東京大学の学術遺産 君拾帖 (メディアファクトリー新書)

  • KADOKAWA/メディアファクトリー (2014年6月27日発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (284ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784040667959

作品紹介

博物学の巨人が遺した、面白すぎる近代の貌。浮世絵の隣に種痘の知らせ、パリ万博の入館証にちょんまげの写真。伊藤博文から届いた皇室行事の招待状の横には電報料金の小さな領収証がピタリと寄り添っている…。幕府の役人から新政府の物産局に抜擢され、日本に「博物学」という近代国家へのパスポートをもたらした偉人・田中芳男の硬軟聖俗取り混ぜた100冊にもわたるスクラップが「〓(くん)拾帖」だ。近世から現代への激動を証言する膨大な「紙の山」に、稀代の画文家が挑む!

東京大学の学術遺産 君拾帖 (メディアファクトリー新書)の感想・レビュー・書評

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  • 博物館の父とされる人物の、江戸~大正初期にかけての収集帳。
    江戸時代の引き札や飛脚便の札、政府要人からの招待状、缶詰のラベル、更にはあの北斎漫画の現物(の表紙)まで。
    これらの紙物は他の書籍などでも紹介されるけれど、個人のスクラップ帳にぺったり貼られた状態で見ると、各々の時代の空気、人々の暮らしぶりの残滓がよりリアルに感じられる。人魚が描かれたコレラ除けの版画など、これまでは殆どファンタジーとして見ていたものにも、「これを実際に手にしていた人がいる!」という強い肉感を感じた。
    「絵花火」や「鶴の缶詰」など現代では目新しいものも。ガスライフの広告の七福神が可笑しい。
    そしてスクラップ帳の主である田中芳男の万物への好奇心が面白すぎる。
    あれの祖は芳男、これの祖も芳男、それの名付け親も芳男。偉人でありながら、多分この人、収集癖をこじらせすぎたただのおじさん。
    鎌倉せんべいの拓本を取る人がどれだけいるだろうか。
    お菓子が好きすぎて26番もの菓子唱歌を作ってしまう人は。
    ああ芳男。お茶目な芳男。できれば貼付物に解説も添えて欲しかったけれど、それをしないからこそあなたは愛すべき無頓着男爵。素晴らしい遺産をありがとう。(カズハ)

  • スクラップブックの紹介。
    スクラップもすごかったけど、ところどころに挟まれる拓本が面白かった。「そんなものまで擦るのか!」という感じ。

  • これを集めていたのが、一個人だそうな。でも、集めて残せるだけの地位にいた人、とも言える。

  • 2015年2月新着

  • 田中芳男という人が江戸期から昭和にかけて集めに集めた紙モノをスクラップした100冊にもわたる「捃拾帖」。東京大学図書館の耐火地下書庫に保管される貴重書。その捃拾帖から一部抜粋して写真と文章で紹介した本です。
    「これを見ると、幕府は西洋式の封筒を用意していて、つぶれることなど毛頭考えていなかったことがわかります。」と説明文がついた葵の御紋入り西洋封筒が強く印象に残りました。

  • 見方によっては紙くずの山。もっと、マニアックに面白がって書いて欲しかったかも。ライターが捃拾帳の厚みに押されてしまったかも。しかし、iPadで捃の字が出せるとは思わなかった。

  • 博物学者、田中芳男が幕末から大正初期にかけて遺したスクラップ帖をひたすら紹介するオールカラー本。政府要人の地位を活かして、あらゆる印刷物を収集しスクラップしており、眺めているだけで楽しい。激動の時代の変化がリアルに伝わる。一方で、膨大な量からピックアップしているためか、意図的にそうしているからか、それぞれの紹介自体が細切れで統一感が無く、こちらの基礎知識が無いと、単なる事物の羅列で終わってしまうのが残念です(私の知識が無いんで…)。

  • 明治維新、文明開化、鹿鳴館時代の懐かしい貴重な文化遺産が東京大学にはあるんだ。すごいな。

  • 元祖紙屑大王とでも申しましょうか、江戸時代から大正まで田中芳男氏が集めに集めた紙屑のスクラップ(捃拾帖)が東京大学の耐火金庫に保管されています。
    先日、鹿島茂さんの『渋沢栄一』を読了したところだったので、1867年のパリ万博関係の資料が興味深かったです。

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