- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784040706580
感想・レビュー・書評
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連続短編3話、すべて主人公の友人が謎を解く。
最初は喫茶店の、次が不登校になった人の
最後に寄付した本の中の手紙の。
最初の話で話をする場所を登場させ
次では宝のものを増やす。
最後の話は、あちらこちらにあったものを
回収していけば分かってくる状態。
確かにその可能性は! な3話目でした。
結局謎が何となく分かったのは2話目のみ。
それ以外は言われて納得、でした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
スピッツというバンドを記号としてキャラクター設定に活かしたことは評価したい。そもそも商業的にそれが可能なことに驚いた。「スピッツソングノベルズ大賞」でさえ曲名を作中で使うのもアウトだったのになあ。
序盤に早速スピッツ論が展開されるが、そういうのを期待するなら直接田中宗一郎の分析を読めばいい。田中宗一郎のスピッツ論はどこかで読んだ気がするんだけど、ここまで引用するなら脚注つけろとは言わないからせめて巻末にソースをはっきり載せて欲しかった。自分でも探したけど明確にこの記述というのは見つけられなかった。
もちろん本作は別にスピッツファンじゃなくても読める。ただ、逆にスピッツファンからしてみれば期待はずれ感が否めない。別にスピッツを用いなくても「スピッツ」のキャラ設定は可能だよね。2話以降スピッツについての話は出てこないし。
何より、「スピッツは好き」だけど「ラブソングが嫌い」。この二極にあるそれぞれの設定が活かされていない気がする。
自分でも『スピッツ(これは本)』を読み返したけど、マサムネさんは早くから「俺らの曲の8割方はラブソング(94年5月)」とインタビューで口にしている。だったら、「ラブソングが嫌いなのになぜスピッツは好きなのか」で一話ぐらい書かなきゃ、わざわざスピッツというバンドを引っ張ってきた意味がないと思う。
作者はスピッツのことを嫌いではないのだろうけど、キャラ造形における中途半端さをどうしても感じてしまった。
この作品を垣根なしにスピファンに勧めることはできないと思う。そのあたりは商業的に失敗かな。
ただ、「涙の映画券」の冒頭部における素生と「スピッツ」のギャンブルを介したやりとりは好き。場面として面白かった。
この二人の今後は気になるところ。 -
サクッと読了。面白かった〜。3人ともいい味出してる。続きが読みたいな。シリーズ化して欲しい。「謎はもうない」
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著者自身も気にしていたように、押し付けがましい部分が所々見られた。特に最後の章で顕著だったように思える。ただ、「涙の映画券」は設定からこれしかないと思える解決までがきれいに繋がっていて良かった。