映画大好きポンポさん3 (ジーンピクシブシリーズ)

  • KADOKAWA
4.68
  • (18)
  • (6)
  • (1)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 107
感想 : 11
  • Amazon.co.jp ・マンガ (178ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784040646367

作品紹介・あらすじ

「ワシと組んで『最高』の映画を撮ってくれんかね。ジーン・フィニ君」「へ…へへへ……」
あの伝説の映画プロデューサー・ペーターゼンが現役復帰!? 監督は「マイスター」でニャカデミー監督賞を受賞し、いまやニャリウッドの実力派となったジーン! 数々の名優たちも続々参加してまさに最高の現場で撮影が始まった! 一方、ペーターゼンに会社をしばらく返すことになったポンポさんは、年相応に学校へ通うことになり――?

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • じいちゃんの復帰!パワーとクズ度を増して帰ってきたジーン!一度戻った学校からあっという間に映画界にカムバックするポンポさん!それぞれの現場で花開く新しい世界と新しい才能!今回もめくるめく映画への情熱と鬼気…すばらしかったです。作者さん曰く「おそらくポンポさんを描くのは今回が最後」なのかー! もっとこの世界に浸っていたいけど、おっしゃる通り人は未来を見て進んでいかなくてはね! いい作品をありがとうございました!

  • 最高だ!! 面白すぎる!!
    こんなにも楽しめる作品に出会えて、幸せです!!

    本作は、これまで登場したキャラたちがこれでもかと活躍する、シリーズの集大成としての作りがされています。
    お祭り感と正統進化感を味わえて、非常に良い。

    シリーズのキャラクターがわちゃわちゃ出てくる展開は、他作品ではこじつけ臭くて嫌な印象を抱いていましたが、本作ではそういうことは感じませんでした。
    作中でも言及されていましたが、ポンポさんが育てた人材が集まっているのが良いんでしょうね。
    ポンポさんがプロデューサーという立場だからこそ紡がれてきた物語があり、その積み重ねが、ポンポさんが趣味で(仕事としてでなく)作る映画へと昇華されていく。
    本巻の位置づけ的な意味でも、良い構成だったと思います。

    本作は、最初の最初から凄くキマっていると感じました。
    ジーン君とペーターゼンさんが何やら話しており、物語(ひと騒動)を感じさせるアバン。
    そこから、スタッフクレジットと共にポンポさんの日常を思わせるコマが入り、そしてすぐにこれまでと異なる非日常へ切り替わる。
    構成が映画的に感じられて、凄くワクワクしました。

    そして我らがジーン君のクルクルパー具合。
    しかも今回何が良いって、ひとりで狂っているんじゃないんですよ。
    彼の(私にとっては非常に愛しい)狂気が、周りに感染していく様が見られて、1巻と比べても、台詞で語られている「覚醒」が本当に実感できる、これが良い。
    ミスティアさんも「女優」であることの狂気を抱えている人だとは思っていたけれど、ここまでの人とは思っていなかった。これを引き出したのは、ジーン君との現場だったからでしょう。
    ヒロイン勢で私が好きなカーナは、案の定ジーン君とぶつかっていて笑いました。カバー下でもネタにされていて、そうだよなぁ、と。

    なんか、こんなに楽しい作品に出会えて本当に幸せで、劇場版を見たときに映画館で叫びかけた気持ちを思い出しました。
    歪んでいてくそったれな本作の全てが愛しいです。ありがとう。

  • 良い子は絶対に真似してはいけない。

    凄く、凄く楽しいのですが、冷静に見るとこれは非常に危険な面白さ。
    この作品は、人としての何もかもをかなぐり捨てて、たった一つの事だけを追い求める事を、余りにも甘美に描いています。

    単にやりたい放題というわけではなく、ジーン(達)の行動に対し適宜ツッコミは入るのですが、何故か気が付いたら「んなバカな」って展開になっちゃってる。
    …基本的に誰も止めないんですよねぇ…どうかしてるよ(とニヤニヤする)。
    「そんな無茶な」と思わせる事を嬉々としてやり遂げ、読者があっけにとられている間に次の無茶、次の暴走、次の台無し…がポンポンと繋がっていって疑問を差し込む余地なく、「あぁ、楽しい」とだけ思ってしまう。
    いわば、読者に対して「ダメ人間になる事はこんなにも気持ちいい」と教える悪魔の囁き。
    いや、そんな優しいものじゃなく、力任せかつ立て続けに殴りつけてくる感じではありますけども。
    何か、「普通」という価値観を見失いそうなめまいを覚えます。

    更に恐ろしいのは、ジーン達の行動が決して「成功するから」魅力的なのではない、という点でしょうか。
    失敗する事すら楽しそうに見えてしまう(というか実際楽しんでいる)というのは…素晴らしい事ではありますが、「普通」なら忌避される事のはず。なのに。
    この作品がどれだけとんでもないものを描いているのか、空恐ろしいものがあります。

    読後、貴方は誰に共感するでしょうか。
    ポンポさん?
    ジーン?
    ナタリー?
    あるいはペーターゼンさん?
    …誰だったとしてもこの作品の登場人物に共感出来てしまった時点で、貴方は「ヤバい」素養をお持ちだと思います。

    とはいえ。
    映画、あるいは創作、ひいては「ものを作る」という事、「まだ誰も知らない何かを作り出そう」とする事がもつ魅力は確かにあって(少なくとも私はその一端を感じた事はあります)。
    それが抗えない魔力を持つことは否定できません。そして、「もし、何もかもをかなぐり捨てる事ができるのなら…」と考える事もあるのではないか、と。

    作中、ジーンは「自分にはセンスがなくてよかった」と呟きますが、その結果として彼は天才・ロッシオですら「行けなかったところ」に到達してしまった。
    ニャカデミー賞の数や評価ではなく、映画の為に命すら捨てられる、という境地。
    困った事に確かに彼の人生に映画がない風景は考えられないんですよねぇ。
    自宅のホームシアターで過去の名作を満足そうに眺める、そう、例えばペーターゼンさんのようなジーンの晩年なんて想像できない。
    彼は目が見えなくなってもカメラを覗こうとするでしょうし、指が動かなくなってもペンを握るでしょう。
    辛うじて彼が人足りえているのは、ポンポさんをはじめとして周りのスタッフを評価、意識している点でしょうか。一人で全てが出来ると思った瞬間、彼は本当に「映画の何か」になってしまうかも。
    ラストシーンのジーンには正直、熱さよりも恐怖を感じました。

    …と書いてはいますが、ジーンの「楽しそうな」行動、発言は見ていてホントにワクワクします。
    新しい執筆方法を得てバーサーク、演技を評価して即バッサリ、主演女優に命を削らせる…いやぁ、友達にはなりたくない(笑
    でも、全力全霊妥協なく目的にひた走る姿はもうそれだけで人を惹きつけるものなのだなぁ、と。

    ナタリーは少し冷静になった方がいいけれど(笑

    どうしてもジーンが目立ってしまうのですが、登場人物が皆バシッと見せ場を作ってるのがいいですよね。
    今回のキーパーソンであるところのマズルカの異才表現(それに対するポンポさんとジーンのリアクション)、フランの目立つ執念、コルベット監督の人を見る目…。
    ホントにワンカットワンカットに見どころがあって退屈しない。

    何気にブラドックさんの一番の見せ場は「ならぬ」かと思ってます。

    あと、それぞれの映画自体もホントに面白そうでたまらない。
    映画好きが面白いと思う要素が悉く盛り込まれている感じがひしひしとします。
    実写化しませんかねぇ、この2本。

    …ただ、演出・脚本はどうにかなったとしても、役者力を過剰に必要とする作品なので、ミスティアさんとブラドックさんに匹敵する俳優さんが必要なのよねぇ…。


    決してスペクタクルがあるわけではない、悲劇もない、アクションもない、映画を作る人達の話…ですが、こんなにも楽しい。ワクワクする。
    ひたむきになれる事はとても(麻薬的に)素晴らしいのだと改めて気づかされました。

    …しかし…この人達幸せになれるのかな(苦笑
    常に最高に飢えて呪われてるよ…。

    でも、確かにこの本、ポンポさんを読めて幸せでした。

  • ポンポさんシリーズ第3巻。
    常に高みを目指す主人公たち。
    昨日より今日、今日より明日の自分の成長を信じて。
    あとがきには、これが最後のポンポさんとあり、残念。
    映画の楽しさ、素晴らしさを製作者の立場から描いた作品。
    帯には映画が2021年6月4日から公開されると記載がある。
    東京都の緊急事態宣言が延長されたが、映画館で映画を見ることができるのだろうか?
    ポンポさんの映画は、映画館で鑑賞したいから。

  • 夢に真っ直ぐな面々による熱い話
    とにかくよい

    唯一、シリーズの順番がわかりにくく、特にKOBOだとさらに別シリーズに分類されてさらに順番がわかりにくのが難点

    【内容:アマゾンから転記】
    『最高』の映画とは、どんな姿をしているか?

    「ワシと組んで『最高』の映画を撮ってくれんかね。ジーン・フィニ君」「へ…へへへ……」
    あの伝説の映画プロデューサー・ペーターゼンが現役復帰!? 監督は「マイスター」でニャカデミー監督賞を受賞し、いまやニャリウッドの実力派となったジーン! 数々の名優たちも続々参加してまさに最高の現場で撮影が始まった! 一方、ペーターゼンに会社をしばらく返すことになったポンポさんは、年相応に学校へ通うことになり――?

  • 映画作りへの狂気と執念
    溢れるほどの情熱

  • ポンポさんシリーズの集大成

  • 「映画大好きポンポさん」の続編。
    若き映画監督・ジーンはポンポさんの祖父である映画プロデューサー・ペーターゼンの復帰に伴い、名だたるベテラン俳優を起用した大作の監督を担うこととなる。
    それにより、ポンポさんは映画プロデューサーの役割を一旦退き、年相応の学生生活を送るのだが、そこで出会ったのは類まれなカメラのセンスを持つクラスメイトだった。
    紆余曲折を経て、ジーンはペーターゼンと共作する映画とポンポさんの手掛ける映画を同時に監督するのだが……。
    大団円を経た後、ジーンとポンポさんが見出す答えは最高である。
    一つの作品が完成したら、それはもう過去の遺物に過ぎないからだ。
    ジーンとポンポさん、両人の最新作は過去作を上回る傑作になるに違いない。

  • シリーズの他の本に負けず劣らずぶっ飛ぶぐらい面白い。オムニバスから引き継いだキャラをストーリーに上手く絡んでいて、題材が同じでも全く飽きない展開になっているし、しっかりページ数をかけて表現されているから結末にも納得できる。

  • 読み終わって第一声。「ジーン監督は、監督クンなの?庵野秀明なの?プロフェッショナルの庵野回なの?」という思い。突き詰めると鋭敏なクリエイターはみんなそうなるということなのか。”自分のスタイルとか定番の型を作って それをベースに見た目や味付けをを変えた物を 新作として発表するのって クリエイターとして死んだ人のやり口なんじゃないですかね”、納得するカットが撮れるまで凍てつく川に23回飛び込むミスティアさんと飛び込ませるジーン監督、二作同時にニャカデミー賞を取った作品をどっちも駄作と一蹴し、次は何を撮りましょう、という姿勢のジーン監督。自分の限界を壊し続けて、君が世界を服従させろ、というポンポさんのエールを背に。

全11件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

漫画家。株式会社プロダクション・グッドブック所属。

「2021年 『映画大好きポンポさん3』 で使われていた紹介文から引用しています。」

杉谷庄吾【人間プラモ】の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×