- Amazon.co.jp ・本 (365ページ)
- / ISBN・EAN: 9784040703022
作品紹介・あらすじ
黒死病の流行により亡者が跋扈する十六世紀ロンドン。カトリックの秡魔師たちが追放されて以降、この街を守っていたのは霊的な力を秘めた「退魔劇」だった。始まりの舞台は、テムズ川の南にある劇場、三日月座。記憶を失くし、迷い込んだ少年が出会ったのは、稀代の劇作家を自称する美女-シェイクスピアだった!一瞬で心を奪われた少年は、彼女の「従僕」となり、ともにロンドンの魔を秡う「退魔劇作家」の道を歩み始めるのだが…。さあ、ここにシェイクスピアの幻想劇が幕を開ける-!
感想・レビュー・書評
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ロンドンにはゴーストのたぐいとミステリーがよく似合う。
苦手な文体なので最後まで読めるか心配だったのですが、謎が二転三転して真相へ至る展開にドキドキしつつ一気読みしてしまいました。
無駄な装飾のない文章なので、こういう「早く先を知りたい!」と思うような展開のときにはさっさか読めて良いですね。
演劇的な配役で、それぞれの思惑が立体的に交錯するように描かれている点はすごく好きです。
しかし根本的に、シェイクスピアである必要性を感じないし、女性である必要性もぶっちゃけない。
あと、従僕がちょっとかっこよすぎたのがなぁ。かっこいいのはいいんだけど、そのかっこいい由縁が欲しかったというか……。「僕も一緒に地獄に墜ちます」までに、もっとはっきり成長していく過程を見せてほしかったり。
わたし的に、いろいろと惜しい作品でした。 -
舞台の幕と幕間を意識して構成された話なんだろうな。と思いつつさらりと読めた本。ただややキャラクターの立たせ方が態とらしくて世界に入り込むには引き込まれ方がイマイチ。設定が活かし切れてない印象。