なめとこ山の熊 (日本の童話名作選)

著者 :
制作 : 中村 道雄 
  • 偕成社
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本棚登録 : 75
レビュー : 11
  • Amazon.co.jp ・本 (35ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784039632807

感想・レビュー・書評

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  • 生きてゆくということはこういうことなのかな。と思いました。親子熊の会話がたまらない。

  • 熊とマタギとのお互い立場を理解しての戦い、つらいわね…

  • この物語のように
    今生きている命も
    死んでいく命も
    お互いに敬意を払う関係が切ないけど
    すごくきれいで理想的だと思った

  • ぜひ、声に出してよみたい。最期の「許せよ。」がたまらない。彼は目いっぱい、彼の世界を生きたと思う。幾つもの命と同様に。

  • やめとこ山の熊のことならしっている。

  • 05-04-05
    白樺、青空、南風

    こぶし咲くあの丘 北国のああ北国の春



     4月のはじめに、白い花を咲かせるのがコブシです。研究所の通用口の前に植栽されています。

     コブシはモクレン科の落葉高木で、葉が展開する前に花弁が6枚の花を咲かせます。コブシとよく似た樹木にタムシバがあります。タムシバはコブシと花期を重ね、同様な白い6枚の花弁をもちます。コブシは花のつけねには1枚の葉がついていますので、タムシバと区別することができます。

     コブシの花を目印としたことわざがあります。農業にかかわったものが多いようです。

     「コブシの花が咲くと畑豆*1をまかねばならぬ」(佐渡)

     「コブシの花が咲いたら種芋をおこす」(栃木)

     「コブシが咲くともみまきせにゃならぬ、散ると田植えを始めにゃならぬ」(石見)

     「コブシの花の多い年は豊作」(全国)

     

     コブシはサクラとも花期が重なるので、東北地方ではサクラと呼ぶ方言もあります。宮沢賢治の作品『なめとこ山の熊』の中に登場する子熊と母熊の会話の中にコブシが出てきます。さて、どこに出てくるのでしょうか。



    「どうしても雪だよ。おっかさん。谷のこっち側だけ白くなっているんだもの。どうしても雪だよ。おっかさん。」

    すると母親の熊はまだしげしげと見つめていたがやっと言った。

    「雪ではないよ。あすこへだけ降るはずないんだもの。」

    子熊はまた言った。

    「だから溶けないで残ったのでしょう。」

    「いいえ、おっかさんはあざみの芽を見に、昨日あそこを通ったばかりです。」

    小十郎*2もじっとそっちを見た。

    月の光が青白く山の斜面を滑っていた。そこがちょうど、銀の鏡のように光っているのだった。しばらくたって子熊が言った。

    「雪でなけぁ霜だねえ。きっとそうだ。」

    ほんとうに今夜は霜が降るぞ、お月さまの近くで胃(コキヘ)もあんなに青くふるえているし、第一お月さまのいろだってまるで氷のようだ。と小十郎はひとり思った。

    「おかあさまはわかったよ、あれねえ、ひきざくらの花。」

    「なあんだ、ひきざくらの花だい。僕知っているよ。」

    「いいえ、お前はまだ見たことありません。」

    「知っているよ、僕この前とって来たもの。」

    「いいえ、あれひきざくらでありません。お前とって来たの、きささげの花でしょう。」

    「そうだろうか。」子熊はとぼけたように答えました。



     月夜の晩に、雪が残っているように見えるコブシの林ってあるのでしょうか。そんな風景を眺めてみたいものです。



  • 熊打ちの小十郎と、熊の物語。オノマトペがすごく良く使われていて、子供でも想像できるほどの情景描写が、素晴らしいと思いました。

  • なめとこ山の熊

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