蜘蛛ですが、なにか? (カドカワBOOKS)

著者 :
制作 : 輝竜 司 
  • KADOKAWA/富士見書房
3.73
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本棚登録 : 78
レビュー : 10
  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784040708294

作品紹介・あらすじ

女子高生だったはずの「私」は目覚めると……なんと「蜘蛛」に転生していた! 周囲は毒ガエルや猿の化け物、果ては龍まで……って、コレもう詰んでない!? 種族底辺・メンタル最強女子の、迷宮サバイバル開幕!

感想・レビュー・書評

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  • 高校の教室が魔法の直撃を受け、全員が異世界転生したが、"彼女"は弱っちい蜘蛛に生まれ変わった。
    この作者の物語りの構成力は素晴らしい。
    蜘蛛に生まれ変わったにもかかわらず、淡々と生存のために頑張る"彼女"の一人ノリツッコミを読んでるだけでも楽しいが、挿入される王子に生まれ変わったクラスメート等の近況がストーリー全体を面白くしている。
    今後、段々と明かされる部分に読者が「そーだったのかー」と思わせるのが凄い作品です。
    今のところネットと大筋で変更無し。続きがたのしみです。

  • webコミックから知ってそちらがすこぶる面白かったので原作小説にも手を出しました。

    こちらはより状況や細かいところがわかりやすくて、コミックで読んだ部分もより一層楽しめました。
    よほど漫画版との相性がいいのか、どっちも同じくらい面白くて好きです。
    原作小説は他の転生者のお話も盛り込まれ、それが主人公・蜘蛛子(通称)とどうかかわっていくのか、それも楽しみ。
    そして他の転生者の状況の恵まれ具合にますます蜘蛛子を応援したくなる!

    かなり進んでいるようなので、しばらくはこのシリーズを追いかけていこうと思います

  • 何と珍しや、「蜘蛛」を主人公にしたライトノベル。女子高校生が転生したら蜘蛛だった。ひ弱な蜘蛛が、知恵と勇気と戦略で生き延びる物語はハラハラドキドキ、作者のアイデアに感心する。同時進行の未来編らしきストーリーも気になる。

  • 一介の女子高生が最弱の蜘蛛型モンスターに転生する、いわゆる異世界転生もののライトノベル。
    幾ばくかのチート能力はあるけれど、無双展開ではなく、地道に一歩一歩レベルを上げてサバイバルしていく描写が面白い。本筋と交互に挿入される別視点の物語が、後に交差する展開が読み応えがあるらしいので、それも楽しみ。

  • これこそが当世でいう、蜘蛛形の私小説だ!

    一巻ということで作品全体の批評も兼ねて。
    主人公“私”(通称:蜘蛛子)が名無しの蜘蛛の魔物に生まれ変わり、迷宮を探索するという挑戦的な設定からはじまる、彼女による一人称視点小説です。
    世界観として今時流行り(というか、ゲーム世代の読者にとっては半ば暗黙の了解)のスキルシステムを標準搭載しています。

    馴染みの無い方は面食らうかもしれないので一応説明しておくと、コンピューターRPGとかによくあるステータス表記とかこういうことが出来ますってスキル(技能)の一覧がストーリーの進捗につれてちょくちょく挿入されるのですね。
    これには主人公の成長を可視化したり、今何ができるのかを明文化したり、効率よく伏線を配置したりと様々な理由があるのですが、手っ取り早く情報や設定を読者と作中人物に説明する仕組みになっているのです。

    この説明ですとんと頭に入るかどうかはWeb小説や試し読みなどで事前確認するか、とっかかりに良い漫画(画:かかし朝浩)と併せるかなどすればよいと思います。

    作者が計算で書いているのか天然で書いているのかはわかりませんが、上記のステータス・スキル表記が挿入されるタイミングは実に巧みです。
    作中で主人公は綱渡りどころではなく文字通り蜘蛛の糸を伝うようなギリギリの戦いを連続して強いられます。
    そして、なにか一つがどこかで欠けていたら終わっていたというのが後から読み返せばわかるようになっているのです。
    幸運(と実は黒幕のちょっとした手助け)はあったのですが、これも些細なものだと思わせる受難の数々によって勝利をご都合主義と感じさせるところがなく主人公視点に没入させることに成功しているのですよ。

    たぶん緊迫感という意味では「異世界転生」を取り扱ったこの手の小説の中で屈指かもしれません。
    もうひとつ、主人公のキャラクターなんですが、結構喜怒哀楽が激しいけれど、思考自体は冷静で小市民的。
    かと思えば、大物で超然としたところもあったりして、面倒見もいいけど面倒くさがり、頭はいいけどどっか抜けてて人付き合いが苦手など、などと等身大ではあるけど意外と読者とは重なりづらい性質を持ってます。

    女の子らしくはあるんだけど、イマドキの女子高生というにはなんか違わね? って指摘もうなづけるんですが、「孤独な女子高生」って設定が無意味なものであるとは決して言えないので、広報でよく見かける「女子高生が蜘蛛に転生」ってフレーズを否定できないのも辛いところ。

    主人公の繰り出す軽妙で平易だけど、結構自分語りの多いトークが作品の半分以上を占めているので究極的には彼女を好きになれるかがハマれるかどうかのポイントであることは確かです。

    ん、残り半分は?

    実はこの作品、『漂流教室』じゃあないですが集団転生モノとしての性質も持っています。
    具体的には主人公がいた高校のクラスメートと担任教師が一斉に異世界に生まれ変わり、立場と姿を変えて第二の人生をスタートさせます。
    この視点が「S〇(〇内は数字が入ります)」などの形、もしくはちょっとした幕間として主人公パートの合間に挿入されたりします。

    この、例えば通称「S編」は王子という恵まれた立場に転生した一般的高校男子だった少年が、同じく貴族王族に生まれ付いたクラスメートと再会し、前世との齟齬に悩みつつも高貴なるものの義務を果たそうと鍛錬しつつ日々を送るというもので――。

    普通ですね!
    普通過ぎて逆に面食らいますが、これは一巻部分から早速主人公が死にそうな目に遭いまくっている中での、休憩パート&種明かしみたいなものです。
    迷宮内でロクな情報を持っていない主人公は読者にこの世界がどういうものか伝える術を持っていません。
    しかし、王貴族である人間に転生組は知ってか知らずか、主人公が死にそうな目に遭って持ち帰った情報を易々と入手して答え合わせをしてくれるんです。

    とはいうものの、最初は存在意義が疑われそうな別視点ですが、実を言えば巻を重ねていくうちに主人公と「S」視点が持つ情報量は逆転します。
    それどころか、主人公は得た情報を読者に一部開示しないまま自身の物語を進めだします。
    主人公は蜘蛛なだけにミスリードまで張ってきているので、感情移入は蜘蛛の彼女に置きながら謎解きは「S」パートに依存するって楽しみ方もできるんですよ。

    とは言え、全体の手綱を主人公が握ることこで物語全体を渦中に巻き込み集束させていく構造になっていくので、散漫になることなくストーリーに目を向かせるのは成功しているかなと思います。

    ところで。
    この物語、圧倒的弱者だった主人公の成長物語ってのは間違いないんですが、単純な「強さ」という意味ではいずれ打ち止めがやってきます。
    永遠はありません。強くなり、更なる強敵に挑み続けるには限界があるんです。具体的にはギリギリ五巻まで。
    それ以降は、油断こそできませんがかなり安心してみることができます(※六巻読了時点での感想)。

    大なり小なり「小説家になろう」というサイト発のネット小説における定番だとは思うのですが、ゲーム的価値観が根底にある世界観の場合、読者は主人公と一緒に生死を賭けた一本のゲームをプレイしてるんだって認識を覚えるかもしれません。

    しかし、ある時主人公はその席から立ってしまいます。
    それを裏切られた、ジャンルが変わったと見てもいいですが、別にやることができたと捉えてもいいです。
    がんばる彼女を応援してきた読者の私としては彼女がどこへ行くのかその方が気になるので引き止めはしませんが、立ち寄る前に回れ右するのはもったいないかもしれませんよ。

    なぜか主人公には名前がありません。
    “私”とだけ表記されます。これがどういうことなのかは伏せますが、ここでアドバイス。
    「彼女という一匹の蜘蛛は誰なのか?」「彼女はどう生きていくのか?」、このふたつの疑問を抱えて読み進めていただければと思います。

    一巻は最大限の知恵を活かし、特に上げて落とすの振り幅が大きい巻。
    蜘蛛の糸の使いようはホントに便利だということで、この辺でなぜ蜘蛛なのかという意図の一端はほどけるかもしれません。

    時に。
    ネットサイトのWebとは蜘蛛の巣から転じて意味づけられたものだと言います。
    ネットの片隅に張られた蜘蛛の物語は、多くの読者を絡め取り大きく育っていったようです。
    これは”私”が生きるための小説です、どうです? そこのあなたもかかってはみませんか?

  • 異世界転生もの。現代日本のゲーマーな女子高生だった前世の記憶を持つ蜘蛛モンスターがRPGのような世界で生き延びる話。主にモンスターVSモンスターで戦う。弱小モンスターが知恵を絞って格上と戦うのが面白い。レベルアップしてくるとスキルが膨大な量になってくるのでスキルの注釈が欲しい。アラクネに進化したあたりから強すぎて戦いはあまり面白くないし、世界と戦う系になってくるので微妙。外見的にも完全な蜘蛛型の方がかわいいと思う。ほぼ一人称の心の声で描写されるので状況がわかりにくく突飛だと感じるところがある。

  • ネットの方で読んでるけど借りてみた。
    弱い時も強くなっても飄々とした主人公が、幾度もの死闘を経てどんどん魔物らしく進化していく。うん、やっぱり弱い蜘蛛がどんどんスキルやらレベルやら上げてくところが好きだなあ。

  • 異世界に「化け蜘蛛」として転生してしまった女子高生によるダンジョン放浪記ですが何か。

    ドラゴンとかじゃくて異形の弱小種族に転生と、他の異世界転生モノでよく見られるチート能力がないのが特徴の一つですか。
    強いて言えば人の知恵と鋼のメンタルがチートにあたりそうですが…それはJKが元から持ち合わせていた能力ですから、「チート」というのは失礼かもですね。

    常に格上の相手と熾烈なバトルを繰り広げるハメになり、「ステータスとレベルの差が戦闘能力の決定的な差ではないことを教えてやる」という蜘蛛子のスタンスは非常に好感が持てます。

  • これ読むと朝な夕なに蜘蛛を発見するのだが、気のせいか、呪いなのか。

  • 生まれ変わったら蜘蛛だった。
    カフカでも何でもなくヒロインの状態。

    高校の教室で魔法が炸裂してクラスメイト全員が死亡。
    それぞれ生まれ変わったみたいだけれども……な、話。

    蜘蛛に転生した主人公が絶望することなくひたすら生き残ろうとあがく話。
    と合間にクラスメイトの話なんかも。

    ファンタジーと言うかゲーム世界のようにスキルやレベルなんかがあってそれらを淡々と解説していきながら戦闘を挟んだり恐怖に怯えるシーンが秀逸。


    私は蜘蛛が苦手なのですがネット版ではイラストがなかったし、書籍版でもカラフルかつポップ?でかわいい蜘蛛さんだったよ。

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著者プロフィール

小説投稿サイト「小説家になろう」に2015年5月より『蜘蛛ですが、なにか?』を投稿開始。初投稿作品だったが一躍人気作になり、本作で書籍化デビュー。

「2018年 『蜘蛛ですが、なにか? 9』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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