氷河ねずみの毛皮 (日本の童話名作選)

著者 :
  • 偕成社
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本棚登録 : 49
感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (34ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784039638809

作品紹介・あらすじ

吹雪の夜、毛皮の外套を何枚も着込んだ乗客をのせ、急行列車は極北の都市ベーリングへと向かう。そこへ突然、きみょうな闖入者があらわれて-。光と影、寒と暖、現実と幻想、躍動感と静かな哀愁…スリリングな展開のなかに幾重ものイメージが交錯する物語世界を、量感ゆたかな美しい絵で見事に視覚化した豪華絵本。小学校中学年から。

感想・レビュー・書評

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  • 「ひんやりとうろこ雲がたちこめ、鉛色の月光が、にぶく射し込む晩のこと、とつぜん、シグナルはがたんとさがり、ファンタジーの一夜が幕をあけます。ありふれた日常の風景は、一瞬のうちに幻想の世界へときりかわり、イーハトーヴ鉄道線路で〈虹や光からもらってきた〉お話が展開されます。賢治3作めにいどむ遠山繁年が、豊かな感性と機知に富んだ表現で、格調高く描きだしています。小学中級以上のお子さまにも。」

  • 毛皮って、昔は憧れていたけど
    さすがに今は欲しいと思わない。。。
    宮沢賢治らしい、いい作品だな。

    木内達朗の絵がすばらしい。
    色調もぴったり作品と合っていて
    この作品そのものを目に見える形で
    表現してるってすごいなあ。
    絵画は全く興味がないんだけど
    こういう形で見ると、絵もいいなあと思う。

  • 殺して奪う。自然では当たり前のことが、過度だったり娯楽になったりすることへの警鐘、ということなのでしょうか。それは搾取なのか、自然の贈与なのか。
    俺達だって仕方ない、あんまり無法なことはこれから気をつけるようにいうから今度は許してくれ。僕たちはいつまでこれを言えるのか。
    物語にあった、怖さと寒さと暖かさのある絵です。

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著者プロフィール

1896年(明治29年)岩手県生まれの詩人、童話作家。花巻農学校の教師をするかたわら、1924年(大正13年)詩集『春と修羅』、童話集『注文の多い料理店』を出版するが、生前は理解されることがなかった。また、生涯を通して熱心な仏教の信者でもあった。他に『オツベルと象』『グスグープドリの伝記』『風の又三郎』『銀河鉄道の夜』『セロ弾きのゴーシュ』など、たくさんの童話を書いた。

「2021年 『版画絵本 宮沢賢治 全6巻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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