超訳百人一首 うた恋い。4

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  • メディアファクトリー (2013年12月13日発売)
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (157ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784040661834

作品紹介・あらすじ

シリーズ累計70万部突破!! 『超訳百人一首 うた恋い。』4巻で描かれるのは、紀貫之、小野篁、阿倍仲麻呂、壬生忠岑、菅原道真の恋と人生。激動の時代を真摯に生き抜いた、男たちの恋の結末は――。

感想・レビュー・書評

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  • 血がつながっていても異母ならOK!だったり、今より自由な面もあるが、船しか交通手段がない中で遠距離恋愛(中国・日本)なんてそりゃもう難しい。基本的に短命の人が多いので今生の別れになってしまうことも。悲恋です。。

    天の原 ふりさけ見れば 春日なる
    三笠の山に いでし月かも(阿倍仲麻呂)

    わたの原 八十島かけて こぎいでぬと
    人には告げよ あまのつりぶね(参議 篁)

    ありあけの つれなく見えし 別れより
    あかつきばかり うきものはなし(壬生忠岑)

    人はいさ 心も知らず ふるさとは
    花ぞ昔の 香ににほひける(紀貫之)

    このたびは ぬさもとりあへず 手向山
    もみぢのにしき 神のまにまに(菅家)

  • 『何かにならなきゃ ボクは自分が生まれた意味に辿りつけない。』
    作中での紀貫之のセリフです。好きな人の愛の言葉を、誰しもが持ってる「偉くなりたい」「尊重されたい」という欲で突き放します。これが、ずっしりときました。紀貫之の気持ちもわかると同時に、椿の言う『愛を見つけた人こそが一番幸福なの。』にも頷ける。よくぞ、この二人の恋物語を描いてくださった! 表紙になっている、小野篁と異母妹の小野比右子の話も良かったです。と、いうか全部の話が良かった。
    杉田圭さんの描く「百人一首」がもっと読みたい。続き出ないのかなあ。

  • もはや、史実がめちゃくちゃでほぼフィクションみたいになってしまっているようですが、歴史に詳しくない僕にはそんなことは大した問題ではなく、一つの新しい歴史恋愛御伽噺として素直に感動しました。感動出来ないノンフィクションより感動出来るフィクションです。感動出来れば、それで十分。それより、うた恋の安定感恐るべし。

  • 前巻に引き続き。

    どの話も切ない……のは言うまでもないとして、うた恋いシリーズはそういったままならぬ恋以外に、人生の無常感みたいなものが根底に流れている気がする。
    どの巻でもそれとなくはあったけど、道真が貫行にかけた言葉を見て強く思った。
    自分でどうすることもできない問題の前に、何かを、恋を、手離さざるを得なかった歌人たちの思いがいまも残っている。

    ふつうにおちゃらけた感想としては、忠岑が格好良すぎる。気がまわるどころの話じゃない。
    小野兄妹はかわいい。主に妹。しかし冷静になって考えると、17歳年下の妹かつ生徒に手を出すって相当だと思う。こうして書いてるうちになんだかうた変の道雅と当子思い出してきた。
    貫行と椿。やっぱり悲恋なんだけど、最後にちゃんと貫行が気づけてよかった。ほんとうによかった。ところで、椿市の宿は紫文のと同じなのか。
    色々書いたけど、いちばん好きなのは4コマの躬恒だ。貫行との掛け合い面白すぎる。

  • 百人一首のマンガは数あれど、個人的にこのシリーズが一番好きだなぁ。
    ほぼフィクションなんだけど、「人」の話になってて、内容が入ってきやすい→歌の意味も理解しながら覚えられるから百人一首覚えるのにも役立つと思う。
    ただしペーパーテスト用なw
    カルタ大会みたいなスピード勝負は無理w

  • キュンキュンきた。
    きっと平安時代だからできる恋愛の形とかがあると思うんです!ちょー羨ましい!
    特に壬生忠岑と満子のところが!うらやましいいぃぃぃぃ!
    一緒に居たい人にはきちんと一緒に居たいっていえるようになりたい。まぁ、照れるけどね(笑)

  • 買おうか買うまいか迷った挙句に買ってしまった一冊。予想通り読んだ後はしばらく何も手に付きません。小野篁の歌、たった三十一文字でここまで膨らませられるのがすごいです。

  • 今回の主役は紀貫之。小野篁と比右子の話良い!と思ってたんですが、その後の紀貫之と椿の話にすっかりやられました。人前では笑顔でふざける彼の一人になった瞬間に見せる影も、椿との恋愛も、菅原道真とのやり取りも本当に良かったです。

  • シリーズ累計70万部突破!! 『超訳百人一首 うた恋い。』4巻で描かれるのは、紀貫之、小野篁、阿倍仲麻呂、壬生忠岑、菅原道真の恋と人生。 激動の時代を真摯に生き抜いた、男たちの恋の結末は――。

    今回は紀貫之が多め。貫之は土佐日記の印象の方が強かったけど、そういえば歌人でもあったんだなぁ。
    椿と貫之の悲恋がすごくぐっと来た。後は小野篁と比右子と壬生忠岑と満子。篁と比右子はせっかくいい感じになったのに、その後どうなったんだろう。
    壬生さんが今回一番好きだった。イケメンな上に優しいよ。その後がすごく気になった。

  • 待望でしたので、いつの間に新刊が!と嬉しく思って即購入。
    今回は藤原氏ではない歌人にスポットを当てている。特には「人はいさ…」の紀貫之がメイン。

    母が宮廷に仕える伎女であり、内教坊(宮廷で女舞を行う伎女がいた場所)で女性に囲まれて育ったという貫之。女性のふりをして書いた『土佐日記』、何故そんなものを書いたんだろうと自分なりにいろいろ考えてたんですが、なるほどそういう理由があったんですね!

    今回もとても素敵な話だったけど、泣けなかったのでちょっと残念。
    でも大好きな小町(吉子)と僧正遍昭(宗貞)が出てきたときはニヤリとしてしまいました(笑)業平も大好きなので。

    藤原氏の歌人ばかりで百人一首を組むこともできただろうに、定家は衰退してしまった家の歌人の歌も多数百人一首に収録した。その中には当時の世間的にはそんなに評価されていなかったという歌や歌人もあるのに、ということは、もしかしたら、そういった家柄の歌人の歌を選ぶことも定家が百人一首を作る際に考慮していたのかもしれないですね。
    そのおかげで、藤原氏の陰に埋もれてしまった家であっても現代にしっかり伝えられ、歌を享受することができ、多くの人に愛されているわけで。そういった点でも定家が百人一首を編んだ功績って本当に大きいものだなぁと改めて思います。

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著者プロフィール

鹿児島県出身。静岡大学卒業。

「2023年 『新版 超訳百人一首 うた恋い。 1』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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