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- Amazon.co.jp ・本 (1ページ)
- / ISBN・EAN: 9784039640109
感想・レビュー・書評
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初めて表紙を目にしたとき、少女のまわりを舞っているのは雪だと思った。味戸ケイコさんの描く少女は風花みたいで、手で触れる前に溶けて消えてしまいそうな儚さがあって。彼女が住まう世界の美しさにはほのかな哀しみがつきまとう。美しいけれど切ない。美しいから淋しい。わたしが本を開くあいだだけ、身を置くことがゆるされるようで。かつて滅び去ったもの、過ぎ去っていったものたちが、真綿にくるまれたまま、夢みるようにひそやかに息づいている。
今日という早すぎる一日の夕ぐれ。風に吹きちらされるわたしたちの声。まだそこにある白い光。
《2015.11.29》詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ボローニャ国際図書展グラフィック賞受賞
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