招福招来 福を招くと聞きまして。 (富士見L文庫)

著者 :
制作 : 鷹野久 
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 14
レビュー : 1
  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784040721910

作品紹介・あらすじ

デビューから一作も書けていない小説家・斎宮祥太郎。売れっ子作家の祖父が亡くなり仕事場を引き継いだのだが、そこには一羽のフクロウがいて――「儂は縁起物の神である。おぬしは儂と招福活動をするのだ」って!?

感想・レビュー・書評

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  • 祖父に憧れて大学生デビューで作家になったものの、やや打算的な動機もあった(就活したくない)ため、それ以降全く書けなくなり無為な日々を過ごしている主人公の祥太郎。
    そんな折、祖父が亡くなり、祥太郎は京都にある祖父の仕事場を相続することになる。祖父は「その仕事場に行けば必ず文章が書けるようになる」と言い残した。
    早速その仕事場に行って見ると、中は招き猫やらなんやら、数々の縁起物で溢れており、しかも喋るフクロウがいた。
    フクロウの名前は一二三。縁起物の神で、祖父が存命のころ、一緒に「招福活動」なることをしていたという。
    人型にもなれて、偉そうな口を利く一二三さんにせっつかれ、祥太郎はややなし崩し的に「招福活動」に巻き込まれていく。
    「招福活動」とは、困っている人に縁起物を渡し、その縁起物の力で服を招いて助けるという活動。
    人が縁起物を心より信頼し、前向きにならないと、縁起物のパワーは発揮されない。
    一話目では、困っているのに、何とかしたいのに、どこかで諦めてしまっている依頼人の心を開くため、祥太郎は対策を考える。
    二話目では、父親と心を通わせたい少年を助けようと奮闘するが、縁起物の対極にある「厭起物」使いの謎の男が現れ、邪魔しようとする。
    縁起物と厭起物の対決で何とか勝ち、ことを治めるが、三話目では祥太郎の兄が仕事場に訪れ、結婚間近と思われた彼女と別れたことを告げる。何とか寄りを戻そうと協力する祥太郎たちだが、そこへ「厭起物」使いの男が現れ、妨害。祥太郎に詰め寄り、「招福活動」を辞めろと脅しを掛けてくる。
    祥太郎は兄の心の中にあった「結婚に怖気づく気持ち」に気付き、それを指摘する。兄はどんなに彼女が大事だったか気付き、厭起物の妨害に打ち勝って、彼女にプロポーズする。
    四話目で、祥太郎は祖父が原稿を載せていた雑誌の編集者と会う。編集者は祥太郎に、祖父を引き継いで連載を持ってほしいという。その連載は「招福活動」を綴ったものだった。
    しかし祥太郎は、皆が求めているのが自分の文章ではなく「祖父のテイスト」なのではないかと思い始める。
    「厭起物使い」の男も現れ、「祖父を越えるものを書こうなどと思わなければ楽に暮らせるぞ」という。
    文章もさっぱり書けず、どんどん落ち込んでいく祥太郎。そんな祥太郎に対し、一二三は「自分を信じろ」という。
    実は一二三も「縁起物」の一つ。自分の所有者である祥太郎が強く信じれば、福を招くことができる。
    普段は傍若無人な一二三だが、祥太郎がピンチの時は必ず助けてくれた。
    そのことに祥太郎は気付き、一二三を信じて前を向こうと決意する。

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プロフィール

小説家。著作に『劇場版 猫侍』(TO文庫)、『救いたい』(PHP文芸文庫)、『この世の土産さがしもの帖』(富士見L文庫)などがある。

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