- 本 ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784040663630
作品紹介・あらすじ
ファッション誌の編集者になるという夢を抱えて出版社に就職した河野悦子(こうの・えつこ)が配属されたのは校閲部だった! 読んでスッキリ、元気になる! 最強のワーキングガールズエンタメ☆
感想・レビュー・書評
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○○ガールにちょっと食傷気味なこの頃だったが、まさか「校閲」を持ってくるとはね!しかもヒロインの名が河野悦子(こうのえつこ)って(笑)縁の下の力持ち的な「校閲」という仕事、ファッション誌の編集に行きたくてうずうずしている24歳のオシャレ大好きヒロイン。この相容れない感じが面白い。悦子がまた物怖じしない娘で、歯に衣着せない物言いでベテラン大御所作家だろうと先輩社員だろうと、ズケズケ本音をぶつけまくるところが気持ちよくてね。(こんなにタメ口でいいのと不安にもなるけど、宮木作品の女子って結構そうか。)
思い入れが強すぎるあまり、つい越権行為してしまう若さと言うか青さも、理解できるなぁと思ってしまった。
そして、友情出演的に時々現れる、近所の不動産屋に勤める娘は宮木作品のレギュラー。「セレモニー黒真珠」「憧憬☆カトマンズ」でおなじみのあの人この人のその後がさり気なくわかるのもファンには嬉しい。「婚外恋愛に似たもの」の「ディセンバーズ」ネタもちょっぴり登場。
「校閲」の仕事がどんなものかを詳しく知ったのは、実はつい最近のこと。誤字脱字を校正するだけじゃなく、内容を読み込んで展開に矛盾はないか、丹念に調べぬく。本当に細かい作業だ。いくつかの章の初めに、悦子が校閲する小説の一部分が載っているが、誤字脱字に全く気付けなかった。斜め読みしたからとはいえ、あまりに目が節穴でした…(汗)悦子の同僚が校閲の仕事を「ホテルのルームメイクっぽい感じ」と言っていたが、そうかもしれない。校閲さんの陰の努力があって、私達はたくさんの書籍や雑誌を、違和感なく安心して読むことが出来るのだとしみじみ思った。
購入するきっかけとなた茶谷怜花さんの表紙イラストもとてもキュート!宮木さんのお仕事女子ものの装画は、勢いを感じる瀧波さんのイラストや、ワカマツカオリさんによるクールな雰囲気のものが主だったが、今回のかわいさは意外さがあってまたよかったかもと思う。そのかわいい表紙をはがしてみると、初校の原稿!?こんな感じに赤が入るのねと色々納得です。
フィクションとはいえ、この版元やこの作家がモデル?とうっすらわかるところも面白い。 -
ドラマのファンだったので原作を読んでみようと思いました。どうしてもドラマの配役に脳内変換しながら読んでしまいましたが、違和感なく楽しめました。校閲というお仕事に不満を持ちながらも手を抜かずに頑張る主人公はとても魅力的でした。
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会話のテンポが速くて楽しい。登場人物が略女子なので、誰が話してるのか分からなくなるところもあったけど笑
描写の細かさよりも、勢いを大事にしてる印象。
これまで読んだ宮木あや子作品とは異なるテイストだけど、ポップなテイストも好き
オチがすごく好き -
可愛いお仕事小説。
大好きなファッション誌を作りたかったのに校閲部に配属されてしまった主人公が奮闘する。
校閲の仕事って本当に難しそうだ。
でも読んでる分には面白い。
もっと知りたい。
テンポがよくて読みやすいし、仕事のこういうところは楽しいよねという前向きな気持ちにもなれる(長続きするかは分からないけど)。
そんなお仕事小説は大好きだ。 -
校閲はとても大切な仕事だと思う。
僕には性格的に絶対に無理なので、尚更尊敬。
楽しめるお仕事小説。 -
主人公は、大好きなファッション誌の編集がしたくて出版社にはいったのに、校閲部に配属されてしまった校閲ガールこと河野悦子。
校閲というお仕事小説か、校閲から始まる日常ミステリのようなものを想像していたんだけれど、ずいぶんコミカルタッチでライトな読み物だった。まぁそれはそれで良し。
私は今まさに校閲の勉強をしているので、それをいち会社員として仕事にしている悦子が羨ましい。あーでも編集も憧れる。
出版社内での仕事シーンが多くて参考になるので続編もとりあえず読んでみよう。ドラマもそのうち。 -
軽めの本なので、読みやすい。
ずいぶん前に見たドラマの映像が頭に浮かび、そのまま楽しめるが、それに上乗せしていくものはあまりないような…。ドラマが原作をうまく表現していたとも言えるのかも。
疲れている時でも、さくさく楽しく読める、こんな作品も良いな、と思いました。
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「本をめぐる物語」って短編集にこの1話が載っていて、面白かったので借りてみた!
プロフェッショナルな裏方ってめちゃくちゃかっこいいなと。。
表記の統一、事実確認、誤字脱字がないか、送りがなが間違っていないかとか、色々見る観点の多い校閲ってすごい。。どうやってみているんだろう。。
美しい日本語を読めるのは、校閲のかたがプロの仕事をしているからなんだな。。
雑誌の編集者になりたがっていた悦子が、最後に校閲の仕事の価値に気づくところもすごく良かった。
本質はいいよね、だけじゃ多くの人に良さはつたわらない。
わかりやすく、伝わりやすく、文章を整えていくからこそ、多くの人に本質が伝わるんだなと。。
悦子のキャラが良くて、スカッとしながら読んでいた。
著者プロフィール
宮木あや子の作品





