紅霞後宮物語 (富士見L文庫)

著者 :
  • KADOKAWA/富士見書房
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本棚登録 : 630
感想 : 59
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784040706269

作品紹介・あらすじ

女性ながら最強の軍人として名を馳せていた小玉。だが、何の因果か、30歳を過ぎても独身だった彼女が皇后に選ばれ、女の嫉妬と欲望渦巻く後宮「紅霞宮」に入ることになり――!? 第二回ラノベ文芸賞金賞受賞作。

感想・レビュー・書評

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  • 腕一本で将軍まで上り詰めた関小玉は、皇帝になった上官から皇后に指名される。この小玉はとんでもない玉で、後宮に様々な波紋を及ぼす。結構、痛快な話なのだが、皇帝との関係や敵対勢力との戦いの結末など、一筋縄ではいかないところも出てくる。単なるあっけらかんとした明るい話ばかりでないところがいい。

  • 面白かった。かなり前からおすすめされていたんだが、読んでなかった。どうやら、完結したようで、完結セットで売られていたのが目について、ごそっと廉価セット買い。助かる。
    これ、めっちゃ軽いけど好きです。なんというか、茅田本に通じる系統、主人公はジャスミン(クーアの女王)をオスカルにしたような、非常に麗しい、しかも私の好物の天然系ポンコツカリスマ。中村颯希風味もある。
    小玉は武人で下士官が皇帝になってしまって、色々あり皇后になる。が、普通の恋愛系後宮ものではない。真桂や梅花、明慧、清喜など、キャラがとてもいい感じ。特に、キャラ文庫などでありがちな、じくじくと感情に流されすぎて、足ひっぱられややこしくなるという、個人的に嫌いな設定がなく、すっぱりと”仕事”ができる人々なのが、読んでいてスッキリする。
    薄くて、物足りないとえば物足りないが、14冊あるので合わせ技で読み応えになりそう。

  • 軍の女将軍・関小玉はかつての相棒にして現・大宸国皇帝である文林から後宮入りを頼まれる。
    妃嬪が兵を率いて禁軍を動かすことが出来るようになると言われ、渋々引き受けた小玉だが。
    後宮入りして一年。文林の都合で、とんとんと後宮の頂点である皇后となってしまい、戸惑いながらも文林の腹の中を探る日々。
    そんな中、小玉の寝所の前に豚のあたまが置かれるという嫌がらせが。
    煮て美味しくいただく小玉だったが。

    田舎の貧乏農家から15歳で徴兵、類稀なる武術の才能で若き女性ながら、将軍職までのぼりつめる、小玉。
    文林の頼みをうっかり引き受けて30過ぎての後宮入り。
    皇帝と気心は知れている仲のようだけど、主従というか戦友というかな関係だし。
    いろいろと今まで読んだ後宮ものとは違っていて、
    後宮なので、もちろん女のドロドロな争いはあるものの、あっさり、さっぱり。
    小玉が皇后として、養母となって育ててる、赤ちゃんの描写も可愛い。
    もう少しあまーい空気も期待したいけど。
    男前でいつの間にか彼女に絆されている後宮の女性陣たちにニヤニヤして。
    テンポよく読めて、これからどうなっていくのか楽しみ。

  • 面白いけれども、さばさばし過ぎていて続きを読みたいとまでは思わなかった。

  • かなり面白かった。軽い文体で読みやすい。もう少し甘い展開が欲しい。
    カテゴリをラノベにするか時代ものにするか迷って一応時代ものに。中華カテつくるかなあ。

  • 彩雲国物語を読んだ後だからか、話に奥行きがないというか、軽く感じました。でもその分サクサク読みやすかったです。個人的には、もう少し恋愛要素があってほしいけど…

  • ツイッターで流れてくる感想が気になったので、久しぶりに未読の作家さんに手を出した。これすごいな、デビュー作とは思えない。
    中華風ファンタジーというと「彩雲」、強い女性というと「守り人」シリーズを思い出すのだけれど、どちらとも違う独自の味がある。
    彩雲はいかにも少女向けライトノベルというきらきらしさがあるけれど、この話は、ええと褒め言葉として言うけれど、泥臭い。地をしっかりと踏み締めている感じがする。
    バルサは厳寒の真冬の風の様に研ぎ澄まされていて、女性よりも先に、獣のようだと思うのだけれど、この小玉はもっとしっかりと、あぁ女性だな、と思った。
    骨が太い物語だな、と思う。後書きで腹八分目が良い、と書いていらっしゃったけれど、是非続刊を期待したい。

  • 表現など全体が薄っぺらく感じ、リズムも合わないのか、読み進めるのが少々苦痛でした。
    文体のせいか、読書目線を揺さぶられるように感じて落ち着かない。
    はじめましての作家さんなので致し方ないところも多々あるよね、と読んでいくと(わたしもだいぶオトナになったもんです)慣れてきたのかそこまで気にならなくなり、あとはラストまでどどんと駆け抜けられました。
    良くも悪くもラノベらしい作品といえる、続きはまぁ読んでもいいかな〜と思うレベル。
    作者ご自身が書き物に慣れてきたら、もっと面白くなってくるのかも。
    今までにないタイプの皇后さまだし、小玉の性格は嫌いじゃない。
    続編もだいぶ出ているみたいなので、もう少しお付き合いしてみます。

  • 稀代の女将軍(30歳超)が皇后になる?
    設定がおもしろいので読んでみた。


    いい歳して(いい歳だから?)ほんのり相思相愛からなかなか進展しない(笑)

  • 主人公は元軍人の皇后!その気風の良さでグイグイ読ませます。
    そこに後宮ならではの政治的味付けも。
    いやあ後宮ものって流行っていたんだねえ。

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著者プロフィール

2014年、『生生流転』で瑞々しい人物描写と緻密かつ魅力的な世界設定が評価され、第2回ラノベ文芸賞金賞を受賞。改題及び改稿を加えた本作でデビューとなる。

「2023年 『紅霞後宮物語 第零幕 六、追憶の祝歌』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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