本当の仕事の作法 価値観再生道場 (ダ・ヴィンチブックス)

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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784040663500

作品紹介・あらすじ

会社員、起業家、ノマドなど、働き方が多様化する現代、社会人として働くすべての人に必要な仕事の心得とは?いい会社を見分ける方法、失業不安を乗り切る方法、夢の実現法。

感想・レビュー・書評

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  • 内田、名越、橋口という仲よし三氏の鼎談……というよりは男二人が好き勝手しゃべり、橋口さんが有能な聞き手と翻訳家とファシリテーターを兼ねている感じだろうか。「女の子って男に比べて特だよね」みたいなことも話してて、このお二人でもそんなこと言っちゃうんだってちょっと冷める気もしたけど、やっぱりこういう人たちの話ってうなずける。
    少し前にけっこう評判だという『ニュータイプの時代――新時代を生き抜く24の思考・行動様式』(山口周著/ダイヤモンド社2019)を読んでて、同書の「これまでは問題解決力が問われたけど、問題解決の方法やツールがあふれる今、これから問われるのは問題提起力だ」みたいな論には納得したり新たに認識したりしたんだけど、結局は何だか効率よすぎるような、小器用な感じがしちゃって読了できなかった。それに比べるとこの本の論調は自分になじむ感じ。「仕事の作法」なんてタイトルだけど人生そのものに反映すべき。
    それにしても30過ぎてバッティングセンターでプロ野球にスカウトされるのを夢見てる人のたとえとか、英語の迷惑メールをルーカスフィルムからのオファーかもと思ってしまう橋口さんのたとえとかで述べられていたこと、身に染みた。
    要は、何かになるために夢見ることがあっても、それが荒唐無稽なものだったり他力本願ではかなわないということだと思う。そして自分は努力せず偶然夢がかなうことを夢見るばかりだなと。そう、自分の経験を振り返っても、たしかに実現することはその過程でも何となく確信があるもの。「夢をかなえる」ということの本質を認識できた感じ。夢見ることで満足して……いや、夢のままにしておくために何もやらなかったりしている気も。ついついいろんなことを夢見てるけど、整理したほうがいいかも。

  • 思想家・内田樹さん、精神科医・名越康文さん、作家・橋口いくよさんの3人が「仕事」をテーマに語り合った鼎談本。

    職場環境や通勤環境の話から「好きなことを仕事にする」やブラック企業の話まで、仕事に関することを3人の識者が語り合っています。

    読みやすいだけでなく、仕事の本質をついた言葉がちりばめられており、多くの社会人(特に若い世代)に読んでもらいたいと思う一冊です。

  • -今はたまたま過去にいるけど、なすべきことをなした未来の自分に追いつく感覚でコーナリングする

  • 修行が楽しい?お二人が言うならそうなのかなとも思うのですが、よく分かりません。
    感覚的な話が多くて、分かる話と分からない話が混ざってます。うーん。

  • チェック項目6箇所。サービスを標準化したほうがいいと思っている経営者が多いし、客も判で押したようなサービスを求めるでしょ、でもさ、何だかよくわかんない状況になった時に「どうしましょう?」て訊いた時に、「わかりました、私が何とかします」って即答できるのが、本当のホスピタリティじゃないかな。彼らはミニマムを訊いてくるわけですよ、一番少ない学習努力で単位や卒業証書を手に入れた学生が一番スマートな学生だと思われている。集団をバインドするのは弱者なんだよ、なのに、うっかりさんとか、ドジであるとか、仕事の能率が悪いとか、不器用であるとか、なんだか抜けているとか、そういう人を切り捨てて、効率良くいこうって考えの人も今は多くいますよね、そうなってくると、仕事に対して丁寧すぎる人も能率が悪いとみなされて、切られることがある、悪いことじゃないのに。天職とか適職のことを英語で「コーリング」って言うんだけどもさ、コーリングって、「呼ばれること」なんだよ、「こっちに来てくださーい」って、向こうが呼んでる、才能って、その呼び声が小さな声であってもちゃんと聞き取れる能力のことじゃないかな。「即戦力」という考えを企業が持つのは危険なんです、だって即戦力が欲しいというのは「育成するコストを負担したくないから、もう完成した既製品持ってこい」ってことなんだから、自分のところでは人を育てる気がないし、自分のところでは人が育たないということがわかっているから「即戦力を求めて」いるんだよ、人間を消耗品だと思っている、なるべくスペックの高い資材を安い値段で買いたいと言っているだけ。働くことは国民の権利であり、義務であるというのは言葉を換えてみると、まともな大人になることは国民の権利であり義務であるということです、僕たちには「まともな大人」になる権利がある、「まともな大人」であるという社会的認知を受けていることは、あきらかに権利だからです。

  • 仕事は修行。
    大きな仕事をしようと思ったら、皆で信じるっていうのが一番爆発的な力を持つ。
    正直、未来は不安だ。

  • 図書館にて。そこまで深くは残らないけれど、感覚的にうなずける話が多かった。

  • 会社とは、従業員に還元する会社と、従業員から搾取する会社の2種しかない。

  • 【推薦文】
    内田樹氏の後書は秀逸です。人それぞれの心の中に「働く」理由を持っていると思いますが、働くことについて、何か根本的なことを言われた気がします。

    【配架場所】
    大岡山: B1F-一般図書 159.4/U

  • 今のじぶんに必要な本だった。
    全体的にすごく感覚的な話で、そこがいい。読みながら腑に落ちたり、ときどき人生観というほど大袈裟なものではないにせよ、考え方を180度変えてしまう出合いがあるけれど、これもそのひとつだった。たまに360度変えるものもあるけれど。
    なるほどかわいげ。言葉になる前のものをセンサーとして感じ取れることも、その場その場で選びとる(センス?穂村弘言う所の)も、心身の健康と、パフォーマンスをいちばんいい状態に維持するには、じぶんが機嫌良くいられる環境に身を置くことが何よりも大事だと痛感。逆にそれさえあれば、あとはどうとでもなる場合が多。これはもう、感覚としてわかっている。

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著者プロフィール

1950年東京生まれ。東京大学文学部仏文科卒業。神戸女学院大学を2011年3月に退官、同大学名誉教授。専門はフランス現代思想、武道論、教育論、映画論など。著書に、『街場の教育論』『増補版 街場の中国論』『街場の文体論』『街場の戦争論』『日本習合論』(以上、ミシマ社)、『私家版・ユダヤ文化論』『日本辺境論』など多数。現在、神戸市で武道と哲学のための学塾「凱風館」を主宰している。

「2023年 『日本宗教のクセ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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