元気になるシカ! アラフォーひとり暮らし、告知されました (メディアファクトリーのコミックエッセイ)
- KADOKAWA (2016年9月22日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
- / ISBN・EAN: 9784040686684
作品紹介・あらすじ
【アメブロ「闘病・入院生活」「エッセイ」の2ジャンルでランキング第1位! 】
泣いて、泣いて、前を向いた。
病と闘った210日。
アラフォーでひとりぐらしで漫画家の私。
ある日突然、病院で「卵巣がん」と告知されてしまいました。
海外から飛んできた父、明るく看病してくれる母、
泣いた自分を受け止めてくれた友人。
支えてくれる人がいるからこそ、前を向いて病と闘える。
「生きる力が湧いてくる」「涙なしに読めない」と
ネットで絶大な人気の婦人科がん闘病マンガが、
50P以上の未発表秘話を加えてついに書籍化。
感想・レビュー・書評
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結論:
・治療を受ける側からの視点や気持ちを知ることができ、
なるほどなぁ~と思うことが多々あった
・特に、Aさんのお話は涙が止まらなかった
正解なんてわからないと思うけども
・あくまでもコミックエッセイ。楽しく軽く読む
・(まだ怖いけど)婦人科検診を受けようと思った
*=====以下は本書の内容とほとんど関係ない自己振り返りです=====*
*=====思いのほか長文になりスペース取って申し訳ないです……=====*
ガン患者を家族に持つ者です
熊本地震発生から数日後、もともと症状のあった“違和感がある”から“なんか痛い”に変わり、余震続くなか怒濤の日々でした
5月に初診・告知
6月に手術・抗がん剤投薬開始、現在に至ります
抗がん剤投薬はもうすぐ4ヶ月目に差し掛かります
父は、本書で扱っているものとは異なるガンでしたが、
事前検査、告知、告知を受けた後の思い、投薬中の現在、…
父も実はこういう気持ちが湧いてたのかな~と考えさせられました
告知を受けるまでは『なーんて事の無い病気だろう~』と自身も家族も皆思ってて、診察結果も父は一人で聞きに行っていました
その際は“今すぐ大きい病院に行って下さい”と言われ訳もわからず、
後日大きい病院でより細かい検査をし、家族同席で改めて告知を受けました
普段は寡黙な父で、強がりも弱音も吐かず淡々としているし、
私は説明を聞いているだけの側でしたが、
ネットで病気の内容を調べれば調べるほど怖くなっていったし、この先どうなっていくんだろうと不安になって時々妹の前で泣きました
母は私以上に不安定でした
余震が続くのに家に父が居ない日々、何よりも今後の生活
ガンを患った事のある親戚も遠くに1人居るくらい、縁の無い事でした
ちなみに父はガン摘出手術をきっかけに障害者にもなりました
これもまた近い親戚は誰もおらず、何もかもが初めて知ることばかりで途方にくれてた日々でした
今は自宅で食事療法をし数値的には安定、幸い抗がん剤が辛すぎる!というような副作用もほとんど無い様子です
投薬前に説明を受けてた、手足のしびれ・むくみ・あかぎれのような症状は見られます
(もともと寂しい頭皮だったので入院前に丸坊主にしていたのもあり)髪の毛にはさほど影響も無いようですが、勉強になりました
オーダーメイドウィッグ…サービスのある美容院もあるんですね
初めて知りました
実家は自営業のため、お客さんの中には同様の境遇になっておられる方、自身で調べてオススメ情報・品を提供してくださる方、家族を亡くされた方、
いろんな方々の話を聞くこともできているようです
(患者会はあるけど性格的に行かなさそう)
オープンには話さず、お得意さんなど一部の方々に状況説明しただけだけど、田舎の伝達力なので…
手術前は本当に寡黙で、喧嘩している訳ではないけど数日話さないことも多々あったんですが、
以前よりは会話するようにもなりました
『しょうゆいる?』『うん』『バナナ食べる?』『はい』『梨も食べる?』『そうね』
程度ですが、病気する以前はこれすら無かった
状況は違えど、本書を読み知ることができたのが大収穫です
手術・抗がん剤投薬開始してまだ日も浅く、この状況を徐々に冷静に受け入れ初め、情報収集し始めた矢先、
本書に出会えたのはラッキーでした
『お父さんだって不安だったよな~』
『何だかんだで今も薬とかモロモロきっついよな~』
『でも乗り越えていくしかないし、上手に付き合っていくしかないよな~』
わが家もまだまだこれからの状態です
著者の容態が、より一層回復に向かわれることを切に願います詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
借りたもの。
突然の腹痛から卵巣がんと診断され、摘出手術と抗がん剤治療について綴ったコミックエッセイ。
シカのキャラクターがカワイイ。
海外旅行へ行くためにいた空港で突然の腹痛で倒れるという怒涛の展開。
その後、厳しい言い方をするけれど事実を伝えてくれる主治医との出会いや家族・友人らの支えを得て癌と治療に向き合っていく。
子宮全摘出手術――子供が産めなくなる――選択へのショックと葛藤、抗がん剤治療の方法や副作用について当事者が何を感じ、考えているか等が赤裸々に描かれている。それは時にコミカルに。
抗がん剤治療を始める前にやった事――歯科受診、ウィッグ作成など――も紹介。
抗がん剤副作用による症状も描写。毛が抜ける、吐気、便秘、手足の痺れ、足の痛み……
それを抑えるために更に薬を飲む行為を「まるで往復ビンタ」と表現。しんどい。
食べ物との相性もあるよう?で、著者はグレープフルーツがダメになったり。
そんな治療の辛さがたまって……泣いて発散。
副作用対策で水をたくさん飲んだり、治療の記録、何日目/何時に何をしたか等をしたためたノートが役に立ったという事も。
がん治療、その対応方法も人それぞれ…それ故に理解してもらえるようにする必要性を感じた。
ちょっと心が痛い話も……
著者の子を諦めた生き方のこと、そして病院で隣のベッドにいた闘病中の女性との交流…
その女性は治療をやめて自宅療養を選択した。
それは、もう治らないという事…直面する死に対する、踏み込めないけれど、その短いコマの中に去来する想いは筆舌に尽くしがたく。
人それぞれ性格も状況も違うがん治療。
『これから治療を受ける人には「今の治療は全然違うんだよ」って言いたいの』p131
女性の悩み…というか、婦人科受診への抵抗のことにも触れつつ、それでも「検診大事!」と声を大にして伝えてくれている。
ブログ:【漫画】治療日記・元気になるシカ!
https://ameblo.jp/rurishika/ -
「ガンになって、たくさんのことを勉強した」という言葉が印象に残っている。人生色んな辛い事、自分の力じゃどうしようもない事が必ず起こる。でもその経験をしたことで、勉強になったなと思えるように、生きて行きたい。
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泣いて、泣いて、前を向いた。 病と闘った210日。
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1,2続けて読みました。若くして卵巣癌になってしまった作者の日常を淡々と、ですが、心情、周囲との関係もしっかりと伝わる実話エッセイ漫画です。治療に携わっている自分にもすごく参考になりましたし、スタッフ、患者さん達にも勧めます(^^)
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726
闘病記文庫 -
▼抗がん剤治療という山を登った後 日常生活という道は今までと少し違った景色になりました 急がずマイペースに でも限られた時間を感じながら 淡々と前向きに
(p.6、『元気になるシカ!2』)
本読みの友より、こんな本を読んでいると教えてもらったなかから、図書館にあったのを借りてみる。コミックエッセイで、ひとり暮らしの漫画家さんが、卵巣がんが発覚してからのこと(治療やその後も含め)を描いたもの。
私には、治療後の話を描いた2冊目がとくに良かった。3年前、仕事がパンクして、自分もギリギリを超えてしまって、職場を休み、そのあと少しずつ復帰して…という自分の「休職後」や「これから」にも似てるなーと思えて。お医者には「自分の体の声をきくこと」と、ずーっとずーっと言われている。
▼治療後は"今の自分の体"の日常を知る作業が続く それはとても地味で 自分の体調を向き合うことの連続で でも多分それが一番大事なこと だって日常が人生だもんね(p.145、『元気になるシカ!2』)
(2023年8月14日了) -
ミドサー独身BL漫画家の筆者が卵巣がんになり、その闘病生活を書いたコミックエッセイ。
暗くなりそうな内容に、過酷な闘病生活なのに出てくる人が暖かく
筆者のおおらかな人柄が溢れている良作。
Aさんご夫妻とのシーンはウルッとしてしまった。 -
子宮をとって、「女性」をやめると楽になる。
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等身大の妙齢女性の癌闘病
今まで幾つかの闘病記に目を通して来ましたが、とても素直に共感して読めました。