紅霞後宮物語 第六幕 (富士見L文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
3.42
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本棚登録 : 285
感想 : 17
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784040723457

作品紹介・あらすじ

康への使者に選ばれたのは、小玉ではなく班将軍だった。小玉に名誉を与えたいと思う反面、戦場という死地へ送ることに躊躇いを覚えはじめた文林。一方の小玉も、自分らしくないと感じつつも心を持て余していて――。

感想・レビュー・書評

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  • 面白かった。戦になったものの、小玉を出さない文林、そして文林と小玉の天然っぷりをすれ違いの根元に据えるところが、もやもやでもあり、面白いとも思う。まあ、王道だわな。開戦と皇太子問題、小説の展開のためにちゃんと問題を残しつつ、なおかつその場面をスッキリさせるというのは、良い手際。中年主人公カップルの老いもまた、主題に読めるところが、なんとも興味深い。そんなに重くもないロマンス度低めの政治ラノベという感じがとても良い。個人的にはもうすこしバトルシーンが多くてもいいが、なんせフィジカルに薄く、ページ数が少ない本なので、これぐらいか。この薄さでこの満足感はコスパ良いと思う。

  • 会話の中にしか出てこなかった丙が、満を持して初登場。
    小玉との掛け合いもなかなか、小玉の養い子である鴻も懐ける見た目でなによりでした。

    さて、そんな丙がなぜ登場したかというと、
    隣国から侵攻され、和平交渉は決裂、
    侵攻してきた国は優勢に押し返していたものの、
    さらにもう一国が脇から攻め込み敵国へ加担、連合軍となったため防衛戦が本格化。
    とうとう軍を率いて、皇帝の名代として、小玉が出征することとなったためでした。

    小玉なりに、死ぬ覚悟をして。
    裏切らないという誓約を忍ばせての人質として、丙を差し出す側面も。
    差し出された丙は、知る由もないのが救いでしょうか。

  • 2022.01.26

  • 軍人皇帝の第六弾。

    たしかにこの順で読むべきだった。
    三人娘が結婚祝いのお礼に来たり、
    皇子がかみついたり、
    甥っ子を皇子と引き合わせたり、
    後宮物語が書かれていたり(それはどうかと思うけど)
    と楽しそうな場面があれこれあった。

    そして、戦いへ。

  • 戦争の前の事前話。

  • > 傾きかけた国で君主が理想主義に走ることほど恐ろしいことはない
    、が身に染みる
    しかし小玉よ、それを愛というのではないかねえ
    それを言葉で伝えなくば文林には伝わらないんだけどなあ
    鳳もどんどん壊れてきてる
    味方も敵もどんどんいなくなっていくなあ
    諸行無常

  • 20180503 読破
    きっちり☆4つ評価

  • 二人とも言葉足らずなうえに、お互いに自分の気持ちも整えられていないまま、最初からボタンを掛け違えたまま寄り添ってきた。しかも、事をややこしくしているのは、公と私の顔を使い分けねばならないということ。でも気持ちもあるし、相手のこともお互い心配っている、そしてタッグを組めばやたら仕事のできる。そんな同族会社に勤める夫婦を見ているみたい。あとがきで、作者の長い長いストーリー想定が明かされびっくりした。更年期情報にもっとびっくりした。

  • 後ろ向き小玉がやっと前向きになり次は戦との場面でラスト。カッコイイ小玉がみたいです。
    小玉の義子の第三皇子鴻、第一皇子鳳、小玉の甥丙、明慧の息子誠と子供世代が登場して楽しい。

  • 本編より、あとがきの30代後半更年期の始まりで少し不安定、という設定にショックを受けた。。。

    本編はそこそこ気に入っただけにあとがき読まなきゃよかった

    個人的にうまくいっている夫婦やニケーションをきちんととれている夫婦なんて多くはないと思うので2人のすれ違いとかよくわかるんだけど、少女向けではないかもなぁ、このビターさ。

    2017.9.19

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著者プロフィール

2014年、『生生流転』で瑞々しい人物描写と緻密かつ魅力的な世界設定が評価され、第2回ラノベ文芸賞金賞を受賞。改題及び改稿を加えた本作でデビューとなる。

「2023年 『紅霞後宮物語 第零幕 六、追憶の祝歌』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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