青を抱く (フルール文庫 ブルーライン)

著者 :
制作 : 藤 たまき 
  • KADOKAWA/メディアファクトリー
4.08
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本棚登録 : 112
レビュー : 11
  • Amazon.co.jp ・本 (345ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784040676807

作品紹介・あらすじ

静かな海辺の街で暮らす和佐泉は、毎朝の日課で海岸を散歩中、ひとりの男と出逢う。少し猫背の立ち姿、振り向いて自分を映した黒目がちの瞳-叶宗清は、海での事故以来、病院で2年間目覚めないままの弟の靖野によく似ていた。旅行中だという宗清の飾らない人柄を疎ましくも羨ましく、眩しく感じてだんだんと惹かれていく泉。だが泉には、同じように好意を寄せてくれる宗清には応えられないある秘密があって…。

感想・レビュー・書評

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  • 読まないとーと思いつつ積んであったのを、病院の待ち時間の暇つぶしに、と読み始めたら最後まで一気読み!でした。

  • webでも読んでいたのですが、改めて本で読むと感動や切なさが胸にぐぐんと来て、最後はやっぱりぽろりと涙してしまいました。

    お互い口には出せない秘密を抱えた者同士が、2人の世界だけで許しあい秘密をさらけだせる関係になっていくのを見ていると、触れてはいけないタブーを覗いているみたいな心境になってドキドキしました。

    一穂さんは本当にドキドキさせてくれるなぁ~!!

  • 情緒的で沁みるBL。一穂さん作品はひねった設定多いけど、どうやって思いついてるんだろうか。

  • 藤たまきさんのあとがきの、兄弟のかんじもちょっと見てみたかった、に激しく同意!

  • web連載時は後半で明かされた“秘密”にテーマを持っていかれたような気がして、あまり好きじゃないなと思った。その後、一穂さんを作家買いしようと決めてから遅れての購入。読みなおし、すべてを知った上で泉(受)視点の宗清(攻)を追って読むと…気安さが思慕になっていくのが丁寧に綴られていて、じわじわとキてしまった。思いがけずに。
    “秘密”の部分はあくまで彼らを取り囲む要素のひとつで、ちゃんと泉の恋愛がメインなんだと気づけたのが良かった。包容攻、大好物!だし。限界に近かった泉を救ったのが宗清だったというのも意味があると思えた。“秘密”がなければ萌えだったものが、それがあったことによって別の物語に昇華されてしまったのは否定できないけど、ちゃんと二人の恋愛を描いてあったのが良かったです。
    最後に、オマケのイラストやSSでチラッと登場した生きて動いている靖野。さわやかな風貌に加えて、サラッと自分の恋心(というか苦悩?)を相手の負担にならないように抑え込んでいるところが非常にツボでした。(ビジュアルも好み!)フルールの小説部門はなくなっちゃったって聞くけど、スピンオフでて欲しいな。

  • 内容(「BOOK」データベースより)

    静かな海辺の街で暮らす和佐泉は、毎朝の日課で海岸を散歩中、ひとりの男と出逢う。少し猫背の立ち姿、振り向いて自分を映した黒目がちの瞳―叶宗清は、海での事故以来、病院で2年間目覚めないままの弟の靖野によく似ていた。旅行中だという宗清の飾らない人柄を疎ましくも羨ましく、眩しく感じてだんだんと惹かれていく泉。だが泉には、同じように好意を寄せてくれる宗清には応えられないある秘密があって…。

    それぞれの親同士の恋愛は成就しなくて、その子同士も恋して、こちらは成就しました、ってことでいいのかな。
    風景とか情景とか、自分の心の中にもあるような気がする郷愁を煽る文章が好き。
    心情も、キレイなところもあったり、そうでないところもチャンと書かれてたりするのもいい。

    宗清:「血がつながっていないと知った時、心は騒がなかったか。だったら、と思いはしなかったか。」
    とかね、そうだよね、人ってそう思うよね。それに対して、これが答えだよね。
    靖野:「兄が捧げてくれた二年間に対して返せるものを、ほかに思いつかなかった」
    あ~いいなぁ。


    二年の寝たきりで、目覚めたとき、そんなにすぐに身心共に健康にもどれるもの?ってところが気になって仕方がない。お話の本筋には関係ない感想なんだけど。
    でも☆マイナス1。

  • 読後にタイトルを思うとグッとくる

  • ページ開いて1行目からひれ伏した。
    一穂さんはあらゆる事象についてとても観察眼が優れているのだなぁと感心感嘆。
    素晴らしい作品に対し素晴らしい感想をと思いますが無理ですね!w
    とにかく面白かったです!!!

  • 一度さらっと読んだ後、2度目読み返して、いろいろちりばめられた秘密のヒントを改めて回収。初見じゃいろいろ???なことも多くて。複雑な人間関係。

    出来過ぎたおはなしだけど、素敵だった。ちゃんとハッピーエンドで。

  • 一穂さんブログの掌編まで読んで、泉の中の拭いされない憂いの『青』に引き寄せられた宗清の心を映し出したタイトルだったんだな、とストンと胸に響きました。印象的なタイトルと藤たまきさんの海辺の匂い立つ空気を感じさせるイラスト、表紙も含めたデザインがとても魅力的。

    海での事故以来二年間目覚めない弟を介護し続ける泉と、彼の前に突如現れた弟に良く似た男・宗清。彼らの抱えた『秘密』が露わにされていく中、波のように押し寄せる痛みと苦しさにぎゅっと胸が苦しくなりました。
    泉の抱えた行き場のない苦しさと、それらを真っ直ぐに受け止めていく宗清のおおらかな健全さ、強さとその眩しさ。
    対象的な二人が心を近づけていく心情描写の深さ、心の色の掘り下げにぐいぐい胸を揺さぶられました。
    テクニカルライターという職業からくる泉の性格や言葉選びも印象的。『仕事』を基盤とした人の思考を描くのが上手い人だなぁと。
    純度の高い、強くきらめくような魂と魂の結びつくような恋と、『家族』のあり方が強く深く心に残りました。
    泉の継父のキャラクターが温かでホッと心が安らぐような気持ちに。
    (靖野の性格は父親似なのかな、と思ったり)

    書き下ろし、目を覚ました靖野と宗清、泉の三人のエピソードはそれぞれの織りなす想いにぐっと胸が掴まれるよう。
    心と心が結びついての交歓としての行為の想いの強さが深く胸に突き刺さります。
    鮮やかな空気の色、色彩、感情の一つ一つが強く深く心に焼きつくお話でした。

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