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Amazon.co.jp ・本 (384ページ) / ISBN・EAN: 9784040663999
作品紹介・あらすじ
迷いながらも前に進もうとする二人の出会いを描き、圧倒的な支持を受けた劇場アニメーション『言の葉の庭』を新海誠監督が自ら小説化。劇場版では描かれなかった人物やドラマを織り込み、作品世界をより深化させた。
AIがまとめたこの本の要点
この本を表す言葉
みんなの感想まとめ
迷いながらも前に進もうとする二人の出会いを描いた物語は、静かな雨の日の日本庭園を舞台に、心の奥深くに触れる瞬間を提供します。高校生の孝雄と社会人の雪野は、雨の日だけに交わる特別な時間を通じて、お互いの...
感想・レビュー・書評
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この本を読んで、〝雨の日もいいな〟と思った
高校一年生の秋月孝雄は、雨の日の午前中だけ、学校をサボって国定公園の日本庭園へ向かう
社会人の雪野は、每日出勤しようと支度をするも職場へ行けず、日本庭園へ向かう
雨の日だけ、その小さな東屋で顔を合わせる二人
その時間は、お互いにとって大切な時となる
なんて静かで、宝物のような時間なのだろう
雨に濡れた草木の匂い、土の香り、雨粒の音を肌に感じる
また各章の最後に万葉集の歌が載っているのも素敵
【〝愛〟よりも昔、〝孤悲(恋)〟のものがたり】
というのが本作の映画版のキャッチコピーだそう
およそ1300年前の万葉時代を生きる人たちと、現代を生きる私たち、変わらぬ心を持っているのかな?
なんて思いを馳せると、妄想が膨らんでたまらなくドキドキしてしまう
二人はあの日本庭園で、救い救われていたのだろう
第九話の最後で雪野が
「あの場所で、わたし、あなたに、救われてたの!」
と叫ぶ場面がある
そして孝雄も大声で泣いてしまう
生きることに疲れた時、壊れそうな時、人生の雨宿りをしてもいいんだよ
またゆっくりと一歩を踏み出そう
そんなふうに受け取った一冊だった
-
雨が降る景色ならいつまでだって眺めていられる。
何か
ささやきそうな風に吹かれるのも心地良いし、
ちらちら、と動きのある光を追うのも好き。
この人は
(今、何を考えているのだろう)
と、読めない彼の無表情は寂しい。
『言の葉の…』庭にいると
自分がつるん、とした人間となって
誰とも何とも溶け合えない
ただむき出しの個体にされてしまうから
つい、
何もかもに耳を澄ますような読み方、になってしまう。
雨音に、吹く風に、こぼれる光の中に、
欠けた言葉(気持ち)を探る様に生きる人達の物語。
見え隠れする言葉を上手く見つけられた時、
背景が大変美しい色に塗り変わった様な気がした。 -
読み始め、少し読みづらさを感じましたが1章、2章と進むうちにぐいぐいと引き込まれました。文章から、雨音が聞こえ、藤の花の香りが漂ってくるかのようでした。秋雄と雪野のそれぞれの一人で地に足をつけているような雰囲気とお互いがともに惹かれていく姿が見ていて切なくて歯がゆくてこの二人だけを追いかけたくなりました。背景にある人々との関係も気になるところではなるんですが....。
映像を観てはいないのですが、それでも小説として楽しめました。映像もみてみたいです。 -
原作でもあるアニーメーションの監督が手がけた小説。
淡い恋愛もの映画でありながら、緻密な伏線が張られた原作も多いに楽しめたが、本作は映画以上のボリュームの物語を書くことで脇役にも様々な背景を与えており、作品単体でも楽しめるし、映画の世界をさらに押し広げることすらしているファンなら読むべき作品だ。
前々作の『秒速5センチメートル』の映画と小説の関係にも似ているが、本作は主人公である二人以外の人物にも章ごとに“主役”として登場させており、それらの話がすこぶるいい。
孝雄の兄である翔太とその恋人は、映画では「突然同居をするために実家を出たカップル」という役回りでしかなかったが、劇中で孝雄が翔太の恋人(梨花)と親しげに話していることも本書を読めば納得できるし、何より翔太のストーリーが相当にいい。
夢を追いかけ、恋い焦がれる孝雄や、失意のどん底から立ち直ろうとする雪野というドラマティックな背景を持った二人とは違い、翔太はうだつの上がらない営業マンで、一見華やかなところに身を置いている恋人の些細なことに嫉妬してしまったりする、リアリティ溢れるキャラクターだ。
年齢不相応に幼く感じる母親と起こしてしまう諍いや、営業成績からくる精神的なプレッシャーに関する描写は、社会人であれば感情移入の度合いが主役二人の比にならないだろう(それは僕自身が20代営業マンであることに直結しているだろうが)。
他にも映画では憎き元カレ、伊藤先生や(劇中のベランダでのタバコにはそんな意味が!)ビッチ相澤にも新海監督による暖かな背景が書き加えられていて映画に出てくる全てのキャラクターが愛おしくなること間違いない。
ラストの章は孝雄の母親の視点で締めくくられるが、どこか現実離れした雰囲気を映画でも見せていた彼女の胸中を覗き込むと、雪野とはまた違った寂しさが見えてきて切ない。
しかし本当に面白かった。連載期間中に読んでいたら続きが気になって苦しい日々を過ごしていたと思うと、単行本でまとめて読めて本当にラッキーだ。 -
雷神【なるかみ】のしまし響【とよ】もしさし曇り雨も降らぬか君を留【とど】めむ
「万葉集」
「恋」は、「孤悲」。万葉集に、そう表記された例がある。恋しくつのる思いも、相手を気遣うあまり、むしろ孤【ひと】りの悲しみとして秘めてしまうような。
新海誠監督の「言の葉の庭」は「〝愛〟よりも昔、〝孤悲〟のものがたり」というキャッチコピーのアニメーション映画。
雨と、庭園の緑の映像が美しいこの作品に、意外にも万葉集の歌が引用されていた。掲出歌は巻11のもので、雷がちょっとだけ鳴って突然曇り、雨でも降らないかしら、あなたを引き留めたい、という歌意。これに応答する次の歌も登場していた。
雷神のしまし響もし降らずとも我は留まらむ妹【いも】し留めば
「妹し」の「し」は強調の助詞で、雨が降らなくとも私はここに留まるよ、あなたが止めるのなら、という意味。
アニメでは、「君」を留めたいと心ひそかに思うのは、27歳の女性。そして「君」は、靴職人を目指す男子高校生。二人は、雨の朝、日本庭園で偶然に出会う。初夏の雨の音と、ノートに靴をスケッチする鉛筆の音。女性はふいに、なぞめいた掲出歌をつぶやき、立ち去ってゆく。そして後に、雨の日の再会―。
監督自らが小説化した近刊は、登場人物が一人称で語り出し、各自の像をいきいきと造型している。ラストには、映画で描かれていなかった逸話もあり、雨が静かに止む瞬間に立ち会えた気分になる。万葉の「言の葉」とともに、ゆっくりと読み味わいたい一冊だ。
(2014年5月25日掲載) -
新海誠のアニメーション映画「言の葉の庭」の小説版。
本筋以外にも、映画だけではわからなかった主人公の周囲の人たちの行動の意味や気持ちが描かれている。
情景描写が美しくて、綺麗で、澄んだ印象の1冊でした。
読んだ日がたまたま雨の日だったので、尚良かった。 -
とてもきれいだった。
言葉も、風景も、雨も…。目に浮かぶ。
恋の切なさとか、喜びとか、嫉妬とか、悲しさとかぜーんぶ詰まってる感じ。
孝雄くんと雪野さんの、東屋での雰囲気がとても好きだった。
雨が…ちょっと好きになった。 -
登場人物の描写で、自分にもこういうところがあるとか、こういう人っているよねとか、細かい所だけど共感する点が多くて、新海さんの観察力に驚きました。
映画はまだ見ていませんが、あのキラキラした絵でこの話が動くのだと思うと、ドキドキします。
万葉集の和歌の綺麗さを初めて感じました。 -
映画を見て、本を購入。
すてきな作品です。
絶対にまた読み返すだろうと思う。
新海さんの作品には、言の葉の庭で初めて触れた。他の作品にもあたりたい、近いうちに。 -
アニメ映画「君の名は」が大ブレイクして
超有名になった新海誠
娘に教えてもらってかなり前からアニメとか観てました
映像がきれいで惹かれます
この小説も美しかった
やはり情景がきれい
挟まれる和歌もいいなあ
≪ 雨の中 黙って言葉を 紡いでく ≫ -
-
「人間なんてみんなちょっとどこかおかしい。」
あー、そうだなぁと思う。
人が追い込まれていく様子は少ししんどかった。
が、人は、
どこかでどうにか何とかしながら生きて行く。
心をほどくものがあれば救われるのに。
映画は見てないけれど、
映像あってこその作品という感じがとてもする。
いつか確認してみたい。
受け手の様子を見ているような
「間」のある言葉遣いはとても新鮮。
「手つかずのコーヒーは音もなく冷め続けていく」なんて、
やっぱり、連続していて映像的。
そして万葉集が美しい。
ここからは余談。
『夏の野の 繁みに咲ける姫百合の 知らえぬ恋は 苦しきものそ』
素敵だ。
『なるかみの すこしとよみて さしくもり あめもふらぬか きみをとどめむ』
あえての仮名文字。
素敵だ、ほんとに素敵だ。
学生のころ、全然勉強しなかったけど
万葉集だけは好きだった、、、のになぁ。
忘れるなぁ。
この歌の返歌がまた素敵。 -
ーまた、会うかもね。もしかしたら、雨が降ったらーサボるのは雨の午前中だけ、と中途半端に真面目な孝雄と朝から公園でビールを飲む雪野。雨の降る公園の東屋で、不思議な逢瀬が2人のはじまり。『傘が全天のスピーカーとなって、雨音を耳に届ける』雨の音も蝉の声もまるで聴こえてくるようで、ストーリーも紡がれた言葉も装丁もとてもきれいでじんわり温かい。映画「君の名は」を観て雨の情景の美しさに感動したばかり。ぜひこちらの映像も観てみたくなりました。
-
古文を教える先生なのに、
昼から缶ビールとか飲んじゃうの。
靴職人を目指してる高校生なのに、
お弁当とか作っちゃうの。
緑きらめく公園のベンチ。
ひそやかな逢瀬。
言の葉のもつ力、色香と哀愁。 -
なるほど、弧非(こい)の物語。語り手を変えながら進んでいく物語は、それぞれの寂しさともどかしさを飲み込み、年の差恋の必然とその虚しさ、それでも「好きにならざるを得ない」人の業を感じる。雨の持つ演出効果と万葉集の恋/弧非の歌の使い方も上手い。 そして、同作の映画は、この小説のPV/予告編だったのだろうか。それほど、比較した時の内容の濃さが違った。小説からエッセンスを抜き出して美しい画像をつけるとあの映画なのか。というか、全然違う作品だと思うし、監督/著者はそれを意識してそれぞれ創ったのだろうと思われる。
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映画を見てから小説を読みました。
小説版も面白かったし、また雨の描写が素敵。
映画では明かされてないストーリーもあり、読み応えはかなりありました。
孝雄ってすごく芯の強い高校生だなって思いました。雪野の過去や、孝雄、雪野の周りの人たちのアナザーストーリーも良かった。
梅雨の時期にオススメです。 -
久し振りの☆5つ。
ところどころ出てくる万葉集の歌とストーリーが一致していてどんな解説よりも歌い手の気持ちに理解が及ぶ。
雨のシーンが多く、読むほどに心が落ち着いて来て素晴らしい一冊です。 -
映像のほうを好き過ぎて、もう何度も繰り返し観ていますが、小説版をやっと入手できて嬉しい。
アニメでは描かれなかった細かい描写についてもたくさん書いてあり、アニメだけでは知ることのなかった人物描写が、よかったです。
そして、アニメでは描かれなかったエンディングも、満足でした。 -
この本を買った時も、読んでいる時も、読み終わった今も、そういえば雨が降っていた。
雷神の しまし響もし さし曇り 雨も降らぬか 君を留めむ -
作者があとがきで書いたように、映像と文章ってこんなに表現のしかたがちがうのか、と改めて思った。
先にアニメを作ってから、小説は後追いだ。アニメを観てからこの小説を読むと、そう強く思う。
いろんな人の目線で書かれているのもいい。 -
アニメーション作品を小説にしたもの。
靴職人を目指している高校生の男の子が雨の日の公園の東屋でどこか影のある謎の女性に出会ったことから物語が始まる。(その前に男の子が公園に行くようになった理由につながるストーリーがあるのだが)
言葉を交わすようになるうちに、お互い気になる存在になっていく。そして、男の子は女性のための靴を作ることを決心し・・。
物語は短編構成になっており、メインの2人だけでなく、彼らに関係のある人たちの視点からもストーリーが描かれている。第三者の視点を織り交ぜることでストーリーに幅と奥行きを持たせる効果を与えてるのではないだろうか。2人の視点だけでは彼らに繋がる人たちの存在が単なる脇役から抜け出ないと思うからね。
映像版の方は見てないけど、小説を読んだ後だと物足りなく感じるかもしれない。実際、映像版に手を加えた内容になってるから当然なんだけどね。けど、映像版も小説と違う魅力があると思う。
前から気になってた作品だったけど、読んでみて良かったと思う。また時間があれば読み返してみたい。その時は違う見方ができるのかもしれないしね。
著者プロフィール
新海誠の作品
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感想 :

うわぁ~、美しいんだろうな( ꈍᴗꈍ)
これは観なきゃね
うわぁ~、美しいんだろうな( ꈍᴗꈍ)
これは観なきゃね
別なブログに感想を残していたような~。
11年前に観て感動した想いが溢れ...
別なブログに感想を残していたような~。
11年前に観て感動した想いが溢れていました。アスファルトや階段に弾ける雨や水面をたたく雨粒がとても素敵。『言の葉の庭』の素晴らしい映像は、私が言葉を百回唱えるよりも、一度観れば伝わります。実写では撮れないアニメーションならではの作品に仕上がっていて、日本のアニメは世界をリードするだけのことはあると納得。新海監督は3年後の2016年に『君の名は。』でブレイクしましたが、私的には本作が一押しかな(ღˇᴗˇ)。o♡
熱いコメントをありがとうございます。◕‿◕。
この作品のアニメは評価高いですね!
これは必ず観たい!!
熱いコメントをありがとうございます。◕‿◕。
この作品のアニメは評価高いですね!
これは必ず観たい!!