貴族デザイナーの華麗な事件簿 ロンドンの魔女 (富士見L文庫)
- KADOKAWA/富士見書房 (2014年6月11日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (269ページ)
- / ISBN・EAN: 9784040702216
感想・レビュー・書評
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19世紀末のロンドンが舞台の割に話し方とか街並み等々の描写が足りない。イギリスの匂いがしない。もっと暗がりとか臭いとか五感に響くものが欲しい。
10年後にはコルセットがなくなり、ジッパーが流行る"予測"は正しい割にジッパーの開発者をイギリス人として描くといった不一致も目立つ。史実を要所で取り入れて舞台を演出するなら最低限、正しいものを組み込むべき。そもそも現代の常識を過去から見たら予測になることを利用して主人公の有能っぷりを描くのは異世界転生や俺TUEEEEの延長にあって、共感性羞恥が耐えられない。ジッパーのくだりは要らない。
仕立て屋としての知識やデザイナーとしてのセンスは全くミステリーに関係ない、キャラクター性を描くものに過ぎない。それならばミステリーではなく普通に恋愛小説とかを書いた方がいい。
以上BBCマニアの感想。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ごく普通の一般人である仕立屋と、貴族のデザイナー。
互いが互いの持っている『物』を駆使している状態?
ちょこちょこと過去なんかも出てきて
どうしてこの道を選んだのか、が分かります。
自分の目指している道に薦めるのは、いい事です。
それが何かすら分かってない人に比べれば
非常に幸せです。
そんな職業に、己の生き方に誇りを持っている一方
すごいやり方を選択する人も。
ああなってはいけません。
が、やり方はすごいものが。
見習いたいとは思いませんが。
ミステリー風、でした。 -
富士見L文庫創刊5冊の中から1冊。主要な登場人物は皆感じが良いし、貴族の坊ちゃんでありながらデザイナーという設定も目新しく、なかなか面白かったです。ミステリーとしては小振りだし、犯人像や動機も今ひとつ深みが無い気もしないではないですが、職業柄の衣類とも絡めてあって出だしとしては良いのではないでしょうか。華麗なるデザインはイラストで見たいです。
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表紙イラストの末っ子さんはちょっと若すぎるような気がするけど…
時代背景はよくわからないんですが、19世紀末のロンドンこんな感じなんだ〜と楽しめました!
脳内で勝手に再生したBBC「シャーロック・ホームズ」。
人物が生き生きしていてサラッと読めます。次の作品も読みたい…
登場人物紹介で「掏摸」が読めなかった(笑)スリ、でいいじゃん(笑)
でもおかげで覚えたから今度からは読める。書けるかは練習しだい!?
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昔のロンドンの雰囲気はありつつ辛気臭くならず楽しく読めた。
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近代へ向けて発展しつつあるロンドン、という舞台が好み。舞台背景や登場人物達の魅力など押さえるべきポイントはきちんと押さえてあると思います。ただ、ミステリーとしては明らかに薄いし全体に平板な感じを受けるので、今一つ中途半端さが抜けきらなかったなぁ。
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19世紀、イギリス。
下町の仕立屋を営む青年ジェレミーとデザインを提供する実は貴族のエドガー。
縫製の腕は確かな職人ジェレミーに最新のデザインを提案するエドガーはいいコンビだ。
数年前、恐怖をまき散らしていたのは切り裂きジャックだが、今世間を騒がせているのは放火魔ジェーン。男性が燃え上がって焼死する事件が立て続けに起こっているのだ。
2人のお仕事にかける真摯な態度と信念がよかった。
当時のスキャンダルな史実も背景に放り込まれていて、野次馬な好奇心が満足しました。 -
19世紀末ロンドン、貴族の四男がデザイナーとして仕立て屋さんに居候しながら人体発火事件を追いかける。読みやすくてサラッと軽く読める。すごく面白いわけじゃないけど、機会があったら次巻を読もうかな。
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軽い読み物
19世紀末ロンドンが好きな駆け出し作家なら許せますが、ベテラン作家なんですね、この作家。
突っ込みどころが多く、逆に勉強になりました。