イケニエハッピートリガー (MF文庫J)
- KADOKAWA/メディアファクトリー (2014年11月21日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (290ページ)
- / ISBN・EAN: 9784040671789
作品紹介・あらすじ
-ある日「カミサマ」が全人類の夢の中に現れてこう言いました。人類様を救済いたします!そのために一人の「イケニエ少女」を殺してください。ただし、彼女を「不死」にしました!彼女を殺す方法はただひとつ-「幸せ」にする事です。それではみなさん、精一杯彼女の事を「幸せにして(ぶっ殺して)」ください!それから数年後、「カミサマ」によって超能力を得た人類が住む街に、異世界から普通の男子高校生・高松裕がやって来た。そこで出逢った少女、「エル」が「イケニエ少女」だとも知らず、彼女の事を「幸せにする」と約束するのだが…。第10回新人賞"審査員特別賞"受賞!審査会で物議を醸した問題作がここに登場。
感想・レビュー・書評
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なかなか面白かった。が、消化不良の感が否めない。カミサマによりデスゲームが行われている現代とよく似た異世界の話。ある一人の少女が幸せになれば死に、死ぬことで人類が得た超能力を継続できる、死ななければ超能力を得た人間は死ぬという、そんな異世界に飛びされ超能力を得たものの、その異世界でただ一人イケニエとなる神子のことを知らない少年が主人公。現代とよく似た異世界という点がよく、事情が徐々に明かされていくのもテンポがよくて良かった。しかし1巻完結型ではなく、続編ありきになっているのが悔やまれる。いいところで続くになっているのですらなく、物語の本当に途中で途切れてしまっているのが残念。
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紹介あらすじから滲み出るワクワク感にいささか本編が負けている気がしなくもない。世界観や主人公以外のキャラはしっかりしているのに、主人公が上っ面で命掛けてて、そのバランスの悪さが勿体無い。どんどん重くなるヒロインの境遇に対して、キャラとして釣り合っていない主人公ってどうなのよ。この地に足のついてなさが、今後の展開のカギを握るんだろうと好意的解釈をしている。正直、途中経過飛ばして最終話だけ読めばいいや、って感じ。