彼女が好きなものはホモであって僕ではない

  • KADOKAWA (2018年2月21日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (320ページ) / ISBN・EAN: 9784040725130

作品紹介・あらすじ

同性愛者であることを隠して日々を過ごす男子高校生・安藤純は、同級生の女子・三浦紗枝がいわゆる腐女子であることを知り、彼女と急接近する。しかし、純にはネットで知り合った中年男性のパートナーがいて……。そんな交わらないふたりを応援する友、反発を覚える者……様々な立場の人たちに囲まれた日々の中でふたりが導き出した「最適解」とは?

異性を愛し、子を成し、家庭を築きたい。普通の幸せを手に入れたい……世間の「ふつう」と、自分の本当にほしいものの絶望的なギャップに対峙する若者たちの姿を描く、究極の青春小説。

みんなの感想まとめ

多様な愛の形や自己認識の葛藤を描いたこの作品は、主人公の男子高校生が自らの同性愛を受け入れ、周囲との関係を模索する姿を通じて、読者に深い感動を与えます。初めは軽快な雰囲気かと思いきや、物語が進むにつれ...

感想・レビュー・書評

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  • 最初のページで笑ってしまいそうゆう感じの小説かな〜と読み進めてみると、今度は生々しい描写が出てきたり。そうかと思えば青春小説の要素もあり。どんな小説かと聞かれると説明しにくい。ただ、面白い小説と言う事ははっきり言える。ゲイ(作中ではホモと言う事が多い)の高校生が主人公。主人公も彼を取り巻く登場人物達もみんな魅力的でした。結構重くて心がかなり痛くなる場面もあるけれど、最後まで読んで良かったなと思える小説です。

  • 読む前はもっと軽いものだと思っていた。
    でも、軽いわけがないのだった。
    自分が何者なのか、自分が愛するものやことを自由に自分に認められるかどうか、それは生きるとか死ぬとかそういう問題なのだ。
    それは私にとってもそうなのだ。
    でもそんな風に思ったことはなかった。
    それは、私が世の中で当たり前にされてるものに馴染める人間だったから、たまたま。

    異性を好きになる人が同性を好きになる人の目線を体感することができる本である、でも、もしかしたら、異性を好きになる人だって、そのことが自分が何者なのかということと密接に関わってることを感じれば、同性を好きになる人を自分と違う人と区別することもなくなっていくのではないかと思った。
    そのことを教えてくれる本だった気がする。
    何が好きかということは、性愛に関わることだけじゃなくて、もっと広い意味で、それは自分を自分と知る大切なもので、誰にも人のそれを否定したり奪ったりできるものじゃない。
    マコトさんの最後の告白にあったことは、傷つく人がいるから、ストレートに行動に出せないけれど、自分のことを受け止め知っていれば、傷つける選択はしないでいられるのだなと思う。
    でもここは、難しい。ここで簡単にこうだ!と書けないデリケートさがあるな…

  • 亮平いい奴。

    序盤、こんな刺激的な本が人気あるのかと思ったけど、深かった。勉強になった。

  • 自分たちにとって都合が悪い事が起きた時、何らかの道理が通るような納得のいく理由付けをして安心を得ようとする気持ちは凄く共感してしまうが、そうやって説明のつかない恐怖対象に説明をつけて安心したいと思ってしまうのが人間の弱さなのだなと思った。A型だから〇〇、とか、長男だから〇〇、とかそういった風にまとめてラベリングされることに抵抗を覚える感情があるはずなのに、無意識にそうやってホモや腐女子を見てしまっている自分に気付いた。世界を簡単にするなという主人公の悲痛な叫びが印象的だった。命を盾に使うことでしか自分を守れなかった主人公の行動が苦しかった。

  • 本を読みながら声を出して泣いたのは久しぶりだ。
    主人公の純くんは男子高校生で、ゲイで、悩みや葛藤の真っ只中にいる。
    それがとてもリアルに切実に描かれていて、心をえぐられた。
    飄々とやり過ごしているようで、いつも傷ついていた純くん。サエちゃんのことが本当に好きだけど、マコトさんに抱いている恋心とは違うこと。将来的には『普通に』家庭を持つ幸せを自分も欲しいという純くん。ゲイとバレる前、バレた後の周りの反応。

    『泣かないで。僕は、ちゃんと君が好きなんだ。君が嬉しいなら僕は嬉しい。君が悲しいなら僕は悲しい。ただちんぽこが、ちんぽこがどうしても勃ってくれない。本当にたったそれだけの、単純で、どうしようもない話なんだ。』
    ここが本当に苦しかった。こんなにもちゃんとサエちゃんのことが好きだと、一度も言葉にして伝えていないのがもどかしかった。最終的には伝わっていたようだけど。

    インターネット上のゲイ友達ミスター・ファーレンハイトが自殺してしまったことも大きかった。彼の両親が息子を受け入れられなかったことも辛い。

    だけど純くんは友達と彼女に恵まれて、ひとつ踏ん切りをつけた。前向きに諦めて、自分自身を受け入れたんだと思う。自分を試したいと言うほど強くなった。
    だからきっと、最後の自己紹介は『おもろいやつ』を選んだと思う。

    現実はこんなにもすべてがうまくまとまってきれいに終わるなんてありえない、所詮フィクションだな、と思わなくもないけど、私はハッピーエンドが好きだ。

    最後に、章のタイトルになっているQUEENの曲を聞きながらもう一度読みたい。

  • NHKで放送された『腐女子、うっかりゲイに告(コク)る。』の原作本。

    ドラマの方を先に見たが改めて本作を読むと、ドラマが原作に沿って忠実に丁寧に描かれていた事に感動する。

    中年男性のパートナーがいる同性愛者の男子高校生・安藤純が主人公。

    男性を愛する純だが異性を愛し、子を成し、家庭を築きたい気持ちもある。

    読みながら「普通」の意味をずっと考えさせられる。

    100%同じ人間なんて存在しないし、他人から見れば些細な事でも当人にとっては凄く大きな問題だったりする。

    自分と異なる「普通」だって、それを受け入れる事の出来る自分で有りたいと強く思いながら読了。

  • 中学生高校生に読んでほしい

  • みんなに読んで欲しい作品だと思った

    人物の心情もすっと入ってくるし、感情移入して泣いてしまった
    結構分厚かったけどあっという間に読み終わった
    ミスターファーレンハイトの言葉は心に刺さる物が多かった
    普通とはなんなのか、自分は空気抵抗を無視し、摩擦をゼロにしてしまっていないか、と考えるきっかけにもなった。
    ちょくちょくQUEENの話を挟んでくるのもまた面白かった。色んな曲が作中に出てくるけど、リストアップしておいて後から聴くのオススメです
    私のお気に入りはdont stop me now

    最後の自己紹介の後はどうなったのかすごく気になる!

    そして、人を愛する形は様々だと改めてわかった

    • らさん
      あと、三浦さんの「神様は腐女子説」すき
      あと、三浦さんの「神様は腐女子説」すき
      2021/03/31
  • ドラマにハマって、再放送されたときも全話かかさず見て、それから原作を読みました。
    めちゃくちゃ心がえぐられる。
    同性愛に悩む純くんの気持ちに共感する。「普通」になりたいと願う、切実でひりひりする感情。
    あと、純粋に恋してしまう腐女子のさえちゃんがいい子すぎて。
    「僕ら、百を望んで十返ってこればいいほうだから」。名言だなあ。

    原作は思ったよりも生々しい表現が多かった。
    ドラマのあの、行間を読ませる感じが好みだな。
    あと配役や演出がとてもよかった。

    同性愛者でなくても、腐女子でなくても
    共感できる作品。きっと得るものがある。

  • いやーないたーー。

    ゲイを隠して生きているジュンとそんな彼に恋をしてしまった腐女子の三浦サエの物語。
    途中で現れる、ジュンのチャット仲間ミスター・ファーレンハイトに泣かされた。この人物の生き方に泣かされる。

    あとジュンの幼馴染の高岡もいいキャラだ。ジュンを一度は貶めた小野も最後には憎めなくなってくる(ここのシーンで今まで語られていたQUEENの話が活きた)

    地味に伏線回収したりするし読後感もよかった。ジュンのこれからの物語に期待したい。

  • NHKでドラマ化されて知った本で、ドラマを最後まで見てから本を手に取りました。
    LGBTについてすごく考えさせられました。
    漠然としか知らなかった事をもう少し詳しく知ることが出来たような気がします。
    泣かなかったけれど、胸が痛くなるくらい切ないなぁ・・・と感じました。
    最後、読者のご想像におまかせします、みたいな感じが読んだあとも色々考える事が出来てよかったと思います。

  • 泣ける。
    同性愛をテーマにしたコメディ的な話かと思ったら
    同性愛に深く踏み入り、登場人物のそれぞれの価値観が描かれた多様な視点で読み進められるストーリーだった。
    ただ同性が好きというだけではなく、同性愛者でも異性と結婚し、家庭を作るという望みを強く持っている人もいるということも初めて知った。
    同性愛者も異性愛者も関係なく、サッと読めて考えが深まる素晴らしい作品。

  • 久しぶりに本を読んで号泣しました。
    私は腐女子ですが、この本のヒロインほど腐女子とも言えませんがタイトルに興味を持ち、軽い気持ちで読み始めたら思っていたより重くて泣いてしまいました。
    主人公が精神的に追い詰められ、私だったら自殺してしまうなと思いながら読んでいたのであぁ、やっぱり...と思いました。
    でも死ななくて良かった。生きていたからヒロインの愛の大きさも幼なじみの優しさも知ることができた。
    最後はこれからの未来が楽しみになるような終わり方で、号泣したけどスッキリした読み終わりでした。

  • その人が属しているカテゴリーで判断してはいけない。

  • 凄く凄くしんどかった。
    自分の恋に被る所があるからかな
    苦しくなって死にたくなって
    それでも何とか読了した

    望んでた結末とは勿論違くて
    それも傷付いたのだけれども。

    彼に幸あれ、と望むばかり。

  • よかった!
    ドラマ化していたのと、口コミがよかったので、気になって購入。

    読後感がいい作品を読みたい最近の自分にぴったりな爽快な読後感を贈ってくれました。
    乃南先生とか湊先生とか読みあさっていた昔が懐かしい。もうイヤミスは読めないなあ。

    続編が出てるようなので、読みたいな。

  • なぜこの作品を知ったのかは覚えていない。
    けど、知るべくして知ったような気がする。

    この生きづらい世の中で、自分というアイデンティティを保ちながらも、それが限定的にならずに可能性を拡げてくれる。


    死にたいほど生きたいし、生きたいほど死にたい。
    そんな訳の分からない自分の気持ちを肯定してくれている気がした。

  • ホモやゲイや腐女子といった言葉からオタクの高校生青春物と思って読み始めたら,自分の存在,将来への不安,普通に生きることへの渇望など結構重いテーマを直球で攻めてきた.主人公たちもいいけど周りの人たちがみんな良かった.面白くて泣けて応援したくなる,ただ最後の自己紹介どっちのバージョンかだけが気になってます.

  • ゲイ(ホモ)の安藤純くんと腐女子の三浦紗枝の出会いから始まるお話。
    純くんには年上妻子持ちの彼氏がいて、ネット上の友達ミスターファーレンハイトがいる。
    サエに告白された純くんは2人に相談しながらサエと仲良くなっていく。

    ゲイだとクラス中にバレてしまった時のクラスからの視線の描写が苦しかった。自分の気持ちを隠して幼馴染の恋を応援するのを近くから見るもどかしさも、自分の気持ちより幼馴染の気持ちを優先してしまう気持ちも全部分かって、だから苦しい。

    さえちゃんがステージで叫んで、みんなが飛びかかっていくシーンに号泣してしまった...もう無かったことにはしない、取り残さないという意思が切実に伝わってきた。

    読んでいる側は純くんの気持ちも知ってるけど、私の周りにゲイの人がいてカミングアウトしても、その前後で態度が変わらない自信は全くない。でも確率的には周りに1人以上いてもおかしくないと思った。
    だから誰に聞かれても傷つけないような言動を心がけるべき。

  • ゲイの純はクラスメイトの三浦さんがBL漫画を買うのを見てしまった。
    三浦さんには口止めされる。もちろんいうつもりはない。
    その日から今まで接点のなかった三浦さんとの距離が縮まるにつれ、三浦さんがもつ自分への気持ちに気が付く。
    だが、自分はゲイだ。女の子を好きになることは、はい。
    それでも、普通の人のように女の子と恋して結婚して子を成す将来も、ほしい。
    一回り年上の既婚男性の恋人とも続けていきたい。
    ・・・・っていうお話。
    唯一、心の中を相談する友達は、ネットで知り合いネットでしか交流がないミスター・ファーレンハイト。
    そのメッセージのやりとりがめっちゃ秀逸。
    ところどころにはいる、QUEENの曲もよい。

    ドラマ化されて、そちらを先にみたのでキャストがそのまんまで読んでいました。
    ちょっと切ない・・・

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著者プロフィール

小説投稿サイト「カクヨム」に2016年10月より『彼女が好きなのはホモであって僕ではない』を投稿開始。2018年同作で書籍デビュー。同作は2019年に『腐女子、うっかりゲイに告る。』のタイトルでドラマ化され、話題となる。他著作に『御徒町カグヤナイツ』(KADOKAWA)、『今夜、もし僕が死ななければ』(新潮社)、『#塚森祐太がログアウトしたら』(幻冬舎)などがある。

「2023年 『100日後に別れる僕と彼』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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