アサシンズプライド7 暗殺教師と業火剣舞祭 (ファンタジア文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 68
感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (392ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784040724843

作品紹介・あらすじ

「メリダ=アンジェルの殺処分が決定した」メリダの祖父モルドリュー卿。彼から白夜騎兵団とクーファに下されたのは、武具の祭典・鋼鉄宮博覧会において、メリダを聖騎士と偽ったまま永遠に葬り去ることだった――。

感想・レビュー・書評

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  • 巻が進むごとに熱量が上がっているのではないかと思わせる本作、この巻では第2章完!と言いたくなるような激戦と覚悟が繰り広げられているね
    表向きは華やかな武器の展示会、けれど裏で進行しているのはメリダの暗殺計画
    メリダの家庭教師であるクーファはメリダに心を寄せていても所属する騎士団が裏の存在であるために暗殺計画に加担せざるを得ず、結果的にメリダへ何も知らせないままに罠が敷き詰められた地へ送り出さなければならないというのはなんとも辛い立場

    ただ、そういったクーファを始めとする者達の覚悟すら読者から見れば表の遣り取りだったわけで
    この巻では裏の計画として進行している筈のメリダ暗殺計画を表の事情として、それを舞台とする裏事情が幾つも描かれているね
    そのためにこれまで登場しながら目的や正体がいまいち見えてこなかった人物に改めてスポットライトが当たるようになるし、その者達にも覚悟が求められる
    幾つもの感情が交差するこの巻の内容は一回読んだだけでは全てを楽しめたとは言えないほどに濃密なものになっているね

    ただ、そういった事情を抜きにしてもあらゆる事態の矢面に立っているメリダの勇ましいことったら無い
    メリダが自身のクラスを隠そうとするのはそれがクーファとの秘密であるというのも大きな理由なのだけれど、自分がサムライであると知られれば自動的に母の不貞疑惑に繋がってしまう。メリダのクラスが知れ渡って得をする事態なんて一つもない
    だから、モルドリュー卿が様々な思惑を込めつつもメリダのクラスを隠そうとしたのは何らおかしなことではないと考えることも出来るわけで

    けれど、無理に招待を隠そうとすればどうしたって歪みは生じてしまう
    また、クラスを隠したままでは満足な戦いなんてできやしない。そしてメリダ・アンジェルという少女は負けた状態を良しとする少女ではないわけで
    ミュールに勝つため、ジンに勝つために。外圧も内圧も押しのけて自分が持ちうる力の全てを出し切り戦い尽くした彼女の姿はとても輝かしいね

    難局への対処を通して幾つも成長し、より絆を確かなものとした公爵家の少女たち
    メリダを取り巻く世界はより厳しいものとなったけれど、メリダの傍に彼女らがいる限りどんな事態であろうと立ち向かえる、そう思えるラストだったね

  • 「死にたくないひとの代わりに《死》へ立ち向かうのが、我々騎士の仕事です」
    クーファのセリフ格好良すぎます。

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著者プロフィール

「暗殺教師に純潔を-アサシンズプライド-」で第28回ファンタジア大賞<大賞>を受賞し、デビュー。

「2021年 『アサシンズプライド13 暗殺教師と廻天導地』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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