トンネルの森 1945

著者 : 角野栄子
  • KADOKAWA/メディアファクトリー (2015年7月17日発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (196ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784040677132

作品紹介・あらすじ

1945年。少女はたった一人で世界と戦っていた。太平洋戦争さなか、幼くして母を亡くしたイコは新しい母親になじめぬまま、生まれたばかりの弟と三人で千葉の小さな村へ疎開することに。家のそばにある、暗く大きな森の中で脱走兵が自殺した噂を耳にする。耐え難い孤独感と飢餓感はトンネルの森のように覆いかぶさり、押しつぶされそうになった時、イコは兵隊の影を追いかけ森に入るが…。『魔女の宅急便』の著者角野栄子が、自らの戦争体験から描き下した、憫然で、美しい、珠玉の物語。

トンネルの森 1945の感想・レビュー・書評

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  • 角野英子さんがアンデルセン賞を受賞された!
    すごいな、やったね
    涼やかで温かいオーラに包まれた角野英子さん
    おめでとうございます

    これは子どもの時の戦争体験
    淡々とした文章だけど心に迫って来る
    子どもの時のこんなにも孤独な体験が
    核になっておられるのでしょうか

    ≪ 片方の 下駄に想いが 込められて ≫

  • 戦争の悲しみを疎開して待つ方の立場で描いている.田舎に行ってみんなと仲良くなろうと言葉を真似するところ,暗い森を抜ける様子がいじらしかった.森に潜んでいるという兵隊さん,それも悲しいことだ.

  • ずっと前から少し気になっていた本。当時の状況を子どもの視点から書いてあり、読み易いけど子どもよりも大人に読んでほしい。主人公が成長していくけど、その成長していく過程がちょっと切ない。

  • イコちゃんが光子さんに振袖を着せてもらっているところは、二人が家族になれたような、今までもセイゾウさんと離れている間一緒に暮らしていたから家族なんだけど、ぐっと距離が縮まった出来事だったと思います。だからこそ、母として娘への思いがつまった物を売らなくては生きていくことができない時代なんて嫌だ。最後のセイゾウさんの言葉を、あの時代に生きていた人は、心の中ではどれだけ待ち望んでいたんだろう。

  • これは、フィクション…でいいんだよね…?

    ほんのりと、“となりのトトロと火垂るの墓同時上映”と思いました。

  • 太平洋戦争さなか、幼くして母を亡くしたイコは新しい母親になじめぬまま、生まれたばかりの弟と三人で千葉の小さな村に疎開することになりました。しかし彼女は、新たな地での生活で徐々に孤独感と飢餓感が蓄積していきます。そんな感情たちに押しつぶされそうになった時、彼女は以前耳にした、家のそばにある、暗く大きな森の中で脱走兵が自殺したという噂から、兵隊の影を追いかけ森へと入っていきますが…。
    角野栄子氏といえば『魔女の宅急便』の著者として有名です。そんな彼女が、自らの戦争体験をもとに生み出したファンタジー小説です。戦争体験とファンタジーは結びつきにくい物ですが、そこに込められた著者の思いを大人も子どもも感じてほしい一冊です。

  • 【小説】小学四年生からおすすめ、読みやすい文章。角野栄子さんの戦時中の疎開体験

  • 角野さんの子供時代をベースに描いたおはなし。さらりと読めてしまうけれど、イコの毎日は、底知れぬ孤独とのたたかいだった。それを乗り越えていくイコの姿はまさに角野さんに重なる。
    イコはあたらしいお母さんと一緒の疎開なので、そこにまた葛藤があるのだけれど、それでも集団疎開のこどもより恵まれていたように見える。けれど、イコの感じた孤独は、戦争の時であっても、今であっても在り続ける。ひとりの少女が体験した戦争の日々は、きっと今の子たちのこころに届くと思う。

  • トンネルも脱走兵も象徴みたいなものだったんだろう。子どもにとってこんなに理不尽な話はないよなあ。戦争で疎開、独りぼっちになるかもしれない不安、継母との関係がなかなか良かった。一緒に疎開生活を送る中で同志のような気持ちが芽生えたと思うし、べたべたではないけれど、一緒に生きて行く思いが感じられた。

  • 母親を亡くし、祖母の家で育ったイコ。大好きな父親と、新しくできた継母、自分の周りの人々と、日本の戦争を9歳の少女の目を通して描いた作品だ。
    イコは単純ないい子でも悪い子でもなく、わがままを言うときもあればそんな自分を反省するときもある普通の女の子だ。
    国益も何もわからない子供にとって、戦争とはなんなんだろうな。
    角野栄子さんというとどうしても『魔女の宅急便』シリーズのイメージが強いだけに新鮮だった。

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