これも小学校時代の推理小説ブームで。ルパンシリーズはたいがい読んだはず。

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著者プロフィール

本名モーリス・マリー・エミール・ルブラン。1864年、フランス、ノルマンディー地方ルーアン生まれ。 1890年頃から小説を発表していたが、1905年に編集者からの 依頼で書いた「アルセーヌ・ルパンの逮捕」が好評を博し、 強盗紳士アルセーヌ・ルパン冒険譚の作者として有名になる。 41年死去。

「2018年 『名探偵ルパン』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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