ひとりぼっちの さいしゅうれっしゃ (日本の絵本)

  • 偕成社
3.80
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本棚登録 : 214
感想 : 25
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  • Amazon.co.jp ・本 (72ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784039632500

感想・レビュー・書評

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  • キツネに化かされたのか夢だったのかげんじつだったのか…文章の間に絵のページがあって想像力を掻き立てられる本だった。

  • ファンタジーは苦手だけど、この本の非現実はすんなり受け入れられた。そして、ちゃんと面白く感じられた。
    もうすぐなくなってしまうローカル線の最終列車。主人公一人になって、ぽつんと乗っていると、次々と色々な動物が乗ってくる。その動物たちの絵の描写は、写実性を保ちながらも、それぞれの個のキャラクターの色彩に富み、瞬く間に虚構のお話の中に引き入れられる。
    何でも、今日は動物たちの大切な寄合があるらしい。列車内でおしゃべりしている動物たちの話は、人間からしたら肩身の狭くなるものばかりだった。

    どうして人間は、地球上でこんなにも人間中心になってしまうんだろう。十分栄えてきたのに、もっともっとと欲をかき、唯我独尊の道をひた走り続ける。それが当たり前になりすぎてしまっていて、動物たちの話はどれも心に刺さる。

    まだ年齢が小さいうちに一度は読んでおきたい素敵な一冊だと思った。

  • 人間と動物の共存について、のお話。表紙から裏表紙へと続く、深い森に走る電車の絵が美しい。

  • 『別冊太陽 こわい絵本』掲載。
    懐かしく再読しました。
    学校図書館に『14ひき』シリーズがあるので、子ども達も親近感を抱いてくれる1冊。
    おまけに、人間であることがバレるのかどうなのかというドキドキハラハラに、大人気の本になりました。
    絵と文章が見開きページに交互に現れます。それがいいのか悪いのか、全ての文章をじっくり読む子どもはいなかったかも(^^;;

  • 人間に対する皮肉たっぷり!
    サンケイ児童出版文化賞受賞

  • 動物に対して人間はなんて残酷なことをしているんだろうと思いました。

  • 文字のない見開きと、絵のない黒い画面の文字で交互に進む構成の絵本。旅行客が乗った廃線間近の列車に、次々と動物が乗ってくる物語。
    自然破壊と動物たちの嘆きが描かれている。そんなとこに居合わせたら、本当に肩身が狭いだろうな。
    交互の作りがちょっと読みにくかったので、紙芝居みたいな形の方が読み聞かせに向いてるかもしれないね。あるいは映像かな。
    自然を愛するいわむらさんの絵で語られる問題提起は、種をこえた動物会議で何か良い策が投じられたかな…。

  • 秋の夕暮れの無人駅で、2両連結のディゼル列車に乗った。常連客の中に1人乗り込み、うたた寝をする。いつの間にか列車の中は誰もいなくなり、気が付くとネズミが4匹、停まる駅ごとに動物たちが乗り込んでくる。よりあいの議題について話をしている。動物たちに気づかれないように気配をたち聞き耳を立てていると・・・。人間に虐げられている動物たち、人間の身勝手さに憤慨しているものたち。この山奥の路線もお客が少なくなりもうすぐ廃線になるという。森や山を切り開いて作った路線なのに。奥の深い、考えさせられる大人の絵本でした。

  • 別冊太陽『こわい絵本』選書  

    「山奥の夜行列車に動物たちが乗りこんできた。そして口ぐちに人間の身勝手は許せないという。自然の大切さを語るファンタジー絵本。」字が多い。

    電車の動物たちが、人間と戦うための相談をするところだと話し合っている。連射に乗り込んでしまった人間の「ぼく」は、見つかったら大変な目にあうと、生きた心地がしない。緊張巻のある本。小学校高学年から

  • 少し不思議なお話。
    しんみりとした読後感。
    人間のエゴで動物を振り回しているという話から、動物と人間の関係について考えさせられる。

  • 動物達の気持ち
    少しドキドキした

  • 夏なのでこわい本を探したら出てきたので読んでみた
    霊的な怖さではなかったけど ヒヤヒヤするお話だった
    動物たちもタイヘンだ

  • ねずみ、いのしし、チャボクジャク、くま

  • 人と里山の動物たちは共に生きられるのか。
    1985年に描かれた作品。
    著者は「14ひきシリーズ」のいわむらかずお。
    クレヨン王国的内容。環境。

  • 山の動物たちが、ローカル線の最終列車で寄り合いに向かうというお話。
    動物の話題が、人間との関係についてだけというのは、なんとなく寂しい気がしました。

  • いわむらさんの動物たちのキャラクターがたくさんでてきます!

    読み終わったあとも、まだまだお話が続くような一冊です。

  • 最終列車に乗ったぼく。ひとりきりのはずが次々に動物達が乗ってきて・・・。動物達の会話が聞こえています。考えさせられる一冊です。高学年の子ども達に読んでもらいたい絵本。

  • 200/5/10

  • 乗客が自分ひとりになってしまった後、動物達が列車に乗って人間の言葉を話していたら・・・
    それも、その内容が人間に対する悪口だったら・・・
    とても居たたまれないでしょうね。

  • いわむらかずお

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著者プロフィール

1939年東京生まれ。東京芸術大学工芸科卒業。98年栃木県馬頭町(現・那珂川町)に「いわむらかずお絵本の丘美術館」を開館、絵本・自然・こどもをテーマに活動を続けている。2014年にフランス芸術文化勲章シュヴァリエを受章。現在、栃木県益子町在住。主な作品に『14ひきのあさごはん』(絵本にっぽん賞)など「14ひきのシリーズ」、『ふうとはなとうし』など「ふうとはなの絵本」シリーズ(童心社)、『ひとりぼっちのさいしゅうれっしゃ』(偕成社/サンケイ児童出版文化賞)、『かんがえるカエルくん』(福音館書店/講談社出版文化賞絵本賞)、「トガリ山のぼうけん」シリーズ(理論社)などがある。

「2022年 『2023 14ひきのカレンダー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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