- Amazon.co.jp ・本 (290ページ)
- / ISBN・EAN: 9784038501609
感想・レビュー・書評
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2013.12.5
図書館でもらって1年以上寝かせておいた。ふと読むものがなく、やっと手にとった。
車輪の下という題名と表紙の雰囲気、青春がどうのという解説から、爽やかな田舎の話しかと思って読むのを躊躇していた。
読んでみると、才気ある少年の狂い朽ちていく様であり、切なくそして好みだった。久しぶりに夢中になって先を急いで読んだ。最後はきれいだった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ハンスは周りよりも少し出来る普通の男の子であり、天性の天才ではなかった。しかし、周囲の期待や優越感から天才への道を進んでいく。
そして、ハンスは自分よりも上の新しい世界を知る事でそれまでの自分の自尊心や軸になるものがずれていく。
次第に、天才で居続ける事に耐えられなくなり、自殺を考えるまでに至る。
こういった経験をした人は少なくないと思う。
思春期の多感な時期に周りの大人に言われるがまま勉強をして、少しの優越感に浸りながらいるとある時、自分よりも遥かに出来る人が現れてそれまでの自分の何もかもを否定したくなる。
ハンスのような天才に、1人でも理解者や優しさを持って接する人がいたなら「車輪の下」に轢かれる事もなかったのだと思うとやりきれなかった。
父親、学校の教師、街の大人....
本作に登場する大人は誰もがハンスを利用する事しか考えていない。本作の中では“大人”はそういう風に描かれているが、そうではない大人もいると教えてあげたい。そして、私もそうではない大人になりたい。
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こういう古典はまっとうに読んだらきついよなぁ、という事で子ども向けを読んでみた。天才少年がもてはやされて、結局最後に普通の人になっていくという、ある意味少々古臭いところもあるけど、思った以上に悪くなかった。というか、こういう古典があるから、フォロワーがいっぱい出たという事なんかな。
ふと思うに、古典にはメインストーリーに関係ないようなところにページを割くような。風景の描写とか、今どきの小説にはあまり見かけないような。抒情ってやつ?なんつって。 -
なんでこの題名なんだろう?とか思っちゃうほどの斜め読み〜
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最近名本を再び読もうと思って、図書館に入り浸りデス。
繊細で、生きるのに少し不器用な青年の物語が、流暢な文章で綴られて行く。最後にはやっぱり感激しました。 -
19世紀末期のドイツ。
利発で繊細な少年ハンスは、難関をのりこえ神学校へ入学した。
だがそこにまっていたのは、教師の無理解と過酷な授業だった。
社会や教育制度を批判した、詩人ヘッセの自伝的作品。 -
千葉などを舞台とした作品です。
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ヘッセの有名な作品のひとつ
今まで読んだことなった。これは中高生のうちに読んでおきたかった。
デミアンもだけど。どちらかというとデミアンの方が好きかもしれない。
当たり前だけど人ってどうなるか分からない、よね
09’10’16 -
外国文学にはまったきっかけ
ドイツ文学ではギムナジウムが舞台のものが好きです
他には『飛ぶ教室』が好き -
彼は車輪の下敷きになったのか。文章が(訳が?)喧嘩売ってる気がしたのは気のせいか。そこがよかったんだけど。普遍的だなあ。