鎌倉おやつ処の死に神 (富士見L文庫)

著者 :
制作 : 宝井 理人 
  • KADOKAWA/富士見書房
3.20
  • (1)
  • (4)
  • (13)
  • (2)
  • (0)
本棚登録 : 80
レビュー : 8
  • Amazon.co.jp ・本 (283ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784040707921

作品紹介・あらすじ

鎌倉には死に神がいる。命を奪い、それを他人に施すことができる死に神が。「私は死んでもいいんです。だから私の寿命を母に与えて」命を賭してでも叶えたい悲痛な願いに寄り添うことを選んだ、哀しい死に神の物語

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 妹が経営するおやつ処でお手伝いをしている兄は
    本業・売れない小説家。
    もう一人店を手伝っている、強面の男の正体は…。

    お菓子、死神、延命。
    ものすごく、すべてがあると違和感がありますが
    隠れ蓑的にはよろしいのかも知れません。
    その仕事の大変さと、通常の仕事の大変さと
    精神的に辛いのは、友人2名、かと。
    これだけ偉そうにされてしまうと、縁を切りたい…と
    思うのは納得です。
    確実に無理でしょうがw

    人の結婚式やら本業やら、同居人やら妹の彼氏(仮)やら
    お兄さんは大変です。
    けれど、一番大変なのはやはり精神。
    間接的に、とはいえ、本人達が望んでいる、とはいえ
    パイプ役には辛いものがあります。

  • 2017.11.27読了

  • 30過ぎの独身で、売れない作家・柚琉が主人公。作家業の傍ら、実家で妹・和花が営む「おやつ処みなと」の手伝いもしている。柚琉・和花兄妹の他に同居しているのは、犀川という長身の男性。
    犀川は兄妹の母親がなくなった日に現れて、そのまま居付いている。かつて兄妹の祖父は犀川のことを「死に神」と呼んだ。
    何やら不思議な存在だが、普段は「みなと」でアイスを専門に作る。これが絶品で、客の評判も上々。
    柚琉はもともと会社勤めをしていたが、仕事ではさっぱりうまく行かず、新人賞を取るのとほぼ同時に退職。
    作家でうまく行くと思われたがさっぱりで、今のメインは家事。成功している同級生たちに引け目を感じてほぼ家に引きこもり、数少ない友人たちにせっつかれている日々。

    こんな状態で話が始まります。
    死に神と呼ばれているのは犀川なんですが、話が進むにつれて、本当の死に神は柚琉だということが分かってくる。
    柚琉は両親・祖父母ともに亡くなっており、人の命にまつわる家業を継いでいる。具体的に何をするのかは中盤以降まではっきりしないんだけど、「依頼人」が訪れることではっきりする。
    それは「誰かから命を取って他者に分ける」こと。その家業を巡って過去にひと悶着あり(このへんも最初から書かれているわけではない)、柚琉自身はあまり積極的ではない。
    家業は人づてに広まるらしく、時折柚琉のもとに「依頼」をしにくる人がいる。余命少ない母にもう少しだけ生きて欲しい女子高生と触れ合い、柚琉は自分の力について思いをはせる。

    同時に、もと同級生たちが持ち出した友人の結婚式の話が展開。
    こちらの展開がコミカルなので、命という重いテーマながら暗くなりすぎずに話が進みます。
    結婚式騒動は妹の和花も巻き込んで、最後までうまく行くか分からない状態。
    そんな中、和花に恋愛話が持ち上がる。
    柚琉が和花に関して必要以上に気にする描写があり、家業絡みで何かあるんだろうなと思わせつつ、話はラストへ。
    実は柚琉の母を殺したのは柚琉自身だった。柚琉は幼いころ、瀕死になった赤子の和花に、無意識に母親の命を分けてしまっていた。
    それ以降、柚琉の父は柚琉の能力を使うことに力を入れ、自分の命を削ってまで他人の依頼を聞くようになり、まるで自殺するように命を落とす。
    母の寿命を引き継いだ和花は、その分だけ長くは生きられない。
    柚琉が自分の能力に後ろめたさを感じる背景はこんな感じ。

    いろいろと抱えているうえ、実生活もうまく行かず、コンプレックスを抱える柚琉だけど、友人たちのせい(?)で無理やり人前に出ることになった。しかし思っていたほどひどいことにはならず、無事に終わった。
    気持ち的になんだか吹っ切れたような、ほっとしたような感じになったところで話は終わる。

    三点リーダーの使い方など、普通の本のお約束通りでない箇所が何か所があるんですが、この作者さんの文体ですね。
    舞台が甘味処で、おいしい甘味の描写があるのは分かりますが、普段の台所を主役の柚琉が担当しており、彼の作るごはんも魅力の一つ。
    カレーやナポリタンなど、カジュアルで「こりゃ間違いないな」というメニューばかりで良かったです。家でも出来そう。

  • 美味しい甘味処とそこを切り盛りする兄妹たちのお話。
    とにかく柚琉の友人たちにイライラする(笑)
    それと、作中に出てくるお菓子やご飯がとても美味しそうでお腹がすく。
    話自体はシリアスとふんわりした雰囲気が混ざった不思議な感じで、ぐいぐいページを読み進んでしまうような不思議な魅力がある。
    パフェが食べたくなる、夜に読むには危険な一冊(笑)

  • おやつ処みなとのスペシャルパフェが食べたい。

    そして柚琉のてづくりご飯食べたい。

  • 鎌倉おやつ処の死に神#1

  • はた迷惑な人物描くのうまいよなーと思ったけどちがう。はっきり断らないのに人のせいにする人描くのがうまいのだ。

  • 面白かった〜。不思議話。ナポリタン食べたい。

全8件中 1 - 8件を表示

著者プロフィール

愛知県生まれ。作家。猫を飼い始めました。主な著書に「月影骨董鑑定帖」、「鎌倉おやつ処の死に神」シリーズ(KADOKAWA)など多数。

「2018年 『逆境ハイライト』 で使われていた紹介文から引用しています。」

鎌倉おやつ処の死に神 (富士見L文庫)のその他の作品

谷崎泉の作品

ツイートする