鹿踊りのはじまり (日本の童話名作選)

著者 :
制作 : たかし たかこ 
  • 偕成社
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本棚登録 : 37
レビュー : 6
  • Amazon.co.jp ・本 (35ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784039636300

感想・レビュー・書評

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  • [ 内容 ]
    湯治に出かける途中のすすきの原で、うっかり置き忘れた手拭い。
    嘉十が取りに戻ると、何と六匹の鹿が寄ってきていておそるおそる近づいたり、あわてふためいてとびのいたり。
    やがて鹿たちは正体を知って安心し、高らかに歌い、踊りはじめます。
    その面白さに、思わず自分も仲間に入ろうととびだす嘉十。
    岩手・花巻周辺に今も伝わる郷土芸能「鹿踊り」その本当の精神を風から聞いたとして語られる民話風傑作童話。
    自然に対した人間の素朴な魂、ときにユーモラスな心情を捉えて画家たかしたかこがその繊細精緻な画風で絵本化しました。

    [ 目次 ]


    [ 問題提起 ]


    [ 結論 ]


    [ コメント ]


    [ 読了した日 ]

  • 鹿の話すことを聞くことができたら
    こんな感じなのかもしれないと
    想像力が広がる楽しい作品だった。
    ラストの嘉十が思わず、
    鹿の仲間に入ろうとしてしまうところがいい。

  • 「坂本和子 朗読選集2 宮澤賢治」
    Disc1 鹿踊りのはじまり

    坂本和子さんの方言が美しい。

  • それから、そうそう、苔の野原の夕陽の中で、

    わたしは、この話しを透き通った秋の風から聞いたのです。

    そのとき、西のギラギラの縮れた雲のあいだから、

    夕陽は赤くななめに苔の野原に注ぎ、

    すすきはみんな白い火のようにゆれて光りました。

    わたくしが疲れてそこに睡りますと、ざあざあ吹いていた風が、

    だんだん人のことばにきこえ、やがてそれは、北上の山の方や、

    野原に行われていた鹿踊りの、ほんとうの精神を語りました。

    そのほんとうの精神とは・・・

  • 描写がきれい。

  • この作品を、青年期から大人へとステップアップする、最後の段階と表現した詩人がいた。いわく、「彼らは、嘉十の置いていった手ぬぐいを何だか確かめることにより、自分たちの勇気を試し、試す事で大人へのステップを一つ上がった。上がった先には個が自立して生きていかなければならないという、宿命しかない。青年期の雄は群れたがる。しかし、大人になると一匹の雄として他に頼ることなく自立しなくてはならない。彼らは、新しい生命を生み出し育てるため、群れを解体し孤独な嫁探しの旅に出かけることになる。」というもの。賢治の作品はただの童話ではない。読み方によってはいろいろな読み方が出来る。僕は紹介した詩人の解釈が好きだ。大人へとステップアップする今、だからこそ大切にしたい一冊。

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著者プロフィール

大正・昭和時代の詩人・童話作家。岩手県出身。農学校の教師をしながら,詩や童話を書いた。『銀河鉄道の夜』『どんぐりと山猫』等の童話や、詩『雨ニモマケズ』など名作を多数創作。

「2018年 『注文の多い料理店/野ばら』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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